いつの間にか「そばかす」が増えていてびっくり!そんな経験はありませんか?
チャーミングな印象を与えることのある「そばかす」も、顔の目立つ部分にたくさんできると気になってしまいますよね。
そばかすの原因といえば日焼けが最初に浮かぶ方が多いと思いますが、実はそれ以外にもさまざまなきっかけで発生してしまうのです。
この記事では、身近に潜むそばかすの原因を紐解き、効果的な予防方法や、今あるそばかすを目立たなくする方法をご紹介していきます。ご自身の生活に合った対策が見つかりますので、ぜひ最後までお読みください。
この記事のポイント
そもそも「そばかす」とは?
そばかすとは肌にできる「シミ」の一種で、数ミリ以下の小さな茶色の斑点状のものをいいます。
雀の卵殻に似ていることから、正式には雀卵斑(じゃくらんはん)と呼ばれています。
他のシミとの違い
そばかすはシミの一種でありながら、一般的なシミとは様々な違いがあります。
まずはその見た目。
そばかすの場合、2~3mm程度の小さな斑点が、鼻や頬、さらに肩や背中などに広く現れます。
対して「老人性色素斑」、いわゆる「シミ」は、境界線がはっきりとした薄茶色の楕円形の沈着で、5mm~10mmと比較的大きいのが特徴。頬やこめかみのほか、手や肩などにできることも多いです。
発生するタイミングも異なります。
シミが加齢とともに発生しやすくなるのに対して、そばかすは3歳以降にでき、思春期に目立つようになる方が多いです。
そばかすが発生するメカニズム
そばかすの発生に大きくかかわるのが「メラニンの蓄積」と「ターンオーバーの乱れ」です。
メラニンを生成しているのは、表皮層の中でも最も深い基底膜にある「メラノサイト」という細胞です。通常であれば、肌のターンオーバーによって時間の経過とともに肌の外側に押し出され、角質となって肌の表面から落ちていきます。
しかし、メラニンが過剰な状態になっていたり、ターンオーバーが乱れていたりすると、メラニンがうまく排出されずに肌に沈着し、それがそばかすになってしまうのです。
そばかすの原因となる二大要因
そばかすの発生に最も大きく影響している要因として、「遺伝」と「紫外線」の2つがあげられます。
要因①遺伝
幼いころからそばかすがある場合、遺伝的な理由で発症しているケースがほとんどです。
特に白人の方や、生まれつき肌の白い方に多く、メラニンが過剰に排出されやすい肌質を親から受け継いでいると考えられます。
こうした場合、大人になるにつれてそばかすが薄くなっていくことが多いですが、環境や体質によってはなかなか消えず、逆に濃くなってしまうことも。
「いつか消える」と安心せずに、きちんと対策を心掛けましょう。
要因②紫外線
紫外線はシミの原因となることで知られていますが、そばかすも例外ではありません。
強い紫外線を浴びると、その刺激から肌を守るためにメラニンが過剰に生成され、ターンオーバーが追いつかずにそばかすとなってしまいます。
もともとあったそばかすが濃くなったり、大人になってから発生してしまったりすることもあるので、若いうちから紫外線対策をすることはとても大切です。
他にもあった!日常生活に潜む意外な原因
「遺伝」と「紫外線」以外にも、そばかすを発生・悪化させる原因はたくさんあります。
ここからは、日々の習慣に潜むそばかすの原因をご紹介します。
間違ったスキンケア
良かれと思って行っているスキンケアが、そばかすの原因となる場合があります。
・肌に合わない化粧品を使い続ける
・クレンジングや洗顔の時に肌を強く擦る
・過度なピーリング
このような行動が習慣となっている方は要注意。
肌への刺激がメラニンの過剰生成につながり、そばかすの原因となってしまします。
睡眠不足
睡眠はお肌のターンオーバーに欠かせません。
睡眠不足が続くとターンオーバーを促す成長ホルモンの分泌が滞り、ターンオーバーが遅れてしまいます。
結果としてメラニンを排出しきれなくなり、そばかすにつながってしまうのです。
ストレス
過度なストレスによる女性ホルモンの乱れも、そばかすの原因のひとつです。
女性ホルモンの一種であるプロゲステロン(黄体ホルモン)は、メラニンの生成を促進させる働きがあるため、ストレスや疲労によって過剰に分泌されると、そばかすの発生につながります。
生理前や妊娠初期にシミ・そばかすができやすいのも、このプロゲステロンがかかわっているといわれています。
