【医師監修】お風呂上りのスキンケアは美肌の基礎!正しい手順を解説

あなたはお風呂上りの時間をどのように過ごしていますか?
お風呂上りは、スキンケアの効率が最も高まるタイミング。正しい手順を毎日続けることで、美肌に近づいていきたいものです。
今回は、知っているようで意外と知らない「お風呂上り」のスキンケアについてお伝えいたします。

この記事のポイント

  • お風呂上りのスキンケア手順がわかる
  • お風呂上りのスキンケアで注意すべきことがわかる
  • スキンケア以外に取り入れるべきお風呂上り習慣がわかる

目次

お風呂上りのスキンケアが大切な理由

入浴後のスキンケアを後回しにして、ついついテレビやスマートフォンを見てしまうという人はいませんか?
ポカポカ温まった状態でリラックスしたい気持ちはわかりますが、お風呂あがりは何をおいてもまずスキンケアを行いましょう!

お風呂上りの肌は刻一刻と乾燥していく!

お風呂で顔や身体を洗うと、汚れとともに古い角質や皮脂も洗い流されます。肌表面を覆うものがなくなっている状態のため、お風呂を出た瞬間から、肌の水分はどんどん蒸発してしまうのです。
「とりあえずスマホをチェックして…」と悠長に構えていると、あっという間にカサカサのお肌に…
お風呂上りに水分を拭き取ってから15~30分後は肌の水分が最も少なくなる時間とも言われています。乾燥は美肌の大敵ですので、お風呂上りにすぐスキンケアができるよう、準備をしておきましょう。

お風呂上り直後のスキンケアで浸透効率UP

お風呂上りの肌は水分が蒸発しやすい状態ですが、裏を返せば水分や美容成分がしっかり浸透しやすいタイミングとも言えます。
肌に皮脂や角質が残っていると、どんなに化粧水や美容液で栄養を与えようとしても、実は肌には全く浸透していない…なんてことも。お風呂上りは浸透を妨げる余分な皮脂や角質がすっきり落とされているため、スキンケア成分が角質層に入りやすくなるのです。
たからこそ、お風呂上りの過ごし方はお肌の状態を大きく左右します。美肌を手に入れたいなら、お風呂上り10分以内にはスキンケアを始めるようにしましょう。

お風呂上りのスキンケア手順

お風呂から出たら、まずは全身の水分を拭き取りますよね。そのとき、肌をタオルでゴシゴシ擦るのは絶対に止めましょう。
お風呂上りの肌は普段以上にデリケートな状態です。清潔なタオルでやさしく押さえるように水分を吸収させるようにしてください。
手早く水分を拭き取って、いよいよスキンケアのスタートです。ポイントをご紹介しますので、ぜひ今日から意識してください。

スキンケアの基本は「洗浄・整肌・保護」

スキンケアは「洗浄・整肌・保護」3ステップが基本。この手順を踏むことで、肌の土台を安定させることができます。

洗浄(クレンジング・洗顔) 最初にメイクや古い角質などを洗浄し、清潔な状態にする。
汚れが溜まるとあらゆる肌トラブルの原因に。
整肌(化粧水・美容液) 洗顔後の乾燥しやすい肌に水分や美容成分を与える。
肌のコンディションを整えるために欠かせない工程。
保護(乳液・クリーム) 最後に水分の蒸発を防ぎ、外的刺激から肌を保護する。
肌に柔軟性を与える役割も。

この中で「洗浄」については入浴前や入浴中に行う人が多いでしょう。
そのためお風呂上りのスキンケアで行うのは、「整肌・保護」の2ステップ。流れに沿って、正しい手順を解説していきます。

整肌|化粧水・美容液

最初に使うのは化粧水です。化粧水はスキンケアアイテムの中でも油分が少なく、角質層にうるおいを与える役割を持ちます。洗顔後の肌は乾燥しやすい状態ですので、すぐに化粧水で潤いを与えていきます。
手を使う方法とコットンを使う方法がありますので、好みの方法でしっかり塗りましょう。

手を使う場合
手に化粧水を適量とる
手の平を使い、顔全体になじませる
目元・口元・鼻まわりなどの細かい部分には指の腹でなじませる
最後に両手で顔全体を包み、水分を押し込むようにハンドプレス

コットンを使う場合
コットンに化粧水を適量とる
顔全体にやさしく擦らずなじませる
テカリ・毛穴の気になる部分のみ、肌がひんやりするまでパッティング
強くパッティングしすぎないようにしましょう

一方美容液は、肌悩みに強く働きかけるような美容成分を豊富に配合しています。化粧水で肌全体をうるおした後に使うことで美容効果をより高めることができますので、基本的には「化粧水→美容液」の順番を守るようにしましょう。
ただし「導入美容液」「ブースター美容液」というカテゴリーのアイテムは、次に使うスキンケア用品の浸透を高めてくれるため、化粧水の前に塗ります。アイテムの説明をよく読み、適切な順番で使うようにしましょうね。

美容液を顔全体に塗りたいときは、手を使って化粧水と同様の手順で行ってください。
部分使いをするなら、指先に適量をとり、指の腹でやさしくなじませましょう。

保護|乳液・クリーム

乳液やクリームには、与えた水分や美容成分の蒸発を防ぐ蓋の役割があります。お風呂上りの乾燥しやすい肌には必須の工程と言えるでしょう。
テカリが気になる脂性肌の方は、この工程を省いてしまうこともあるようですが、乾燥から肌を守ろうと一層皮脂が分泌され、逆効果となってしまいます。ベタつきが気になる場合には、クリームよりも油分の配合が少ない乳液や保湿ジェルなどを使うと良いですよ。
しっかりうるおいを閉じ込めて柔らかな肌を手に入れましょう。

