冬の冷たい外気や夏のクーラー…どの季節も、どこにいても肌が乾燥しやすいのが現代人のおかれた環境です。しっかりケアをしても、油断するとすぐに乾燥が進行し、シワやカサつき、くすみ、毛穴の開きなど、さまざまな肌トラブルを引き起こします。
そんな時に頼りになるのが保湿クリーム。肌質に合ったものを正しく使えば、いつでも調子の良い肌でいられます。美肌レベルを着実に上げる、保湿クリームの正しい選び方と使い方を知っておきましょう。
この記事のポイント
- 肌タイプに応じた保湿クリームの選び方がわかる
- 美容皮膚科おすすめの保湿クリームがわかる
- 保湿クリームの効果的な使い方がわかる
肌質別おすすめ保湿クリーム

保湿クリームは、肌質に合ったものを使うことが最重要です。ブランドや価格で選ぶよりも、肌へのなじみ方や使い心地を重視しましょう。
自分の肌には、油分・水分のどちらの方が不足しているかを見極めることも大切です。まずは「乾燥肌・脂性肌・混合肌・敏感肌」の4つの肌質タイプ別に、選ぶべき保湿クリームの特徴やおすすめアイテムを紹介します。
乾燥肌向け保湿クリームの選び方
肌表面のカサつきが気になる乾燥肌さんは、とにかく保湿力第一で選びましょう。比較的コクのあるテクスチャーで「夜に塗れば朝まで乾燥知らず」というものが理想です。
また、乾燥肌さんは肌のバリア機能が低下しやすく、敏感な状態に傾きやすいという特徴があります。特に冬場などの乾燥シーズンは肌荒れが起きやすいため、炎症の鎮静やターンオーバーのサポートをしてくれるような成分を配合しているアイテムがオススメです。
一方、肌への刺激は最小限に抑えたいところ。香料・着色料・アルコールなど刺激となりやすい成分を使っていないクリームが安心です。
乾燥肌におすすめ|ラロッシュポゼ シカプラスト リペアクリーム B5+

シカプラスト リペアクリーム B5+
価格:3,190円(税込)/40ml
出典:ラロッシュポゼ公式サイト
保湿とともに肌ダメージのケアにも着目したクリームです。CICAやパンテノールB5など、肌のバリア機能をサポートする成分を豊富に配合。日本人の肌に合わせて設計されており、低刺激で幅広い肌質に使えます。
シアバター配合のため、こっくりとしたバームのようなテクスチャーです。そのまま塗るとやや白浮き感があるため、手で温めて柔らかくしてから顔に塗布するのがお勧めですよ。
脂性肌向け保湿クリームの選び方
皮脂分泌が過剰になりがちな脂性肌さんの場合、こっくりしたテクスチャーのアイテムは肌になじみにくく不向きです。軽いテクスチャーで、サラリと伸びの良いものを選びましょう。クリームではどうしても重さを感じてしまうという方は、乳液や保湿ジェルを使うのもひとつの手です。
また脂性肌にはニキビの悩みがつきものですので、ノンコメドジェニックテスト済みと書かれたものを選ぶのもおすすめです。これはニキビの初期段階であるコメドができにくいことが確認されていることを示しています。
抗炎症成分や、皮脂抑制作用のある成分が入っているものも相性が良いですよ。
脂性肌におすすめ|ノブ AC モイスチュアクリーム