栄養不足
ビタミンをはじめとする栄養素が不足することもそばかすの発生に影響します。
引き金となるのは「活性炭素」の存在です。活性炭素は紫外線やストレス等により体内に発生すると、肌の酸化を引き起こし、そばかす、シミ、くすみなど様々な肌トラブルにつながります。
「抗酸化作用」のある栄養素を摂取することで、活性炭素の蓄積を抑えることができるのですが、逆に言えば、栄養不足の状態が続くと活性炭素に対抗できなくなってしまうということなのです。
そばかすを防ぐには、バランスの良い食事を心がけることが大切です。
喫煙
もうひとつそばかすの原因となる習慣として喫煙があげられます。
タバコの煙に含まれる活性炭素が身体に直接取り込まれるだけでなく、他の有害な粒子が原因となり、体内でさらに活性炭素を増やし、シミ・そばかすの発生につながります。
また、メラニンの生成を抑える成分として「ビタミンC」がありますが、タバコを1本吸うと25~100mgものビタミンCが破壊されてしまいます。
さらに、喫煙により血管が収縮すると血行が悪くなり、肌に必要な栄養や酸素が行き届きにくくなります。結果として肌が栄養不足の状態になり、そばかすが増えてしまうのです。
自分でできるそばかすの予防方法
これまでご紹介してきた「そばかすの原因」を取り除くことが、当然そばかすの予防につながります。
遺伝的な要因は防ぎようがありませんが、他の原因を排除することで悪化を食い止めることができるでしょう。
ここからは自分でできるそばかすの予防方法をお伝えします。
紫外線を防ぐ
そばかす予防には紫外線対策が欠かせません。そばかすは思春期が過ぎるころには薄くなっていくことが多いですが、紫外線を浴び続けていると濃くなってしまうことも。
日差しの強い夏場は当然のこと、年間を通して対策しておくのが理想です。
具体的な方法をご紹介します。
-日焼け止めクリーム
紫外線対策の中でも基本となるのが日焼け止めクリームの使い方です。
顔~首に塗る場合は、ムラのないよう全体に伸ばした後で、特に光の当たりやすい鼻や頬に重ね塗りをするのがおすすめです。
身体も肌が露出する部分を中心に満遍なく伸ばし、腕や肩などそばかすのできやすい箇所は特にしっかり塗りましょう。
2~3時間おきに塗り直すことも大切です。
「肌に合わないから塗りたくない」という方は、刺激の弱い「ノンケミカル」の商品を試したり、他の紫外線対策を駆使したりするのも良いでしょう。
-日傘
日傘はパッと使えて物理的に日差しを遮ることができ、夏には暑さ対策にもなるのがメリットです。
そばかす予防を目的に選ぶなら、紫外線遮蔽率(UVカット率)が高く大きめサイズのものがベター。さらに内側が黒色のものは光を吸収しやすく、地面から照り返す紫外線が顔にあたりにくくなるのでおすすめです。
コンパクトで持ち運びやすい折りたたみタイプ、耐久性に優れた長傘タイプなど、自分に合ったアイテムを選びましょう。
-紫外線カットタイプの衣服
汗の影響で日焼け止めの効果が持続しにくいスポーツ時や、日傘がさしにくいお子様連れの方などは、UVカットウェアがあるととても便利です。
最近は紫外線カット素材を使ったパーカーやカーディガンなどがたくさん販売されています。
手の甲や首元までカバーできるタイプや、通気性に優れたタイプ、デザインも豊富にありますので、ご自身の好みやTPOに合ったアイテムが見つかるはずです。
生活習慣の見直し
規則正しい生活を送ることは、美肌の基本です。
・良質な睡眠をとる
・ストレスを溜めこみすぎないよう適度に発散する
・食事の栄養バランスに気を付ける
全てを完璧に行うのは難しい場合もありますが、できる範囲で意識してみましょう。
特に食事を見直すことは、身体の内側からの改善につながるためとても大切です。
抗酸化力の高い栄養素を食事から摂取するのが理想ですが、難しい場合はサプリメントも活用し、上手にバランスがとれると良いですね。
-抗酸化力の高い栄養素
ビタミンA | 油と一緒に摂取すると吸収されやすくなる。 →炒めて食べるのがおすすめ |
にんじん かぼちゃ ほうれん草 鶏・豚レバー うなぎ など |
---|---|---|
ビタミンC | 水溶性のビタミンで熱に弱い性質がある。 →生食や、加熱を短時間に留める調理方法がおすすめ |
