今やシミ・そばかすは消せる時代。世間的な美容意識の高まりとともに、シミ治療の技術やマシンは大きな進化を遂げてきました。
今回はシミ・そばかすに悩んでいる方に向けて、どのような治療が有効なのかをまとめていきます。シミの発生や悪化を防ぐために自分でできる対策もあわせてご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
この記事のポイント
シミ・そばかすを1回で消せる治療
美容皮膚科で受けられるシミ・そばかす治療にもさまざまな種類があります。即効性の高い施術、ダウンタイムが軽い施術、予防に効果的な治療などそれぞれにメリットやデメリットがあるため、肌の状態や生活スタイルに応じて選ぶ必要があります。
まずはシミやそばかすを1度で大きく改善できる治療として高い人気を誇る「シミ取りレーザー」について紹介します。
シミ取りレーザーってどんな治療?

医療用レーザーによってメラニンを破壊する治療です。よく耳にする「シミ取りレーザー」とは、一般的にレーザーをピンポイントに照射するスポット治療のことを指し、使用するマシンの種類はさまざま。アズクリニックの場合は、より肌への負担が少ないピコレーザーを導入しています。
シミ取りレーザー最大のメリットは、1回の施術で大きな効果が得られる点。1度でシミを一掃できるケースも多く、「手っ取り早くシミを消したい」という場合には最適の施術と言えるでしょう。
ただし、ADM(アザ)に代表される深在性のシミは1度で取り切れないことがほとんどで、完全に消したい場合には複数回のシミ取りレーザーを行う必要があります。
また肝斑やニキビ跡の色素沈着などは、シミ取りレーザーをあてることで悪化するリスクがあるため適応外。その部分だけ照射を避けたり、先に他の施術で肝斑を抑えたりといった対応が必要になります。
シミ取りレーザーのダウンタイム
シミ取りレーザーのデメリットは、何と言ってもダウンタイムが長い点でしょう。
シミ取りレーザーを行った後の肌は軽い火傷を負った状態。クリニックの方針にもよりますが、施術後1~2週間程度は、テープでの保護と軟膏の塗布が必要になる場合が多いです。
その間はテープが目立つため、美容施術を行ったことが周囲にもバレやすく、生活スタイルによっては施術のタイミングをよく考えなければなりません。
特に、そばかすのように広範囲に多くのシミが点在している場合、1度で取り切ろうと全てのシミに照射してしまうと、その後のケアが煩雑になりがち。事前に別の施術でシミの数を減らしておくなど、ダウンタイムを軽くする工夫が推奨されるケースもあります。
また施術後1ヶ月程度で、炎症後色素沈着と呼ばれる副反応が出る場合があります。これは、レーザーで負ったダメージの回復過程でメラニンが過剰に生成され、もとのシミのように濃くなってしまう現象です。
炎症後色素沈着の予防と早期改善にを目的に、トレチノイン療法がよく行われます。
当院では任意の治療となりますが、肝斑が併発している方、ダークトーンの方、ご高齢の方などには、できるだけ実施していただくよう推奨しています。
トレチノイン療法に使用するのは、2種類の外用薬。カサブタが全て取れてから治療をスタートし、2カ月ほど続けることが多いです。

| トレチノイン | ターンオーバーを促進し、メラニンの定着を防ぐ |
|---|---|
| ハイドロキノン | メラニン合成に関わる酵素チロシナーゼを抑制する |
シミ取りレーザーの症例について、前後のケアを含めた経過を公式YouTubeで公開しています。ぜひあわせてご覧ください。
シミ取りレーザーが向いている人
次の項目に当てはまる人は、シミ取りレーザーでの治療を検討すると良いでしょう。
・ダウンタイムがあっても良いから1度でシミを消したい
・肝斑がない、または内服薬などで抑えられている
・シミの数が少ない
・シミは多いが、照射範囲が広くなっても許容できる
・自宅でのアフターケアをこまめにできる
まわりにバレないシミ・そばかす治療
「ダウンタイムの時間がそんなにとれない」「絶対にまわりの人にバレたくない」という人もいますよね。安心してください。施術回数や期間はかかりますが、ダウンタイムなくシミを改善する施術も存在します。
ここで紹介する3つの治療はいずれも基本的にダウンタイムがなく、美肌メンテナンスとしても人気ですよ。
レーザートーニング

