目立つシミをレーザーによって除去するシミ取りレーザー。シミ治療と聞いて真っ先に思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
シミ取りレーザーの施術では、「1回でシミがキレイに取れた!」と結果に満足される人もいる一方で、さまざまなリスクがあり「失敗した…」と感じてしまう人もいるのが実情です。
そこでこの記事では、シミ取りレーザーのリスクやよくある失敗例を紹介するとともに、失敗のリスクを少しでも軽減するにはどうしたら良いか、当院の方針を踏まえて解説します。シミ取りを予定している方は、ぜひ参考にしてください。
この記事のポイント
シミ取りレーザーのリスクとよくある失敗例

シミ取りレーザーとは、高出力のレーザーで肌表面のメラニン色素を破壊する施術の総称です。レーザーにはさまざまな種類がありますが、恵比寿アズクリニックではピコレーザーの一種である「エンライトンSR」というマシンを使用しています。
1回で大きな変化が期待できる一方で、出力によっては非常に刺激が強くリスクのある施術とも言えます。シミ取りレーザーをするなら、必ずリスク面も知っておきましょう。
早速よくある失敗例を紹介します。
失敗例① 炎症後色素沈着
レーザーを照射した後に、肌のダメージを回復する過程でメラニンが過剰に生成されることがあり、それにより起きる色素沈着のことを炎症後色素沈着と呼びます。
レーザー照射後、個人差はありますが数週間~数ヶ月ほどで現れ始め、元のシミと同じくらい、もしくは元のシミより濃くなることもあります。こうなると「元のシミが再発したのでは?」と不安になる方もいると思いますが、そうではありません。
炎症後色素沈着はあくまで炎症に起因する新たな色素沈着であり、肌の代謝(ターンオーバー)が正常に行われていれば、時間の経過とともに自然と消えていくことが多いです。
ただし肌質や炎症の程度などによっては、長期間残ってしまうケースもあるのが現実です。
炎症後色素沈着が起きやすくなる要因には元々の肌質も関わっており100%防ぐことは難しいのですが、シミ取り後に次の要因を避けることも大切です。
・紫外線
・摩擦
・刺激の強すぎるスキンケア
失敗例② 肝斑の悪化
シミの一種として知られる肝斑ですが、実はシミ取りレーザー(スポット照射)で改善することが基本的にできない症状です。そればかりか、シミ取りレーザーを照射することで悪化するケースもあります。
肝斑の発生メカニズムは完全には解明されていないのですが、肌内部に発生する慢性的な炎症と深く関わっていると考えられています。微弱な炎症によりメラノサイトが刺激され、メラニン色素が過剰に生成されてしまうのです。
そのような肌に対し不用意にシミ取りレーザーを照射してしまうと、さらに炎症を引き起こして肝斑が悪化するリスクがあるため、基本的には推奨されていません。
また、現状は肝斑が見られない状態であったとしても、肌に炎症や赤みなどがある場合には、レーザーによる刺激が色素変化に影響するリスクも考慮すべきでしょう。そのため当院では、肌が荒れぎみの人や赤みがある人、敏感肌の人などは、肝斑がなかったとしてもシミ取りレーザーの実施を慎重に判断することがあります。
シミ取りレーザーによる肝斑悪化を防ぐためには、診察時に適応を正しく見極めることが最重要です。シミ取りレーザーが適応となる一般的なシミ(老人性色素斑など)と肝斑が併発している場合には、肝斑部を避けて照射することができる場合もありますが、肌の状態によっては「そもそもシミ取りレーザーは行わない」という選択が適切である場合もあります。
またシミ取りを行う前に内服薬やトーニングなどの肝斑治療を行い、肝斑の症状が寛解したタイミングでシミ取りレーザーを行うなど段階的な方針を取るケースも当院では多いです。こうすることで肝斑悪化を防ぎながら、目立つ老人性色素斑をシミ取りレーザーで改善することができる場合もあります。