①適量を手に取り、額・両頬・鼻・顎の5箇所に点置きする
②擦らないよう、手のひらを使って顔全体に塗り伸ばす
③目元・口元・鼻まわりなどの細かい部分には指の腹でなじませる
④全体にムラなく伸ばせたら、ハンドプレスでなじませる

身体の保湿も忘れずに

水分が蒸発しやすいのは顔も身体も同じ。顔のスキンケアが終わったら、全身の保湿も行います。
特に肘、ひざ、脛、かかとなどは乾燥しやすく、放っておくとガサガサしたり痒みがでてきたりすることもあります。ボディクリームやオイルを入念に塗って乾燥から守ってあげましょう。

関連記事:乾燥肌さん必見!全身保湿におすすめのボディクリーム5
https://az-clinic.tokyo/articles/body-cream/

ドライヤーのタイミング

髪と肌、どちらのケアを先にすべきか迷ってしまう人もいると思います。
結論から言えば、基本的にはスキンケアを優先すべきだと考えます。
ドライヤーは水分を蒸発させるために使うものですよね。髪にあてたドライヤーの熱風は顔にも届いてしまうことがあり、肌を急速に乾燥させてしまうのです。
直接熱風が当たらない全身の保湿はドライヤーの後でも良いですが、顔~首まわりのスキンケアは先に済ませた方が無難です。

スキンケア以外にも!お風呂上りに取り入れたい美容習慣

スキンケアの他にも、お風呂上りにおすすめの美容習慣があります。
どれも簡単にできるものですので、ぜひ試してみてください!

ストレッチで痩せやすい身体に!

お風呂上りの体温が上がった状態でストレッチを行うと、より血行が促進され、老廃物の排出に役立ちます。むくみが解消し痩せやすい身体づくりにつながるためとてもオススメの習慣です。
リラックスして自律神経が整うため、寝つきの改善にも効果的。「最近よく眠れていないな…」という方は、試してみる価値ありです。

美脚リンパマッサージ

脚は疲れが溜まりやすい場所。一日中経ったり歩いたりした日は特に、湯船に浸かってもむくみが取り切れないときがありますよね。そのまま放置していると老廃物が溜まりに溜まってどんどん脚が太くなってしまうかも…
そんなときこそ、リンパマッサージをしてみましょう。ストレッチと同様、体温が高まっている状態で行うのが効果的。よりリンパの流れが促されます。
足首から上に向かってリンパを押し流すようにマッサージするのですが、何もつけずに行うと肌を傷つけてしまうことがあるので注意しましょう。ぜひお気に入りのマッサージオイルを見つけて、リラックスしながら行ってみてください。

温かい飲み物でリラックス

入浴中は大量の汗をかいています。お風呂上りは脱水症状を起こしやすいだけでなく、血液濃度が高まることでドロドロした状態になり、身体に悪影響を及ぼすことも。
そのためお風呂上りの水分補給はとても大切です。
そのとき、冷たい飲み物ではなく、ぜひ温かい飲み物をチョイスしてください。
お風呂上りに冷たい飲み物を飲むと、せっかく温まった体を冷やし、胃腸にも負担がかかります。
逆に白湯やハーブティなどの温かい飲み物は、湯冷め防止になるだけでなく、リラックス効果も期待でき、質の良い睡眠につなげることができるのです。
ただしコーヒーや紅茶などカフェインを含む飲み物は、眠りを妨げてしまうため控えましょう。

お風呂上りのNG習慣

逆に、お風呂上りに行うと美容や健康にマイナスとなってしまうNG習慣もあります。心当たりのある人は、ぜひ見直してください。

長時間のシートマスク

肌のうるおいを高めるのに役立つシートマスクですが、長時間の使用は逆に肌を乾燥させてしまいます。
推奨時間を超えて放置するとパック自体が乾燥し始め、肌の水分や皮脂を吸い取ってしまうのです。
どんなパックでも、使い方説明の中に使用時間の項目があるはずです。必ず説明をよく読み、指定された時間以上に放置することは止めましょう。

夜更かし

お風呂上りにダラダラとテレビを見たり、飲み物を飲んだり、至福のひとときですよね。気持ちはわかりますが、当然これはNGです。
通常であれば、入浴により高まった体温が少しずつ下がっていく中で、睡眠に入る身体の準備が整います。しかしダラダラと起きているうちに体温が下がってしまうと、ベッドに入ってもなかなか眠れなくなってしまうのです。
お風呂上り後30分~1時間程度で身体の温度が下がってきますから、そのタイミングでベッドに入ると良いでしょう。

お風呂上りの一杯

お風呂上りに冷えたビールが飲みたくなる人もいると思いますが、キレイをつくるためには控えたいところ。
お風呂上りは水分が減って血液がドロドロになりやすい状態のため、アルコールを摂取することでさらに水分が奪われると、脱水症状が起きる恐れがあります。
また内臓を冷やすことにもつながりますから、痩せにくくなったり肌荒れしやすくなったりと、良いことがないのです。
グッと我慢して、温かい飲み物か常温の水に留めておきましょう。

まとめ

お風呂上りは、キレイと健康をつくるチャンス。毎日行う入浴だからこそ、その後の時間は賢く活用したいものですね。
良い習慣はしっかりと身につけ、悪い習慣は断つ。その小さな努力が、あなたの美肌をあっ持ってくれるはずですよ!

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記事監修

奥野彰子/医師

奥野 彰子

医師・恵比寿アズクリニック院長

  • 東京慈恵会医科大学卒業後、東京慈恵会医科大学付属病院にて形成外科に入局。
  • 2008年より美容皮膚科 院長を15年勤める。
  • 2023年5月 恵比寿アズクリニック院長に就任。

詳細プロフィール

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