紫外線は美肌の大敵。特に敏感肌の方は、紫外線に過敏に反応してヒリヒリしたり肌が乾燥したりとダメージを受けやすく、年間を通した紫外線対策がとても大切です。
しかしなかなか肌に合う日焼け止めが見つからず、お悩みの方も多いのではないでしょうか。
今回は、敏感肌で悩んでいる方に知ってほしい日焼け止め選びのポイントと、1年中使いやすいオススメの日焼け止めを紹介します。
この記事のポイント
日焼け止めの基礎知識
「ランキングで1位だったから」「口コミが良かったから」
そんな理由で購入してみたものの、自分の肌には全く合わなかった…というのはよくある話です。
自分に合った日焼け止めを選ぶには、生活スタイルや肌質を振り踏まえて商品をしっかり見極める必要があります。まずはそのために必要な基礎知識をお伝えしていきます。
SPFとPA
日焼け止めのパッケージには必ず「SPF」と「PA」の値が書いてあります。どちらも紫外線防止効果を表していますが、それぞれ役割が異なります。
SPF | 波長が短くエネルギーが強い紫外線B波から肌を守る目安 SPF1=20分の換算で、紫外線を防ぐ効果の目安時間を表している |
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PA | 波長が長く到達力が高い紫外線A波から肌を守る目安 プラス記号が多いほど防御効果は高くなる |
紫外線B波は短時間浴びただけでも肌が赤くなったり、皮がむけて黒くなったりする原因となります。季節による変動が大きく、特に5~8月に屋外で活動する場合にはSPF値の高い日焼け止めが必要です。
一方紫外線A波は浴びた直後からダメージが現れるわけではありませんが、波長が長いため肌の真皮層まで到達し、じわじわと蓄積してシワ・たるみ・乾燥などの光老化を招きます。季節や天気を問わず降り注ぐため、オールシーズンのケアが必要です。
紫外線防止剤の種類
日焼け止めには、パッケージにノンケミカルと書かれているものとそうでないものがあります。これは簡単に言うと日焼け止めの処方の違いを表しています。
日焼け止めの主な処方は紫外線吸収剤と紫外線散乱剤に分かれており、ノンケミカルと記載のあるものは紫外線散乱剤を使用しているということになります。
紫外線吸収剤 | 肌の上で紫外線を吸収し、科学的に熱やエネルギーに変質させて放射することで影響を防ぐ。 紫外線カット効果は紫外線散乱剤よりも高いとされるが、人によっては刺激になる場合も。 |
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紫外線散乱剤 | 物理的に紫外線を反射・散乱させて影響肌を防ぐ。 紫外線が当たっても肌の上で変質しないため、刺激になりにくい特徴がある。 |
敏感肌さんが日焼け止めを選ぶポイント
肌荒れ、痒み、赤みなど、敏感肌の困ったトラブルを回避するためにも、日焼け止めは肌にやさしいものを選びたいですよね。
アイテム選びの際に気を付けるポイントを3つ紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
SPF・PAの数値を必ずチェックする
「SPFもPAも、とりあえずどちらも高い値のものを」なんて選び方をしてはいませんか?
確かにそのような選び方をして問題ない人もいます。しかし数値が高いほど肌への負担が増す傾向がありますので、敏感肌の方にとっては刺激が強く、日焼け止め自体が肌荒れの原因となることもあるのです。
生活スタイルや季節によって必要な数値が変わってきますので、その時々で適切なものを選ぶ必要があります。
SPF値とPA値の目安 | |
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通学・通勤・日常生活 | SPF10~15 / PA+~PA++ 程度 |
買い物・屋外でのスポーツ | SPF20~40 / PA++ 以上 |
旅行・レジャー・マリンスポーツ | SPF40~50+ / PA+++ 以上 |
ノンケミカル処方の日焼け止めを選ぶ
敏感肌の方には、比較的肌への負担が軽いとされているノンケミカル処方の日焼け止めをオススメします。
ただしノンケミカルタイプの日焼け止めの特徴として、独特のきしむ感覚や白浮きするものがあるので、可能であれば購入前にテスターなどで塗り心地を試しておきましょう。
刺激となり得る成分を理解する
日焼け止めに広く使われている成分の中には、紫外線吸収剤の他にも肌への刺激になりやすいものがあります。
・アルコール(エタノール)
・パラベン
・防腐剤
・香料や着色料 など
国内で販売されている日焼け止めは基本的に安全性が確認されているものばかりですので、これらの成分を使っていたとしても「肌に悪い」と断じることはできません。
しかし敏感肌の方にとっては、わずかな刺激が肌荒れの引き金となることがあるのも事実。