失敗例③ シミの残存
せっかくシミ取りを行ったのに「シミが取りきれなかった…」という失敗談もよく聞きます。こうした失敗の中には、炎症後色素沈着を「シミの再発」と捉えているパターンも考えられますが、この場合は肌のターンオーバーとともに自然と解消することが多いため、焦らず様子をみることも大切です。
それ以外に多いケースとしては、以下の原因が考えられるでしょう。
パターン① 照射モードや出力のミスマッチ
レーザーの機種や設定が、ターゲットとなるシミを改善するには不適切だったパターンです。
シミ取りに使われるレーザーにはたくさんの機種があり、それぞれ特徴が異なります。またダウンタイムの負担軽減などを目的に出力を抑えて照射する手法もあり、そういったマシンの種類・設定の兼ね合いで思うようにシミを取り切れないケースが考えられます。
パターン② シミ取りレーザーが効きにくいシミだった
シミ取りレーザーはメラニン色素の黒色にレーザーを反応させるという機序であるため、色の薄いシミに対しては十分な効果が得られない場合があります。またメラニンが肌の深い層に沈着しているタイプのシミや、アザとも呼ばれるADM(後天性メラノサイトーシス)等の症状も1度のシミ取りレーザーで改善するのが難しいことがあります。
これらのタイプでは、期間を置いて複数回シミ取りレーザーを行うことで改善が期待できる場合もありますが、何度照射しても一定程度シミが残存してしまう場合もあります。
パターン③ シミ取りレーザーが適さない症状だった
シミのように見えても、そもそもシミ取りレーザーでは改善できない症状であるケースも考えられます。
例えばイボとも呼ばれる脂漏性角化症は一見シミのようにも見えますが、皮膚が硬く盛り上がっている構造上、シミ取りレーザーでは改善が難しい症状であり、CO2レーザーなどが適応となります。あるいは老人性色素斑ではなく肝斑だった場合などは、シミ取りレーザーで悪化し、かえって濃く見えてしまうことも考えられます。
いずれのパターンでも重要なのは、適応の見極めと事前説明でしょう。
クリニック側としては、レーザーの手法やシミの種類、肌の状態などさまざまな要素によってシミが残存する可能性があることをきちんと明示し、どこまでの改善が見込めるのかを患者様に具体的に伝える必要があります。
一方で施術を受ける立場としては、どこまでの改善を望むのか、ダウンタイムやリスクはどの程度許容できるのか、といった希望をあらかじめイメージしておき、クリニックと認識をすり合わせることが大切です。
あらかじめ「複数回の照射が必要な場合もある」「シミが残存する場合もある」と分かっていれば、施術後の結果に納得感が生まれやすくなると思います。
失敗例④ 白斑
シミ取りレーザーを照射した部分の色が白っぽく抜ける、白斑と呼ばれる症状が起きるリスクもあります。
これはレーザーの刺激によりメラノサイトがダメージを受け、色素が作れなくなることで起きる症状です。白斑が起きた場合、正しいスキンケアを続けることで少しずつ改善していくこともありますが、外用薬治療や紫外線療法など専門的な治療が必要となる場合もあります。
白斑の原因には、レーザーの出力が強すぎたり、誤って肝斑部などに照射してしまったりといったケースが考えられ、肌の状態に合った適切な診断と照射設定が大切になってきます。
ただし「白斑かも」と感じられても、実はそうではないパターンも存在します。シミ取りレーザーを照射した部分にはカサブタが形成されるのですが、そのカサブタが剥がれた後の肌は他の部分より白~薄いピンクっぽい色をしていることがあります。これは一時的な経過であり、多くの場合数週間~3ヶ月ほどで次第にもとの肌色に戻っていきます。ただし時間が経っても改善しない場合には、治療を受けたクリニックや皮膚科の医師に相談しましょう。
シミ取りレーザーの失敗リスクを減らす事前準備