アセロラ キウイ 赤ピーマン キャベツ ブロッコリー など |
ビタミンE | 脂溶性で、ナッツ類や一部植物油に多く含まれる。 →普段使いの油を変えてみるのも◎ |
アーモンド 落花生 アボカド うなぎ たらこ ひまわり油 オリーブオイル など |
ポリフェノール | 水溶性で持続時間が短い。カテキンやアントシアニンなど様々な種類がある →こまめに摂取するのが理想 |
赤ワイン コーヒー お茶 ブルーベリー 大豆製品 など |
カロテノイド | 自然界に存在する黄色や赤色などの色素成分。 緑黄色野菜や果物、甲殻類、魚類などから摂取できる |
にんじん トマト 柿 マンゴー エビ カニ 鮭 卵黄 など |
正しいスキンケア方法を身につける
正しいスキンケアを身に付ければ、そばかすを予防するだけでなく、ハリやツヤをアップさせてそばかすの目立たない肌にしていくことも可能です。
-肌に刺激を与えない
ばっちりメイクした日には、クレンジングや洗顔でしっかり汚れを落としたいですよね。
かといって、ゴシゴシ擦るのは絶対にNGです!肌の表面が動かないくらいのソフトな力加減で、丁寧に落としましょう。
また、スクラブ入りのピーリング剤を規定の使用頻度を守らず使うことや、肌を擦るような自己流マッサージなども肌の負担となることがあります。
肌への刺激はそばかすに直結すると意識して、常に優しく触れるようにしてください。
-汚れをしっかり落とす
古い角質や汚れを落とすことは、ターンオーバーの正常化に不可欠です。
疲れているからと言って、クレンジングや洗顔をしないで寝ちゃう…なんてことのないように!
クレンジングで肌を擦りがちな人は、イオン導出やウォーターピーリング機能の付いた美顔器を活用するのも良いでしょう。
また、リンパマッサージで顔周りの血行を促進するのも効果的です。オイルやクリームなどを使って摩擦を起こさないように行いましょう。
-しっかり保湿を行う
うるおいが不足した肌は、バリア機能が低下しがち。摩擦や紫外線などの外的刺激の影響を受けやすく、メラニンの生成が加速してしまう恐れがあります。
特に洗顔後やお風呂上りは肌が乾燥しやすいタイミングですので、化粧水や保湿クリームでお肌を守りましょう。
-美白化粧品を使う
美白有効成分が入ったスキンケアアイテムを日常使いするのもおすすめです。
ここでいう「美白」とは、メラニンの生成を抑えてシミやそばかすを“予防”すること。既にできてしまったものを完全に”消す”ことは、化粧品だけでは難しいといえます。
しかし継続的に使うことでそばかすが目立たなくなり、全体的な肌トーンを明るく見せることが期待できます。
美白に有効と認められている成分としては「トラネキサム酸」「ビタミンC誘導体」「ナイアシンアミド」など様々な種類がありますので、自分に合った成分を配合した商品を選びましょう。
<美白化粧品おすすめ3選>
化粧水|ナビジョンDR TAホワイトローションn
出典:ナビジョンDR公式サイト
2つの美白有効成分「トラネキサム酸」「4MSK*」がメラニンの生成をおさえ、シミ・そばかすを防ぎます。
資生堂が独自開発した保湿成分を配合しており、しっとりとした使い心地です。
(*4-メトキシサリチル酸カリウム塩)
美容液|PLUEST OGハイドレーティングセラムRプラス
出典:PLUEST公式サイト
シミ予防とシワ改善を同時に叶える有効成分「ナイアシンアミド」をはじめ、「ビタミンC誘導体*1」や「CICA*2」など26種の美容成分を配合した薬用美容液。
ベースとなる「保水ジェル」の力で、成分を長く肌に留まらせることができます。
(*1リン酸アスコルビルMg *2ツボクサエキス)
※恵比寿アズクリニックで取り扱っております。
美容液・クリーム|ゼオスキンヘルス ミラミン
シミやそばかすを防ぐ「ハイドロキノン」4%配合。
さらにビタミンCやビタミンEなど、さまざまな美白成分を配合しており、肌の色調を整えます。
※恵比寿アズクリニックで取り扱っております。
できてしまったそばかすの改善方法
「しっかり予防をしていたのに、そばかすができてしまった!」そんなときはどうしたら良いでしょうか。
ここからは、すでにあるそばかすに対して有効な改善方法をご紹介します。
医薬品の活用
セルフケアでそばかすを完全に消すことは難しいですが、ある程度の改善が期待できる方法として「医薬品」の活用があげられます。
