「毎日きちんとスキンケアしているのに肌悩みが絶えない」「高機能な化粧品を試してもイマイチ効果が実感できない」とお嘆きの方、もしかしたら角質肥厚が原因かもしれません。
角質肥厚とは、古い角質がなかなか剥がれ落ちずに肌が厚みを増し、ゴワゴワしている状態のこと。このままでは、いくら良い美容成分を与えても思うように浸透せず、スキンケア効率が落ちてしまいます。
そんなときは、ピーリング石けんでの角質ケアを取り入れてみましょう。角質トラブルを改善することで、あらゆる肌悩みの改善につながりますよ。
今回は、そんなお役立ちアイテム「ピーリング石けん」について、詳しい効果や使い方などを解説していきます。
この記事のポイント
ピーリング石けんってどんなアイテム?
ピーリングとは、肌表面に溜まった古い角質を剥離させ、肌をリセットさせる美容法を指します。もともとは美容サロンや美容皮膚科で受けるのが一般的でしたが、近年は自宅で手軽に使えるピーリング製品もたくさん販売されており、セルフケアとして取り入れている人も増えています。
中でもピーリング石けんは低刺激なものが多く、朝晩の洗顔に取り入れやすいという特徴があります。
ピーリング石けんでの角質ケア
角質とは肌の最も外側にある層で、その厚みはわずか0.02mm。
通常は肌の新陳代謝・ターンオーバーの働きにより、肌の基底膜で生まれた新しい細胞が一定のサイクルで表面に押し上げられ、古くなった角質は自然に剥がれていきます。このサイクルがスムーズに働くことで、角質層のキメが整い、透明感のある美肌が保たれているのです。
しかしターンオーバーは年齢とともに滞りがちになります。さらにストレスや生活習慣の影響も受けやすく、それらによってターンオーバーがうまく働かなくなると、本来自然にはがれるべき古い角質が肌表面に溜まってしまいます。
こうして角質層の厚みが増した肌の状態を角質肥厚と呼び、さまざまな肌トラブルを招く温床となるのです。
そこで役立つのがピーリング石けん。ピーリング石けんには通常の洗浄機能だけでなく、肌表面に溜まっている古い角質をオフする作用がプラスされています。そのため毎日の洗顔に取り入れるだけで、同時に角質ケアを行うことができます。
不要な角質が除去されることでターンオーバーのリズムも整いやすくなるため、幅広い肌トラブルの改善に役立つのです。
ピーリング石けんで改善が目指せる肌悩み
ピーリング石けんは、角質肥厚が原因となる肌悩み全般に効果的です。具体的には次のようなものがあります。
①くすみ・ゴワつき
角質が厚くなるとキメが乱れるため、肌本来の透明感が失われ“くすみ”が目立つようになります。また肌が硬化し、表面がゴワゴワしてきます。
こうなると化粧水などに配合される美容成分や保湿成分も浸透しにくくなり、いくらスキンケアをしても乾燥しやすい状態に。そして乾燥による小ジワや毛穴の開きなどの肌トラブルが目立つようになるのです。
ピーリング石けんで不要な角質を穏やかにオフすることで、透明感のあるスベスベ素肌に整えることができます。
②ニキビ・毛穴詰まり
毛穴やその周辺に溜まった角質は、皮脂と混ざりあって角栓となり毛穴を塞ぎます。毛穴詰まりによるザラつきや黒ずみが起きるだけでなく、雑菌の繁殖が進みニキビの原因ともなってしまいます。
ニキビができやすい人は、不要な角質をためないようにケアすることが大切なのです。
③色素沈着
肌が刺激を受けたことで起こる炎症後色素沈着という症状も、ピーリングケアでの改善が見込めます。
炎症後色素沈着とは、ニキビや火傷などの炎症が起きた際に、肌を守ろうと一時的にメラニン色素が過剰に分泌されることによって発生します。ターンオーバーが乱れているとなかなか薄くならず肌に残ってしまう場合もあるため、ピーリング石けんでターンオーバーを促進させることが大切です。
一方、紫外線などの影響でできたシミやソバカスに対しては、ピーリング石けんで目に見える改善は見込めません。ただしメラニン色素のスムーズな排出を促すことでシミ・ソバカスを「予防」することはできるので、これ以上シミを濃くしたくない、増やしたくないという人にもオススメです。
ピーリング石けんの配合成分
ピーリング石けんに使用される成分は主に2種類です。
AHA | 乳酸、グリコール酸、フルーツ酸などがAHAに含まれます。 角質の結合を古め、古い角質をオフする作用があり、一般的な化粧品に配合される濃度であれば負担なく使用することができます。 |
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BHA | ピーリング成分としては主にサリチル酸を指すことが多いです。 毛穴への浸透率が良く角質を柔軟にする作用に優れているため、市販のニキビ薬にも配合されることがあります。 しかし効果が高い分副作用のリスクもあり、日本国内の化粧品にはわずかな配合量の使用しか認められていません。そのためピーリング石けんに配合される場合には、AHAと組み合わせて使われることが多いです。 |