このような失敗のリスクをできるだけ低減させられるよう、当院では肌診断器なども活用し、適応を見極めたうえで施術を提案しております。また肌の状態を向上させることで失敗の予防につながると考え、シミ取りレーザーを実施する数ヶ月前からのプレトリートメント(事前準備)を推奨しております。
もちろんプレトリートメントを行ったとしても、絶対に失敗しないと言い切ることはできません。また別途ご予算や通院時間がかかることも留意していただく必要があります。
それでも、特に肝斑がある方や肌の調子が悪いと感じている方には、ぜひ取り入れていただきたいです。
プレトリートメントにもさまざまな方法がありますので、当院でご用意しているものを紹介します。なお公式YouTubeでもシミ取りの事前準備について解説していますので、動画の方が見やすいという方はぜひそちらをご覧ください。
事前準備① 内服薬

比較的手軽にできる準備として、内服薬によるプレトリートメントがあります。当院ではトラネキサム酸とビタミンCの内服薬を取り扱っており、特に肝斑がある方にはできるだけ服用していただくよう推奨しています。
トラネキサム酸はもともと止血薬として使われていた成分ですが、メラニン生成に関わるプラスミンという酵素の働きを抑制する作用があり、美容皮膚科領域においてはシミ・肝斑の治療薬としても広く活用されています。
効果実感までには個人差がありますが、当院では3ヶ月ほどをひとつの目安とし、一定期間服用を続けても効果が実感できない場合には服用を止めて他の治療に切り替えることもあります。
一方、トラネキサム酸には血栓症リスクを高めるという指摘もあります。血栓症の既往がある方、喫煙習慣のある方、肥満傾向にある方、ピルを服用している方などは、医師と相談のうえ服用の可否を判断する必要があります。その他の副作用として、消化器症状や発疹、過敏症、眠気などのリスクもあるため、服用中にこのような症状が見られた場合には医師に相談しましょう。
ビタミンCには、メラニン生成に関わるチロシナーゼという酵素を抑制しシミを予防する作用があるほか、抗酸化作用があり紫外線などにより生じる活性酸素を抑制する効果が期待できます。肌のトーンアップをサポートしてくれますので、トラネキサム酸とセットで服用することを推奨しています。
ただしビタミンCも過剰に摂取すると消化器症状や尿路結石などのリスクがあるため、医師の指示に従って服用することと、異変があったらすぐに医師に相談するよう気をつけましょう。
事前準備② 肌育注射
肌育注射とは、美容効果のある製剤を肌に注入し、肌の保水性や弾力性、シワなどの改善を目指す施術の総称です。
直接的にシミを治療するものではありませんが、肌の調子を整えることを目的に、シミ取りレーザーのプレトリートメントとして提案する場合があります。敏感肌や乾燥肌の方、赤みがある方など、バリア機能が低下傾向にある方には特に推奨しています。
当院で取り扱っている製剤の中で、シミ取りレーザーの準備に役立つものは次の2つです。
スキンバイブ

厚生労働省より製造販売承認を取得したアラガン社のヒアルロン酸シリーズ「ジュビダームビスタ」の一種です。以前は「ボライトXC」という名前で流通していましたが、近年名称が「スキンバイブ」に変更されました。
保水効果が高く、肌に注入することでうるおいを保つ作用が期待できます。肌の乾燥そのものだけでなく、小ジワ、毛穴、くすみ、肌荒れなど乾燥による肌トラブルを抱えている人に向いています。1回の施術で最大9ヶ月の効果持続が期待できるため、何度も通う必要がない点もメリットです。
シミ取り前に推奨している理由としては、肌の水分量の保持やバリア機能の回復により、健康的な肌の維持に役立つ点が挙げられます。このことから当院では、シミ取りレーザー前の肌状態を整える目的で提案する場合があります。