医療用レーザーを、スポット照射よりも広範囲に弱いレベルで照射する治療です。メラニンを少しずつ分解・排出し、シミ・そばかすを薄くしていきます。
使用するマシン自体はシミ取りレーザーと同じですが、出力が違うためダウンタイムは基本的にありません。
ピンポイントにシミを改善するだけでなく、肌の全体的なトーンアップにもつながるのがメリットです。一方デメリットは、1回でシミを消すことは不可能であるという点です。肌の状態によりますが、5~10回ほど施術を繰り返す必要があるため、ある程度の通院期間が必要になるでしょう。
恵比寿アズクリニックで導入しているピコレーザーによるトーニング治療は肝斑改善にも有効なため、老人性色素斑と肝斑が併発している場合には、先にピコトーニングによる治療で肝斑を抑え込んでからシミ取りレーザーを行うなどの併用治療をご提案することもあります。
フォトフェイシャル

IPLという特殊な光を照射することで、シミ・そばかすを改善する治療です。レーザーが特定の波長を照射するのに対し、フォトフェイシャルは複数の波長を同時に照射するため、くすみ・赤ら顔・小じわ・毛穴の開きなどさまざまな肌トラブルを一挙に改善することができます。ダウンタイムもほとんどありません。
レーザートーニングと同様1回でシミ・そばかすを消すことはできませんが、施術回数を重ねるごとに薄くしていきます。そばかすのように広範囲への施術が必要な場合は、シミ取りレーザーでは施術後のテープ保護が煩雑になりがちですので、フォトフェイシャルをご提案する場合も多いです。
ただし肝斑にはあまり有効ではないため、肝斑がある方にはレーザートーニングをおすすめしています。
内服薬での治療
施術の補助としてよく行うのが、内服薬を使った治療です。恵比寿アズクリニックの場合は、トラネキサム酸やビタミンCの内服薬を取り扱っています。

| トラネキサム酸 | メラノサイトを活性化させるプラスミンの働きを阻害 メラニンの過剰生成を抑えることができる |
|---|---|
| ビタミンC | メラニンの生成を抑える すでに生成されたメラニンを無色化する還元作用も |
特にトラネキサム酸は肝斑の改善効果が高く、内服薬だけで大幅に改善される例もあります。
通常のシミと肝斑が併発しているケースでは、トラネキサム酸内服薬でプレトリートメントを行った上でシミ取りレーザーを照射する場合も多いです。トラネキサム酸で事前に肝斑を抑えておくことで、レーザーによる悪化を防ぐことにつながります。
また日常ケアという側面が強くなりますが、市販薬にも様々な種類があります。一般的に市販薬よりも処方薬の方が有効成分の濃度が高く効果的と言われていますが、ドラッグストアなどで手軽に購入できる点はメリットです。
「第〇類医薬品」の記載があるものが医薬品ですので、必ず表記をチェックしましょう。
ただし市販薬といえど、用法容量を守らないと副作用のリスクが高まります。不安な場合は医師・薬剤師に確認し、正しく服用しましょう。
市販薬でおすすめの成分
| ビタミンE | 高い抗酸化作用でメラニンの生成を抑える 新陳代謝を高める効果があり、メラニンの排出もサポート |
| L-システイン | 活性炭素を除去し、メラニンの過剰生成を抑制 肌のターンオーバーを整えてメラニンの排出を促す効果も |
| ビタミンB2・B6 | 肌のターンオーバーを整え、メラニンの排出を促す |
シミ・そばかすができにくい肌をつくる治療
シミ・そばかすはメラニン色素に起因する肌トラブル。肌のターンオーバーが正常に働いていればメラニンは自然と排出され、シミができにくい状態となります。
またメラニンは紫外線や摩擦などの外部刺激が加わることで過剰に生成されることがわかっていますが、肌のバリア機能を高めることで、それらの外部刺激に強い肌にしていくことが可能です。
つまり、肌の基礎力を高めることが、シミ・そばかすを防ぐことにつながるのです。
ここからは、シミ・そばかすを予防するとともに、透明感のある明るい肌を作るのに役立つ治療を4つ紹介します。
エレクトロポレーション

肌に美容有効成分を塗布した状態で、専用の機器で微弱な電流を流すことで、成分を肌のより奥深くに浸透させる施術です。
シミ・そばかすを消すことはできませんが、通常のスキンケアよりも格段に美容成分を浸透させることができるので、薄く目立たない状態にすることが可能です。またレーザートーニングやフォトフェイシャルと同日に受けることで、改善効果の向上や乾燥予防につながります。
薬剤にはさまざまな種類があり、シミ・そばかす治療には美白効果の高いトラネキサム酸や、ターンオーバーの促進作用が期待できるビタミンAの導入がおすすめです。
公式YouTubeでは施術風景を公開していますので、ぜひあわせてご覧ください。
ターゲットクール

