【医師監修】ビニール肌の原因は?美容意識が高い人ほど要注意!

ツヤツヤ肌を手に入れるため、男女問わずスキンケアにチカラを入れる人が増えてきました。何種類もの基礎化粧品を上手に使い分け、じっくり丁寧にスキンケアをしている人の肌は本当に綺麗で憧れます。
しかし間違ったスキンケアにより発生する「ビニール肌」という症状も、最近耳にする機会が増えましたよね。
今回はそんな「ビニール肌」の原因や改善方法についてご紹介していきたいと思います。

この記事のポイント

  • ビニール肌とはどのような状態なのかがわかる
  • ビニール肌に陥る原因がわかる
  • ビニール肌の改善方法がわかる

目次

ビニール肌ってどんな肌?

ビニール肌は一見、ツヤツヤ・ピカピカの美しい肌に見えますが、実はとても不健康な状態。
そもそも、ビニール肌とはどのような肌のことを言うのでしょうか。ビニール肌の特徴的な症状と原因を見てみましょう。

ビニール肌の症状とは

ビニール肌とは、角質層が極端に薄くなりキメがなくなってしまった肌のことを言います。その名の通りビニールのようなツルツル感があり、一見キレイに見えるのですが、実はさまざまなトラブルを抱えているのです。

・肌のキメが見えず、ビニールのようにテカテカになっている
・洗顔直後から肌がつっぱる
・タオルなどで水分を拭き取った後でもツヤツヤ・テカテカしている
・ピリピリ痛みを感じ、なかなか引かない。赤みやかゆみなどもある
・ベースメイクが非常に崩れやすい

これらに当てはまる方はビニール肌に陥っているかもしれません。

ビニール肌に陥るとどうなる?

角質層とは表皮の一番外側にあり、うるおいを保つ役割や、肌が乾燥しないようにバリアの役割を担っている部分です。
そのため角質が過度に薄いビニール肌は、乾燥しやすく非常にデリケートな状態と言えます。
外部からの刺激ダイレクトに受けるため、つっぱり感やひりひり感を強く感じるだけでなく、放っておけば肌全体がケロイドのようになってしまうことも。
とても危険な状態で、一刻も早く改善に向けたケアが必要なのです。

ビニール肌の原因をチェック

皮肉なことに「キレイな肌を手に入れたい」とスキンケアを頑張っている人ほどビニール肌になりやすいと言われています。
どのような行為がビニール肌につながるのか、主な原因をご紹介します。

角質ケアをやりすぎている

美意識が高いと、ちょっとした肌荒れや毛穴の汚れが気になってしまうもの。そんな時、毎日のようにピーリングを行ったり、毛穴パックを使ったりはしていないでしょうか?
これらのケアが、実は健康な角質をも剥がしてしまいます。

ピーリングとは古くなった角質を取り除くケアのこと。適度に取り入れれば肌にツヤをもたらし、スキンケアの吸収率アップにもつながるピーリングですが、やりすぎると肌に必要な角質まで奪うことになりかねません。
ほとんどのピーリングケアのアイテムには推奨頻度が記載されていますので、その範囲を超えないようにしてください。また敏感肌や乾燥肌の人、ピーリング初心者の人などは、まず1週間~2週間に1回などより低頻度で取り入れてみるのが安心です。

毛穴パックも角質を傷つけることにつながります。毛穴汚れがすっぽり取れるので、直後は肌がツルツルになって気持ちが良いものですが、開きっぱなしの毛穴にはまたすぐに汚れが詰まってしまいます。肌のバリア機能を低下させる原因になるため、おすすめできないケア方法です。

肌を擦っている

クレンジングや洗顔の時に、ゴシゴシ擦ってはいませんか?
肌への摩擦は角質を傷つけるだけでなく、シミやたるみの原因にもなるため絶対に止めましょう。また擦っているつもりはなくても、知らず知らずのうちに角質を傷つけているNG行動があります。