ただし、ヒアルロン酸製剤特有の血管閉塞・感染症・アレルギー反応などの副作用や、注射による内出血のリスクがあることは覚えておきましょう。
ピンクグロー

50種類以上の美肌成分をバランスよく組み合わせた美容カクテル製剤です。肝斑や色素沈着の改善効果で近年注目を集めていますが、ハリ不足や乾燥など、幅広い肌トラブルの改善を目的に使用されます。
1回の施術で肌のうるおいやハリの向上が感じられる場合もありますが、肌のトーンアップを目的とする場合には複数回施術を受けることが推奨されます。当院では2~4週間ごとに3~5回ほどの施術を提案することが多いため、シミ取りのプレトリートメントとして受ける場合には3ヶ月ほど前から始めておくと良いでしょう。
またこちらも内出血やアレルギー反応などのリスクがございます。
※ピンクグロー(PINKGROW)は日本国内において薬機法上の承認を取得していない製品であり、個人輸入により入手した製剤を使用しています。
事前準備③ トーンアップ治療
シミ取りレーザー以外のシミ治療を受けておく方法もあります。
恵比寿アズクリニックで提供している施術の中でシミ取りのプレトリートメントに役立つものは、フォトフェイシャル、ピコトーニング、リバースピールの3つです。いずれも複数回の施術が前提にはなりますが、シミ取りレーザーほどダウンタイムが重くないため、タイミングを選ばず受けやすいというメリットがあります。
シミ取り前に受けておくことである程度シミや肝斑が目立たない状態になることが期待でき、シミ取りレーザーによる肌負担を軽くすることにつながります。
それぞれの詳細は次の通りです。
フォトフェイシャル

IPLという特殊な光を照射する治療です。複数回の施術が必要になることが多いですが、回数を重ねるごとに少しずつシミを薄くしていくことができます。また同時にくすみ・赤ら顔・小じわ・毛穴の開きなどさまざまな肌トラブルを改善に導くことができる点がメリットです。
ダウンタイムとしては、赤みや熱感、ヒリつきなどが当日中~長い方で数日程度続くことがあります。またシミのある部分に強いパワーで照射した場合などには、マイクロクラストと呼ばれる砂状のカサブタができることもあります。そこまで目立つものではなくメイクで隠すこともできますが、シミ治療を目的にフォトフェイシャルを受ける場合には覚えておきましょう。
また肝斑にはあまり有効ではないため、肝斑のある方にはピコトーニングやリバースピールを提案することが多いです。
ピコトーニング

シミ取りレーザーと同様ピコレーザーを使った施術です。シミ取りレーザーと異なるのは、より広範囲に弱いレベルで照射する点で、施術回数を重ねることでメラニンを少しずつ分解・排出し、シミを薄くしていくことができます。施術中の痛みやダウンタイムはスポット照射(シミ取りレーザー)より軽く、肌の全体的なトーンアップにもつながります。
またピコトーニングは、肝斑治療としても用いられる点が特徴的です。肝斑と老人性色素斑が併発しているケースでは、先にピコトーニングで肝斑を抑制し、最後にスポット照射で残った老人性色素斑にアプローチするという手法をとることもあります。
ただし回数を重ねすぎると白斑の症状が起きるリスクもあるため、適切な施術頻度と回数を守ることが大切です。
リバースピール

肝斑や色素沈着の改善に特化したケミカルピーリングの一種です。
1回の施術で3種類のピーリング剤を順番に塗布することで、肌の深層~浅層に段階的にアプローチ。メラニンを抑制するとともに、ターンオーバーを促しメラニンの排出を促す効果が期待できます。
こちらも複数回の施術を受ける必要はありますが、ピコトーニングで改善できなかった肝斑にも効果が見込めるケースがあるほか、白斑がある部分を避ける必要がない点がメリットです。
人によっては施術中にピリピリとした刺激を感じたり、施術後に赤みや皮剥けが出たりすることもありますが、数日中に解消する場合が多いです。
事前準備④ 医療専売スキンケア