ピーリング石けんの注意点
幅広い肌トラブルに効果があり、手軽に手に入るのも嬉しいピーリング石けんですが、注意点もあります。「美肌を目指して取り入れたのに、肌トラブルが起きてしまった…」という事態を防ぐためにも、ピーリング石けんのデメリットを知っておきましょう。
使わない方がいい場合もある
ピーリング石けんは、すべての人にお勧めできるわけではありません。
もともとの肌質や肌の状態によっては、ピーリング作用が刺激となって肌トラブルにつながる場合もあります。次のような人・場合には注意が必要です。
・敏感肌で赤みや痒みが出やすい人
・極度の乾燥肌で皮むけが気になる人
・皮膚が薄くキメがないビニール肌の人
→使用するなら週1~2回程度の低頻度から始めましょう。
「Tゾーンの黒ずみだけ」など部分使いするのも◎
・花粉症やアトピー肌でバリア機能が乱れているとき
・炎症を伴うニキビや肌荒れが起きているとき
・直前に日焼けをしたとき
→一時的な肌トラブルが出ているときは使用をお休みしましょう
アイテムの組み合わせにも注意
ピーリング石けんを日常的に使うなら、他のスキンケア化粧品との相性をチェックすることも必要です。
例えばエイジングケア成分として知られるレチノール。実はターンオーバーを促進させる作用があるため、ピーリング石けんと併用すると角質の取りすぎにつながる場合があります。レチノールは美容液などに配合されることの多い成分ですが、ピーリング石けんの後に使用してピリピリした刺激やつっぱるような乾燥を感じたら、併用を控えた方が良いかもしれません。
またふき取りタイプの化粧水やスクラブ、炭酸パックなど角質ケア効果を謳うアイテムも、ピーリング石けんとの併用で必要以上に角質を取ってしまう場合があるため注意が必要です。
ピーリング石けんの基本的な使い方
ピーリング石けんの基本的な使い方をご紹介します。ただしアイテムによっては使い方が異なる場合もあるため、使い始める前に商品説明を確認するようにしてくださいね。
ピーリング石けんのほとんどは洗顔機能を併せ持っているため、クレンジング後の肌に使用します。
①石鹸をしっかりと泡立て、その泡を濡れた顔の肌にのせる
②目元や唇を避けて泡を広げ、擦らずやさしく洗う
③製品によっては、そのまましばらく泡をのせる泡パックを推奨しているものも
→推奨時間を守って行いましょう
④最後に泡を洗い流す
ピーリング石けんはマイルドな角質ケア効果が得られる製品が多いため、基本的には毎日使えます。ただし中にはスペシャルケアとしての使用を推奨しているアイテムもあるので、事前に説明をよく読んで、推奨頻度を守って使うようにしてください。
おすすめのピーリング石けん3選
最後にピーリング石けんのオススメを3つ紹介します。自分の肌に合うものを選んでトライしてみましょう!
サンソリット スキンピールバー AHAマイルド
出典:サンソリット公式サイト
価格:2,200円(税込)/135g
角質ケア成分AHAを配合した、ピーリング石けんです。泡立てネットを使うことでメレンゲのような弾力ある泡が立ち、古い角質や毛穴汚れ、過剰な皮脂をやさしく洗い流します。
こちらは敏感肌や乾燥肌の方に特におすすめのタイプですが、脂性肌向けやニキビ肌向け、くすみ肌向けなどのラインナップがありますので、肌質に合わせて選ぶことができますよ。
セルニュープラス ピーリングソープ
出典:セルニュープラス公式サイト
価格:2,420円(税込)/90g
AHA・BHAを配合したピーリング石けんです。肌表面の古い角質や毛穴詰まりを取り除き、透明感のある肌へ導きます。
シンプルな配合成分で低刺激。さらにニキビの初期段階であるコメドができにくいことが確認されているノンコメドジェニックテスト済み製品のため、脂性肌はもちろん乾燥肌・敏感肌など肌質を問わず使いやすいのが特徴です。
ドクターシーラボ VC100ピーリングソープ
出典:ドクターシーラボ公式サイト
価格:1,870円(税込)/100g
3種のフルーツ酸と3種の角質ケア成分を配合したピーリング石けんです。さらに、毛穴を引き締めるAPPS(浸透型ビタミンC誘導体)や、保湿に働くのコラーゲン、ヒアルロン酸セラミド、リピジュアなど豊富な美容成分を配合。
角質をオフしながら、うるおったツヤ肌へ洗い上げます。
まとめ
ピーリング石けんを使えば洗顔と同時に角質ケアができるので、忙しい人にも取り入れやすいですね。
今のお手入れでは物足りないという人や角質肥厚に伴う悩みを抱えている人は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。きっとお肌が生まれ変わるのを実感できるはずです!