・熱いお湯で顔を洗う
・クレンジング時にマッサージをしている
・シャワーのお湯で直接顔にかける
・タオルで肌をゴシゴシ擦るように拭く
・化粧水や乳液を強い力で塗りつけている
・強すぎるパッティング
・ベースメイクを手で強く塗りこむ

これらの間違ったスキンケアやメイクを毎日積み重ねることで、肌に必要な皮脂や角質が失われ、ビニール肌に近づいてしまうのです。

洗浄力の強すぎるアイテムを使っている

どんなに摩擦が起きないようにケアを行っていても、肌に合わないスキンケアアイテムを使っていてはマイナスです。特にクレンジングや洗顔の際に洗浄力の強すぎるアイテムを使っていると、汚れだけでなく肌に必要な皮脂や角質まで落としてしまいます。

・乾燥肌や敏感肌なのに脂性肌向けの洗顔料を使っている
・軽めメイクの日に洗浄力の強いオイルクレンジングを使っている

これらに心当たりのある人は要注意。一度ご自身の肌質やメイクの傾向にあわせて、スキンケアアイテムを見直してみてください。

ビニール肌を改善するスキンケア

過度なスキンケアが原因の1つとなっているビニール肌。改善するためには過度なお手入れをせず、肌に刺激を極力与えないことが一番です。
どのようなスキンケアが適切なのか、大切なポイントをご紹介します。

クレンジング・洗顔はやさしく行う

顔をゴシゴシ洗うのはもってのほか。クレンジングも洗顔も、肌にやさしいアイテムを使って擦らず行うことが何よりのポイントです。

肌にやさしいクレンジング方法
指の腹を肌に滑らせて撫でるようにクレンジング料を馴染ませます。
長時間肌にクレンジング料が触れているのもよくありませんので、手早く行うのがポイントです。落とすのに手間のかかるポイントメイクは、顔全体のクレンジングの前にポイントメイクリムーバーで落としておくと良いですよ。

肌にやさしい洗顔方法
洗顔料をたっぷり泡立て、手と顔の肌が直接触れ合わない程度の力加減で行います。
肌の状態が安定するまでは、朝の洗顔に洗顔料を使わず、ぬるま湯のみで行なうのも良いでしょう。

また、できるだけ洗浄力のマイルドなアイテムで落としきれるよう、メイクを軽めに済ませるというのもひとつの方法です。日焼け止めとパウダーだけで仕上げたり、ファンデーションを使う場合もリキッドよりパウダータイプを選んだりするだけで、落としやすさは各段に変わるはず。健康的な肌を取り戻すまでの期間だけでも、ぜひ意識してみてください。

保湿成分がたっぷり入ったアイテムを使う

薄くなった肌を外部刺激から守るため、保湿はとても重要になってきます。そこで基礎化粧品には、セラミドヒアルロン酸などの保湿成分が入ったものを選びましょう。

逆にアルコール、香料、着色料などは、人によっては肌に合わず刺激となる場合が多いため、無配合のものが安心です。
また美容成分として配合されているものでも、肌が敏感な場合には刺激となってしまうことがあります。ビニール肌を早く改善させようと、美容成分たっぷりの高級なアイテムや、SNSで話題のアイテムなどに飛びつきたくなる気持ちははかりますが、弱った肌にはシンプルなケアが一番です。

いろいろと試したくなる気持ちを抑え、保湿を重視したケアを続けてみてください。

お手入れはコットンではなく手で行なう

健康な肌であればコットンを使用しても問題ありませんが、非常に敏感になっているビニール肌の場合、コットンのわずかな毛羽立ちが刺激となる場合があります。摩擦を防ぐためにも、手を使ったスキンケアを行なうことをおすすめします。

化粧水は、肌の表面が動かない程度の力加減で顔全体に広げ、ハンドプレスでなじませましょう。こうすることで、摩擦を起こすことなく、やさしくお手入れをすることができます。