最後に紹介する事前準備は、医療専売の化粧品を活用したホームケアです。「頻繁に通院ができないけどプレトリートメントがしたい」という方に適した方法と言えるでしょう。
医療専売化粧品とは、皮膚科や美容皮膚科などの医療機関で取り扱われている化粧品の中でも、購入に医師の診察を必要とする製品のことをいいます。製品にもよりますが、市販品よりも高濃度の有効成分が配合されているアイテムや、メーカーが独自開発した美容成分がふんだんに活用されたアイテムなど、市販品よりも肌に強くアプローチできるものが豊富な点が特徴です。その分赤みや皮剥けなどの反応が出やすい製品もあるため、医師の指示に従って使用し、異変があれば医療機関に相談するようにしてください。
恵比寿アズクリニックで取り扱っているメーカーの中でもシミ取り準備によく活用するものとしては、次のシリーズが挙げられます。
ナビジョンDR TAシリーズ
ナビジョンDRは美白に特化した基礎化粧品シリーズを多く展開している医療専売のスキンケアブランドです。中でもTAシリーズの化粧水と乳液は、美白有効成分のトラネキサム酸と4MSKを配合しており、シミ・肝斑の予防効果が期待できます。
低刺激で敏感な肌にも使いやすいため、乾燥肌や敏感肌の方、赤みと肝斑が混在している方などには、化粧水・乳液のセット使用をご提案することが多いです。
ゼオスキンヘルス ミラミン
ミラミン
価格:14,300円(税込)/80ml
美白有効成分ハイドロキノンとともにピーリング成分グリコール酸を配合したクリームです。肌に浸透しやすいよう設計されおり、シミを薄くする作用が期待できます。
シミ取りレーザーのプレトリートメントだけでなく、レーザー後の色素沈着の予防・改善、ニキビ跡の色素沈着改善に活用することもあります。
ただしハイドロキノンは刺激の強い成分として知られており、アトピー肌や敏感肌の方には向かないことも多いです。またミラミンの連続使用は最大でも6カ月とされているため、医師の指導のもと適切な休薬期間を取りましょう。
マリーニスキンソリューションズ ルミネートフェイスローション
シミをはじめ、くすみやハリ不足などのエイジングトラブルにアプローチできるアイテムです。2025年に「ジャンマリーニスキンリサーチ」から現在のブランド名に変更され、成分や品質はそのままに、ロゴとパッケージデザインが一新されました。
メラニン抑制に働くペプチドなどメーカー独自のブライトニング技術に加え、ターンオーバーを促すオールトランスレチノールを0.3%の濃度で配合。一方で低刺激性にもこだわった設計で、レチノール製品でA反応が強く出がちな方でも比較的使いやすいという声もあります。
ハイドロキノン製品が肌に合わない方は、試す価値のあるアイテムと言えるでしょう。
適切なアフターケアでシミ取りレーザーの失敗を防ぐ
シミ取りレーザーは、美容皮膚科領域の治療の中でもダウンタイムが特に重い施術のひとつです。しかしダウンタイム中の過ごし方が仕上がりを左右することも考えられるため、適切なアフターケアを行うことが重要です。
最後にシミ取りレーザーのアフターケアについて紹介します。なお本記事の情報は、あくまで恵比寿アズクリニックの方針に沿った内容となっております。アフターケアの方法は、使用するレーザーの機種や出力の強さ、クリニックの方針などにより異なるため、必ずシミ取りレーザーの施術を受けたクリニックの指示に従うようにしてください。
また当院でシミ取りを行った患者様向けの詳しいアフターケア手順は別の記事で紹介しております。
施術直後~1・2週間後|テープによる保護

施術後の処置として、恵比寿アズクリニックではマイクロポアテープでの保護を行います。
施術が終わったら看護師がテープを貼り、その上からステロイド軟膏(リンデロンv)を塗布するのですが、このときに貼ったテープはできるだけ剥がさずに、1~2週間後の再診までそのままお過ごしいただくようご案内しております。テープを無理に剥がすことで、患部に摩擦が生じるのを防ぐためです。