AC モイスチュアクリーム
3,080円(税込)/28g
出典:ノブ公式サイト
肌荒れ予防に役立つ有効成分グリチルレチン酸ステアリルを配合した薬用保湿クリームです。アクネ菌の栄養源になりにくい油性成分を厳選配合されており、ニキビが気になる人でも使いやすいのが特徴。
クリームでありながら乳液のような柔らかさがあり、ベタつかないため脂性肌の人にも使いやすいですよ。
よりしっかりニキビ対策がしたい人は、同ブランドのACアクティブクリームがお勧めです。
混合肌向け保湿クリームの選び方
Tゾーンはベタつくけど、Uゾーンはカサカサというアンバランスな混合肌。ターンオーバーとキメが乱れているため、水分を与えていても肌内部にとどまらず、蒸発が早くなってしまいます。
肌のうるおいバランスを整えるために、水分が多めの保湿クリームや保湿ジェルクリームなど、うるおいもたっぷり補給できるものを選ぶのがおすすめです。こういったアイテムは肌なじみが良くベタつかないので、朝も夜も使えるものが多いですよ。Tゾーンは量を少なく、Uゾーンはたっぷりつけましょう。
混合肌におすすめ|プルエスト RFハイドレーティングクリームR
保水力の高いハイドロジェルを基にした独自の高保湿技術で、朝まで続くうるおいを実現するクリームです。
ヒト型セラミドをはじめ、ヒアルロン酸・マンニトール・スクワラン・PDRN・アルジルリンなど、保湿やエイジングケアに効果的な成分を豊富に配合。肌のバリア機能をサポートし、乾燥からお肌を守る心強い味方になってくれます。
高保湿ながら伸びが良くみずみずしいテクスチャーで、肌質を問わず使いやすいのが特徴です。Tゾーンの皮脂が気になる混合肌のケアにもぴったりですよ。
※恵比寿アズクリニックで取り扱っております
敏感肌向け保湿クリームの選び方
肌のバリア機能が低下し、少しの刺激にも反応してしまう敏感肌さんは、とにかく低刺激のクリームを使うことが鉄則です。
香料・着色料といったものだけでなく、美容成分をたっぷり配合したクリームも場合によっては刺激となり得ますので、できるだけシンプルでやさしく保湿できるものがオススメです。
また肌に塗り伸ばす際にもできるだけ摩擦を起こさず済むよう、スッと伸びる柔らかいテクスチャーのものを選ぶのが良いでしょう。
敏感肌におすすめ|持田ヘルスケア コラージュリペアクリーム

コラージュリペアクリーム
価格:3,960円(税込)/40g
出典:コラージュリペア公式サイト
肌の炎症を抑える有効成分トラネキサム酸を配合した薬用保湿クリームです。
浸透型セラミドやコラーゲンなど保湿成分も豊富に配合。低刺激性にこだわった処方で敏感肌や乾燥肌の方でも使いやすく、肌荒れを予防しながら角質層をしっかりうるおしてくれます。
非常に伸びが良く、肌を擦らずに塗り広げられる点もポイントです。ベタつかないのでメイク前でも使いやすいですよ。
保湿クリームを選ぶポイント

保湿クリームを選ぶ際に注目すべきことが3つあります。
自分の好みや肌の状態にはどのようなクリームが適切なのか、考えながら選ぶと良いでしょう。
目的
まずは、ご自身が何を目的にクリームを選ぶのかを明確にしましょう。
「とにかく保湿を徹底したい」「肌にハリを出したい」「美白ケアまで同時にしたい」
肌のお悩みに応じて重視すべきポイントも変わってきます。数ある保湿クリームをやみくもに選ぶのではなく、ぜひご自身の肌と向き合って基準を決めてから選び始めるようにしてみてください。
成分
クリームには保湿成分だけでなく、肌トラブルや肌質の改善にアプローチするさまざまな成分が配合されています。肌悩みに合った成分を配合したクリームを探してみてください。
それぞれの肌悩みの改善に働く代表的な成分は以下の通りです
| 保湿 | セラミド ヒアルロン酸 ペプチド |
|---|---|
| シミ・くすみ | ビタミンC誘導体 ナイアシンアミド トラネキサム酸 ハイドロキノン |
| シワ・ハリ不足 |
レチノール ナイアシンアミド ニールワン |
| ニキビ |
グリチルリチン酸ジカリウム アゼライン酸 ビタミンA |
テクスチャー
つけ心地や伸び具合などが自分の好みに合っていることも大切です。
しっかりと保湿をしたい場合には、油分が多くこっくりとしたテクスチャーのものが良いですし、ベタつきを避けたいなら瑞々しくサラリとしたタイプがおすすめです。
ただしテクスチャーが固いクリームは、塗り伸ばす際に肌を擦りがちになるため要注意。
傾向としては、保湿がメインのクリームは肌表面がしっとりするタイプが多く、美容効果メインのクリームは浸透力があり表面がもちもちになるものが多いです。購入前に口コミを確認したり、サンプルを実際に使ってみたりして、テクスチャーを確かめるようにしましょう。
保湿クリームの効果的な使い方