保湿クリームをたっぷり使う

アイテムの使用順もポイント。基本的には「化粧水→美容液→クリーム」の順番を守るようにしてください。
油分の少ないものから順番に使用することで、肌の内部に水分を与えつつ、蒸発を防ぐことにつながりますよ。
特に最後に保湿クリームで保護することはとても大切な工程です。「乳液でも良いのでは?」と思われるかもしれませんが、より油分が多いクリームをつけることで、本来角質層が担っているうるおい維持の役割やバリア機能をサポートすることにつながります。

ビニール肌向けおすすめスキンケアアイテム

ビニール肌には、とにかく保湿が大切です。保湿成分がたっぷり入ったスキンケア商品を選んでみてください。

一方ピーリング成分として知られている、リンゴ酸・クエン酸・乳酸・グリコール酸などのAHA、サリチル酸・トリクロール酸などのBHAが配合されているアイテムは避けるようにしましょう。それではおすすめのアイテムを、スキンケアの順番に沿ってご紹介します。

クレンジング

まずはスキンケアの始まりとなるクレンジングです。
クレンジングにはオイル・ミルク・ジェルなどさまざまな種類があり、平均的な洗浄力の強さが異なります。軽いメイクであれば最も刺激の少ないミルクタイプ、リキッドファンデーションを塗っているならオイルタイプなど、メイクの濃さに合わせて選びましょう。

ナビジョンDR メーククレンジングクリーミージェル

出典:ナビジョンDR公式サイト
価格:2,750円(税込)/130g

スクワラン高配合のクレンジング料です。ジェルタイプながらテクスチャーは濃厚なクリームのようで、うるおいを守りながら汚れをしっかり落とすことができます。
メイクなじみもよく、手早くメイクを落とすことが可能です。

エンビロン クレンジングクリーム

出典:エンビロン公式サイト
定価(税込):4,840/200g
クレンジングと洗顔の機能を兼ね備えた、泡立たないクリームタイプの洗浄料。
肌のうるおいを保ちながら、メイクや汚れを取り除きます。乾燥や、洗顔後のつっぱり感が気になる方におすすめです。

洗顔料

スキンケアのベースともいえる洗顔料。泡タイプ、ジェルタイプ、粉末タイプ、石鹸タイプなどさまざまな種類がありますよね。
中でも肌を擦らず洗うことができる泡タイプとジェルタイプから、おすすめの2商品を紹介します。

ナビジョンDR ウォッシングフォーム

出典:ナビジョンDR公式サイト
価格:2,750円(税込)/200g 

泡で出てくるタイプの濃密な洗顔フォームです。保湿とバリア機能のサポートに働くリピジュア配合で、肌のうるおいを守りながら洗うことができます。
肌の油分や角質を必要以上に流さないアルコールフリー処方なので、肌が敏感な方にもおすすめできます。
恵比寿アズクリニックで取り扱っております

プルエスト マンナンジェリーハイドロウォッシュR

出典:プルエスト公式サイト
価格:3,850円(税込)/120g 

水分の蒸発を防ぐ独自の保水ジェルをベースにした洗顔料です。プルプルとしたジェルを濡れた手で顔に広げていくと細かな泡が立ち、3種のジェリーボールが肌を傷つけずに汚れを吸着して落とします。
低刺激で洗いあがりもつっぱらないため、ぜひ1度使ってみてほしいアイテムです。
恵比寿アズクリニックで取り扱っております

化粧水

化粧水においても、やはり刺激の少ないものを選ぶのがポイント。またバリア機能が低下した肌は、化粧水でしっかり保湿してあげることが大切です。

プラスリストア TPNaローションMD

出典:プラスリストア公式サイト
価格:5,280円(税込)/100ml

dl-α-トコフェリルリン酸Naグリチルリチン酸2Kという2つの有効成分がニキビや肌荒れを防ぐ、薬用化粧水です。
防腐剤無添加、オイルフリー、アルコールフリーなど、低刺激性にこだわった処方かつ保湿力も高いため、ビニール肌にお悩みの方はもちろんレーザー・光治療後のデリケートな肌にも使用できます。

