抗糖化って?肌の糖化を防いで若々しい肌を保つ、3つの秘訣

時間を止めることはできませんが、年齢を重ねても若々しい見た目を保つことができたら嬉しいですよね。
肌の老化には「糖化」が大きく影響します。糖化は、肌の黄ばみやしわ、シミ、たるみなどの原因となり得る、非常に厄介な問題です。この糖化現象を防ぐには、食生活を中心にした健康的な生活習慣が非常に重要です。

日常的に摂取しがちな、糖化を促進する食品を控えることで、肌の糖化を遅らせることができます。
この記事では、肌の糖化を抑え、老化を防ぎながら健康的な体を維持するための生活習慣のポイントを紹介しますので、是非参考にしてみてください。

この記事のポイント

  • 肌の糖化とは何かがわかる
  • 若々しい細胞を保つために重要なことがわかる
  • 肌の糖化を防ぐ”調理法”がわかる
目次

肌の糖化とは何か

過剰な糖分の摂取は肌の糖化を引き起こし、これが見た目の老化の大きな要因となります。
「体のコゲ」とも呼ばれる糖化がどのようにして起こるのか、そのメカニズムを説明していきます。

肌の糖化を促す典型的なパターン

例えば、お腹がペコペコの空腹状態のときに、いきなり白米や菓子パンなどの糖質の多い食品を摂取したとしましょう。すると血液中の糖の量が急激に増え、血糖値が上昇します。
通常、糖はインスリンというホルモンによって処理されますが、一気に増えたことで処理しきれなくなってしまい、余った糖はタンパク質と結びつき、変質。老化を引き起こす「AGE」という物質になるのです。

その「AGE」が体内に蓄積されると、徐々に老化を促進していきます。
肌への影響も大きく、くすみやたるみといった老化現象を加速させてしまいます。

糖化を防ぐには?

糖質を多く含む食品を過剰に摂取することは、当然糖化を招きますので避けるべきです。
とはいえ、糖質も体にとって必要なエネルギーですので、完全に摂らないわけにはいきません。
また、極端な糖質制限がストレスにつながるのも良くありませんので、あくまで「過剰摂取」を避けることが肌の健康には重要です。

肌の糖化を防ぎ若々しい細胞を保つためのポイント3つ

細胞の若さを維持するには、次の3つのポイントを抑えることが重要です。

・老化を促進する食べ物を控える
・抗糖化作用のある食品を積極的に摂取する
・血流を良くする活動に取り組む

これらのポイントを日々の生活に取り入れることで、抗糖化を促し、肌と全身の若さを保つことができます。
それでは具体的に説明していきましょう。

老化を促進する食べ物を控える

美しく健康的な肌を維持するためには、糖化を促進し、体内にAGEとして蓄積しやすい食品は、なるべく避けたいところです。そこで指標となるのが、「GI値」と呼ばれる数値です。

GI値とは、血糖値の上げやすさを示す指標で、数値が高い食品ほど食後に血糖値が上がりやすいことを示しています。逆に低GI値の食品を選ぶことが、糖化を抑えることにつながるのです。

高GI値食品(80以上) 中GI値食品(50~79) 低GI値食品(49以下)
主食 白米(精米) 餅・もち米
パン うどん
玄米 コーンフレーク そば パスタ
野菜 じゃがいも にんじん かぼちゃ トウモロコシ
さつまいも 山芋 サトイモ
小松菜・レタスなど葉物野菜
トマト ピーマン キュウリ
もやし ブロッコリー など
果物 ジャム・缶詰などの加工品 パイナップル バナナ
ぶどう 柿 スイカ
りんご みかん
レモン イチゴ など
乳製品 練乳 アイスクリーム 牛乳 プレーンヨーグルト
プロセスチーズ
菓子類 チョコレート ドーナツ
ホットケーキ せんべい
こしあん など
プリン カステラ ゼリー 寒天 ナッツ類

主食を比較的GI値の低い玄米に置き換えてみたり、おやつに寒天やヨーグルトを選んだりすれば、我慢しすぎず糖化を予防することが可能です。
また、肉類や魚類は基本的に低GIのものが多くおすすめです。

さらに、食事の際にGI値の低い野菜などの食品から食べ始めることで、血糖値の急上昇を抑えられますので、食べる順番も意識してみましょう。

抗糖化作用のある食品を積極的に摂取する

AGEの生成を抑制する、「抗糖化」が期待できる食品を積極的に食べるのもおすすめです。

・ブロッコリースプラウト
・キノコ類
・モロヘイヤ
・米ナス
・ルイボスティー
・どくだみ茶 など

それぞれ成分やメカニズムは異なりますが、いずれも抗糖化作用がある食品です。
ぜひ毎日の食生活に取り入れてみてください。

適度な運動を心がけよう

適度な運動は、血流を改善し、身体全体へとしっかり栄養を運び、老廃物の排出を促進します。
酸素と栄養を細胞にしっかりと届け、不要な老廃物を排出することで、細胞の健康を守ることにつながります。
運動不足やストレス、冷え性などは血流を悪化させる原因となるため、日常的に軽い運動を取り入れるように心がけましょう。

AGEを増やさない調理法で肌の糖化を防ぐ

糖化を防ぐためには、調理方法にも気を配る必要があります。基本的に、消化に時間のかかる形で食べることで、血糖値の上昇を抑えることができます。AGEを増やさない調理法の順番は以下のとおりです。

①生食
②蒸す・茹でる
③煮る
④炒める
⑤揚げる

特に肉や肉加工食品を「焼く・揚げる」調理方法はAGEを増加させやすいため、注意が必要です。

まとめ

肌の糖化を防ぐためには、肌を構成する食べ物や生活習慣に意識を剥けることが重要です。
今回紹介しポイントは、日常生活で実践しやすいシンプルなものばかりです。美しく健康な肌を保つためにも、これらのポイントを生活に取り入れ、抗糖化を意識した食生活を心がけましょう。

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記事監修

奥野彰子/医師

奥野 彰子

医師・恵比寿アズクリニック院長

  • 東京慈恵会医科大学卒業後、東京慈恵会医科大学付属病院にて形成外科に入局。
  • 2008年より美容皮膚科 院長を15年勤める。
  • 2023年5月 恵比寿アズクリニック院長に就任。

詳細プロフィール

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