購入前にどのような成分が入っているのかをきちんと確認しておくことで、肌荒れが起きた場合にも原因を特定しやすくなりますよ。
保湿成分を配合した日焼け止めを選ぶ
敏感肌とは、肌の角質層が乾燥することでバリア機能が弱まり刺激を受けやすくなっている状態です。そのため敏感肌さんにとっては、UVケアと同時に保湿もできる日焼け止めが理想と言えます。
セラミドやヒアルロン酸、コラーゲンなどの保湿成分を配合した日焼け止めを探してみましょう。
肌に合わない原因を知っておく
「日焼け止めを変えたら肌荒れが起きてしまった」という場合は、その商品の配合成分やSPF・PA値などの特徴を覚えておくようにしましょう。知見を溜めていくことで、段々「自分の肌に合わない日焼け止めの特徴」が見えてくるはずです。
また去年の日焼け止めを1年越しで使った場合などは、中身の劣化や雑菌の繁殖が肌荒れにつながることもあります。
肌荒れが起きた原因を振り返りながら、正しい選び方・使い方をしていきましょう。
敏感肌にオススメの日焼け止め3選
敏感肌の方が使いやすい日焼け止めを3つ集めました。
いずれも肌に負担をかけにくくオールシーズン使えるものですので、ぜひ参考にしてください。
プルエスト トーンアップUVプロテクター
出典:プルエスト公式サイト
価格:3,300円(税込)/25g
紫外線カット効果:SPF50+/PA++++
ノンケミカル処方でありながら国内最高値の紫外線カット効果を実現したクリームタイプの日焼け止めです。
保湿力が高く、しっかりと肌に密着して日焼けと乾燥から守ります。
化粧下地としても使用でき、自然なトーンアップ効果で肌を明るく見せてくれますよ。
※恵比寿アズクリニックで取り扱っております
ナビジョンDR TAホワイトプロテクトUV
出典:ナビジョンDR公式サイト
価格:4,400円(税込)/30g
紫外線カット効果:SPF50/PA+++
美白有効成分としてトラネキサム酸と4MSK、さらに抗炎症作用のあるグリチルリチン酸2Kを配合した薬用日焼け止め乳液です。紫外線から肌を守るのと同時に、メラニンの生成をおさえシミ・ソバカスを防ぐ効果があります。
伸びが良く、乾燥しにくいのが敏感肌にとって嬉しいポイントです。
※恵比寿アズクリニックで取り扱っております
レカルカ フレグランスUVカットスプレー
出典:レカルカ公式サイト
価格:2,530円(税込)/60g
紫外線カット効果:SPF50+/PA++++
スプレータイプの日焼け止めで、顔や身体はもちろんヘアにも使用できます。肌に直接触れることなく使用できるため、摩擦を起こす心配がありません。
国内最高値の紫外線カット効果がありながら、フラーレンやビタミンCなどの潤い成分もたっぷり配合しており、UVケアと同時にスキンケアまでできる優秀アイテムです。
※恵比寿アズクリニックで取り扱っております
日焼け止めの正しい塗り方
日焼け止めは正しく塗らないと効果が半減してしまいます。
紫外線からしっかりと肌を守るために注意してほしいポイントをお伝えします。
均一に伸ばす
塗りムラがあると思わぬところが日焼けしてしまうかもしれません。特に使う量が少ないと、ムラになりやすいため注意が必要です。
また塗り伸ばす際には肌を強く擦らないよう気をつけましょう。
「十分な量をムラなくやさしく伸ばす」ことをこころがけてください。
重ね塗りする
全体にムラなく塗り広げられたら、額・頬・鼻・デコルテなど日差しが当たりやすい部位に重ね塗りをするのがオススメです。
日焼け止めの後で、日焼け止め効果のあるファンデーションを塗るという方法もあります。
こまめに塗り直す
日焼け止めが汗や擦れによって落ちると、当然効果が半減してしまいます。
3~4時間を目安に塗り直すようにしましょう。
たとえば朝出かける前に日焼け止めを塗ったとしたら、ランチに出かける前にメイク直しを兼ねて塗り直すのがオススメ。
スプレータイプやパウダータイプの日焼け止めを使えば、メイクの上からでもUVケアができますよ。
どうしても日焼け止めを塗れない場合は?
あらゆる日焼け止めを使ってみたけれど、どうしても肌荒れやかぶれが起きてしまう…という重度の敏感肌さんの場合は、日焼け止めを使わない選択をしてみても良いかもしれません。
日傘や帽子、マスク、ストール、UVカットウェアなど、日焼け止め以外の紫外線対策グッズもたくさんの種類があり、それらを駆使して紫外線対策を行うことも可能です。
最近ではデザイン性の高い商品も豊富に販売されていますので、お気に入りのアイテムを探してみてください。
また、あまりにも肌荒れが頻繁に起きる場合やひどい痒みがあるときには、皮膚科・美容皮膚科のクリニックで専門医の診察を受けることも視野に入れましょう。
まとめ
敏感肌の方にとって「紫外線から肌を守りたい」「でも日焼け止めでかぶれてしまう」というジレンマは大きな悩みの一つだと思います。
今回ご紹介した日焼け止め選びのポイントをおさえながら、あなたの肌にぴったりの1本を探してみてください。