レカルカ ブライトリーモイストシャインミスト

出典:レカルカ公式サイト
価格:7,920円(税込)/120ml

メイクの上からも使用できるスプレータイプの化粧水です。
角質層にうるおいを与えるEGF2種のペプチドを配合。いつでも保湿ケアができるため、特に乾燥から肌荒れが起きやすいという方の日中ケアや、秋冬の乾燥対策として持ち歩くのがオススメです。
恵比寿アズクリニックで取り扱っております。

クリーム

保湿の観点で最重要アイテムともいえるのがクリームです。シンプルながらうるおいをキープしてくれる2つのアイテムをご紹介します。

プルエスト RFハイドレーティングクリーム

出典:プルエスト公式サイト
価格:5,060円(税込)/50g

保水力の高いハイドロジェルを基にした独自の高保湿技術で、朝まで続くうるおいを実現するクリーム。ヒト型セラミドをはじめ、ヒアルロン酸・スクワラン・ツボクサ・ペプチドなど、保湿やエイジングケアに効果的な成分が含まれています。肌のバリア機能をサポートし、乾燥からお肌を守る心強い味方になってくれるはず。
伸びが良くみずみずしいテクスチャーで、低刺激なため敏感肌の方にも使いやすいですよ。
恵比寿アズクリニックで取り扱っております

松山油脂 肌をうるおす保湿クリーム

出典:松山油脂公式サイト
価格:1,980円(税込)/50g

5種類のヒト型セラミドを配合した保湿クリームです。さらに水分保持量を高める大豆由来成分と、肌をやわらかく保つエモリント成分スクワランも配合。水分の蒸発を防ぎ、肌をしっとりと保ってくれます。
またアルコール(エタノール)・パラベン・香料・着色料・鉱物油は不使用で、敏感な肌に安心して使用できるのも嬉しいポイントです。

ベースメイク

最後は日中に使用するベースメイク用品のオススメです。
配合成分の刺激が少ないことに加え、クレンジングで落としやすいアイテムを選ぶことで、摩擦による肌への負担を軽減させることができます。 

プルエスト トーンアップUVプロテクター

出典:プルエスト公式サイト
価格:3,300円(税込)/25g

ノンケミカル処方でありながら、紫外線カット効果は国内最高値のSPF50+/PA++++を実現したクリームタイプの日焼け止めです。保湿力が高く、しっかりと肌に密着して日焼けと乾燥から守ります。
化粧下地としても使用でき、自然なトーンアップ効果で肌を明るく見せてくれますよ。

※恵比寿アズクリニックで取り扱っております

レカルカ RESTROBE MOIST FOUNDATION

出典:レカルカ公式サイト
税込価格:9,900/本体9.5g・レフィル9.5g

持ち歩きに便利なクッションタイプのファンデーションです。胎盤と臍帯(へその緒)由来の幹細胞培養液をはじめ、3種類のペプチドツボクサエキスなど、保湿や肌荒れ防止に効果的な美容成分を豊富に配合。
軽めの使用感で化粧崩れしにくく、ナチュラルなツヤ感を演出してくれます。

まとめ

間違ったスキンケアが原因となり引き起こされるビニール肌。「もしかして…」と思い当たる節があり、ドキリとした方もいるのではないでしょうか。

しかし保湿をはじめとする正しいスキンケアを積み重ねることで、着実に改善できるものでもあります。本来のすべすべツヤツヤ肌を取り戻すために、やさしく丁寧なケアを続けていきましょう!

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記事監修

奥野彰子/医師

奥野 彰子

医師・恵比寿アズクリニック院長

  • 東京慈恵会医科大学卒業後、東京慈恵会医科大学付属病院にて形成外科に入局。
  • 2008年より美容皮膚科 院長を15年勤める。
  • 2023年5月 恵比寿アズクリニック院長に就任。

詳細プロフィール

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