クリームの塗り方にも注意すべきポイントがあります。保湿効果を最大限に高めるためにも、ぜひ意識してみてください。
スキンケアの最後に使うのが基本
スキンケアの基本的な流れは次の3ステップ。
1. 洗浄|クレンジング・洗顔
2. 整肌|化粧水・美容液
3. 保護|乳液・クリーム
ご存知の方も多いと思いますが、クリームは最後に使うのが定石です。
クリームは、肌内部の水分を蒸発しないように塞ぐ「油分の蓋」の役割を果たします。そのため化粧水や美容液でしっかり水分や美容成分を与えた後に使うのが最も効果的なのです。
化粧水などの水分が肌になじんでから塗ってみてください。
点置きしてムラなく伸ばす
クリームを塗る際は、まず「額・両頬・鼻・顎」の5箇所に点置きするのがおすすめです。こうすることで顔全体に均一に広げることができ、塗り漏れ防止につながります。
顔の中心から外側に向かって、手で包み込むように塗り伸ばしましょう。
目元・口元・小鼻などの細かい部分も忘れずに、指の腹を使ってやさしく塗りこんでくださいね。
最後に顔全体をハンドプレスすると、保湿成分が肌に浸透しやすくなりますよ。
肌を擦るのは厳禁
スキンケア全てに言えることですが、肌への摩擦は厳禁です。角質層が傷つき乾燥や肌荒れにつながるばかりか、刺激から肌を守ろうとメラニン色素が生成されシミ・そばかす・くすみなどの肌トラブルのもととなってしまいます。
特にテクスチャーの硬いクリームは塗り広げる際に力がかかってしまい、摩擦につながりやすいため要注意。顔に塗り始める前に手で温め、柔らかくしてから使うなど工夫してみてください。
メイク前にティッシュオフ
朝のスキンケアでもしっかりと保湿をしたいところですが、クリームの油分がメイクの邪魔をしてしまうことがありますよね。
そんなときは、メイク前に軽くティッシュをあてて、肌表面の油分を抑えておくと良いでしょう。油取り紙を使う方法もありますが、油分を取りすぎて逆に乾燥を招く要因となる場合があるので注意してください。
また「夜はこっくりしたテクスチャーのクリームでしっかり保湿」「朝はサラサラとした軽いクリームや乳液を使う」など、朝と夜で保湿剤を使い分けるのも良い方法です。
しっかり保湿された肌は角質が滑らかに整い、メイクのりも良くなるはずです。
お肌に保湿クリームが必要な理由
最後に、保湿クリームが果たす役割について触れておきます。
「化粧水や美容液にはこだわるけど、クリームは適当に安いものを選んでいる」という人は多いものです。しかしクリームは保湿の要。美肌を保つのに欠かせないアイテムなのです。
乾燥した肌はどんな状態?

肌の乾燥が進むと、表面の角質がめくれた状態になります。触るとカサカサしていると感じるのはこのためです。こうなると肌内部の水分が蒸発してしまい、肌のバリア機能を司る皮脂膜の形成がうまくいかなくなります。
乾燥肌や敏感肌の場合は外部刺激に弱くなり、赤みや肌荒れなどの肌トラブルにつながります。さらに乾燥からくる小じわや、くすみなどのエイジングトラブルも進行しやすくなるのです。
脂性肌や混合肌の場合は、肌を乾燥から守ろうと過剰に皮脂が分泌され、よりテカリが気になる状態になります。バリア機能も乱れているため炎症を起こしやすく、ニキビの発生や悪化を招くことも。
またすべての肌タイプに共通して、乾燥すると肌のターンオーバーのサイクルがさらに乱れ、肌のゴワつきやくすみを引き起こします。こうなると化粧水や美容液などのスキンケアの効果が出にくくなり、毛穴の黒ずみがなかなかとれない、シミ・ソバカスがさらに濃く見えるなどさまざまなトラブルの原因になります。
保湿クリームの役割
保湿クリームは、洗顔後に使った化粧水や美容液の水分や美容成分が蒸発しないよう肌表面にとどまってフタをする役割があります。じっくりと肌内部にうるおいを届け、キープするのです。
そのため保湿クリームを毎日使うことでキメが整い、化粧ノリも良く、くすみにくい肌にしていくことが可能です。
さらに保湿クリームには油分が含まれているため、肌の表面をなめらかに整え、柔軟に保ってくれます。ハリ・弾力・ツヤのある肌に整えるので、エイジング対策としても有効です。
まとめ
調子のよいお肌をキープするために欠かせない保湿クリームは、大人になるほど、お気に入りの1品を持っておきたいもの。サンプルで試したり、コスメカウンターでカウンセリングを受けたりして、じっくり選んでみてくださいね。

RFハイドレーティングクリーム R