医薬品には処方薬と市販薬があり、一般的に処方薬の方が有効成分の濃度が高く効果的といえます。
ただし用法容量を守らないと副作用のリスクが高まりますので、医師の指示に従って正しく使用しましょう。
一方市販薬はドラッグストアなどで手軽に購入できるのがメリットです。
「第〇類医薬品」の記載があるものが医薬品ですので、必ず表記をチェックしましょう。
そばかす改善におすすめの成分
トラネキサム酸 | メラノサイトを活性化させる「プラスミン」の働きを抑えることで、 メラニンの過剰生成を抑えることができます。 |
---|---|
ビタミンC | メラニンの生成を抑えると同時に、すでに生成されたメラニンを無色化する還元作用もあり、 今あるシミを薄くする効果が期待できます。 |
ビタミンE | 高い抗酸化作用と新陳代謝を高める効果があり、 メラニンの生成を抑えるとともに排出をサポートします。 |
L-システイン | 活性炭素を除去する抗酸化作用により、メラニンの過剰生成を抑制してくれる成分です。 さらに肌のターンオーバーを整えてメラニンの排出を促します。 |
ビタミンB2・B6 | 肌のターンオーバーを整えることでメラニンの排出を促します。 |
恵比寿アズクリニックで提供している内服薬
アズクリニックでも、トラネキサム酸やビタミンC等の内服薬を扱っています。
他の治療と併用することで、効果的にシミやそばかすを改善させることができます。
確実になくしたいならクリニックでの治療がおすすめ
医薬品でなかなか改善しない場合や、短期間で効果を実感したい方は、美容皮膚科での治療も視野に入れましょう。そばかす治療にもさまざまなアプローチ方法がありますので、代表的なものをご紹介します。
–レーザー治療
専用のレーザーを肌に照射し、メラニンを破壊する治療です。
よく耳にする「シミ取りレーザー」と呼ばれるものは、一般的にレーザーをピンポイントに照射するスポット治療のことを指す場合が多いです。1度で大きな効果が得られるのが魅力ですが、そばかすのように広範囲にたくさん照射が必要な場合は費用が割高になったり、施術後のテープ保護が煩雑になってしまったりすることも。
そういった場合には、広い範囲に弱いレベルでレーザーを照射する「レーザートーニング」や、次に紹介する「フォトフェイシャル」を複数回受けることで、メラニンを少しずつ分解・排出する治療がおすすめです。
レーザーの種類はたくさんありますが、アズクリニックでは、より肌への負担が少ない「ピコレーザー」で治療を行います。
-フォトフェイシャル
IPLという特殊な光を照射することでそばかすを改善する治療です。同時にくすみ、赤ら顔、小じわ、毛穴の開きなどさまざまな肌トラブルを一挙に改善することができ、ダウンタイムもほとんどないことがメリットです。
シミ取りレーザーのように1回でそばかすを消すことはできませんが、施術回数を重ねるごとに薄くしていきます。
-エレクトロポレーション
肌に美容有効成分を塗布した状態で、専用の機器で微弱な電流を流すことで、成分を肌のより奥深くに浸透させる施術です。
そばかすを消すことはできませんが、通常のスキンケアよりも格段に美容成分を浸透させることができるので、そばかすを薄く目立たない状態にすることが可能です。
そばかす対策には、美白効果の高いビタミンCの導入がおすすめです。
-ケミカルピーリング
酸性の薬剤を顔全体に塗布することで肌表面にある古い角質を取り除く施術です。
こちらもそばかすを消す治療ではありませんが、ターンオーバーを活性化させることで、蓄積されていたメラニンを排出し、そばかすを薄くすることが可能です。
アズクリニックでは、お肌の状態に合わせマッサージピールとミックスピールマヌカの2種類の施術からご提案しています。
-美容点滴
予防・改善の観点であれば、美白有効のある成分を直接体内に送り込む「美容点滴」もおすすめです。
ビタミンCをはじめ、メラニンの生成を抑制するグルタチオン、抗酸化作用の高いαリポ酸などさまざまな種類があります。
まとめ
そばかすに対抗するには、日々のこまめな努力が大切です。この機会に日々の生活を振り返り、そばかすの原因となる習慣を改めてみてはいかがでしょうか。
そばかす予防や改善に役立つ習慣を少しずつ取り入れて、より自信の持てる肌を目指していきましょう!