ご帰宅後はご自身で洗顔や軟膏の塗布などの処置をしていただきますが、その際もテープは剥がさず上から行います。マイクロポアテープは軟膏の成分が浸透するため、上から塗布しても患部に届きます。
テープが自然に剥がれてしまった場合にはご自身で新しいテープを貼り直していただきますが、基本的には再診時に医師の手で剥がされるまでそのままにしていただくようお願いしております。
テープ保護期間のスキンケア・紫外線対策
テープが貼られている間、洗顔はテープの上から行います。摩擦を避けるためによく泡立てた洗顔料でやさしく洗うよう心がけましょう。一方、クレンジングや保湿はテープを避けて行います。できるだけ摩擦を避けることと、テープが剥がれやすくなるのを防ぐためです。
また色素沈着を予防するために、紫外線対策も書かせません。マイクロポアテープには紫外線カット効果がないため、紫外線対策はテープの上からも行っていただくようお伝えしております。スプレータイプの日焼け止めであればテープの上からでも使用しやすいためお勧めです。
テープの貼られていない地肌の部分にはリキッド状の日焼け止めを塗っていただいてもOKです。また外出時には日傘や帽子などで肌を守ることも大切ですよ。
再診後~数カ月間|トレチノイン療法
恵比寿アズクリニックでは、シミ取りレーザーを行った1~2週間後に必ず再診に来ていただくようお願いしております。その際にテープを剥がすと、レーザー照射部に形成されたカサブタが一緒に剥がれてくることが多いです。カサブタが残った部分には引き続きステロイド軟膏でのケアを続けます。
また、このタイミングから炎症後色素沈着への対応・予防を目的として、トレチノイン療法という軟膏治療を医師の判断で行う場合があります。任意の治療となりますが、肝斑が併発している方、ダークトーンの方、ご高齢の方などには、できるだけ実施していただくよう推奨しています。
トレチノイン療法に使用するのは、2種類の外用薬です。
| トレチノイン | ターンオーバーを促進し、メラニンの定着を防ぐ |
|---|---|
| ハイドロキノン | メラニン合成に関わる酵素チロシナーゼを抑制する |
トレチノインを塗って数日すると赤みや皮剥けが生じることがありますが、これはトレチノイン療法の経過として正常な反応です。ただし症状が極端に重く感じたり、痛み・痒みが伴っていたりする場合には、医師に相談しましょう。
自宅で2週間ほど塗布を続けていただいたら、反応を見るためにもう1度再診に来ていただきます。その時に問題がなければ1~3ヶ月ほど続ける形です。
メイクの再開可能時期
テープ保護期間中は、テープを避けていただければ施術直後からメイクをしていただいて問題ありません。ただし、クレンジングの際はテープ部分を避ける必要があり洗浄が煩雑になってしまうため、お湯や洗顔料で落とせるタイプの化粧品を活用し、軽めに済ませることをお勧めします。
テープ保護期間が終了したら、患部を含む全顔のメイクが可能とお伝えしております。その際も摩擦を与えないようやさしく行うようこころがけてください。
まとめ
シミ取りレーザー後の色素沈着を予防するために、紫外線を避けることは非常に大切な要素です。そのため紫外線の弱まる秋冬にシミ取りレーザーを検討される患者様が多いです。
しかし、いざ秋冬にクリニックを訪ねてみても、肝斑が併発していたり、肌の健康状態が思わしくなかったりして、「今すぐシミ取りレーザーを照射するのはリスクが高い」と判断され、当日中に施術が受けられないこともあります。
準備期間をしっかり設けるため、シミ取りを考えている方は希望の時期の1~3ヶ月前にはクリニックを訪れることを推奨します。


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