冷却した炭酸ガスと薬剤を同時に噴射し、薬剤を氷の結晶の状態にしたうえで肌に導入する施術です。
肌質改善治療として人気のいわゆる肌育注射の場合、注射針を刺すことによる痛みやダウンタイムが発生しますが、ターゲットクールは針を使わないためダウンタイムがありません。一方注射での薬剤注入の7割程度は肌に導入できるとも言われており、苦痛のない肌育治療として人気です。
また薬剤の作用に加え、炭酸ガスが血行を促進することで、細胞の代謝を促す作用も期待できます。
恵比寿アズクリニックでは、導入薬剤は56種の美容成分を配合したヒアルロン酸カクテルをベースとしています。これだけでも肌の基礎力を高めることができますが、美白効果を狙う場合はオプションで追加可能なトラネキサム酸を合わせるのがよりオススメです。
ケミカルピーリング

酸性の薬剤を顔全体に塗布することで肌表面にある古い角質を取り除く施術です。
こちらもシミ・そばかすを消す治療ではありませんが、ターンオーバーを活性化させることで、蓄積されていたメラニンを排出し、シミ・そばかすを薄く目立たない状態にすることが可能です。
アズクリニックでは、お肌の状態に合わせマッサージピールとミックスピールマヌカの2種類の施術からご提案しています。
美容点滴
予防・改善の観点であれば、美白効果のある成分を直接体内に送り込む美容点滴もおすすめです。ビタミンCをはじめ、メラニンの生成を抑制するグルタチオン、抗酸化作用の高いαリポ酸などさまざまな種類があります。
中でも高濃度ビタミンC点滴はシミ・そばかす予防はもちろん、肌のハリ感アップや全身の疲労回復など、美容・健康両面で高い効果を発揮します。
公式YouTubeでも詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
シミ・そばかす予防|日常生活のポイント
美容皮膚科での治療と並行して、日々の生活の中でシミ・そばかすのできにくい肌作りをしていくことも大切です。気をつけるべきポイントをご紹介しますので、ぜひ今日から意識していきましょう。
紫外線を防ぐ

シミ・そばかすの最も大きな要因は紫外線です。季節を問わず降り注いでいますので、日差しの強い夏場は当然のこと、年間を通して対策しておくのが理想です。
日焼け止めを塗る際は顔全体にムラなく伸ばし、日差しが当たりやすい鼻や頬の高い位置には重ね塗りするのがオススメです。汗や摩擦で日焼け止めが落ちると効果が薄れてしまいますので、こまめに塗り直しましょう。
日焼け止めとあわせて、日傘、帽子、UVカットウェアなども活用し、上手に紫外線を防いでくださいね。
肌を擦らない
摩擦は紫外線と並び、肌の老化を早める要因となります。
ばっちりメイクの日には、クレンジングや洗顔でしっかり汚れを落としたくなるものですが、ゴシゴシ擦るのは絶対にNGです!肌の表面が動かないくらいのソフトな力加減で、丁寧に落としましょう。
またスクラブ入りのピーリング剤を規定の使用頻度を守らず使うことや、肌を擦るような自己流マッサージなども肌の負担となります。
肌への刺激はシミ・そばかすに直結すると意識して、常に優しく触れるようにしてください。
美白化粧品を使う
美白有効成分が入ったスキンケアアイテムを日常使いするのもおすすめです。
ここでいう「美白」とは、メラニンの生成を抑えてシミ・そばかすを“予防”すること。既にできてしまったものを化粧品で完全に”消す”ことはできませんが、継続的に使うことで目立たなくなり、全体的な肌トーンを明るく見せる効果が期待できます。
美白有効成分として認められている成分にはトラネキサム酸、ビタミンC誘導体、ナイアシンアミドなどさまざまな種類がありますので、肌に合うものを選びましょう。恵比寿アズクリニックで取り扱っている製品の中から、おすすめを4つ紹介します。
ルミネートフェイスローション
シミをはじめ、くすみやハリ不足などのエイジングトラブルにアプローチできるアイテムです。
メラニン抑制に働くペプチドなど独自のブライトニング技術に加え、ターンオーバーを促すオールトランスレチノールを高濃度配合。しかしレチノールによるA反応は出にくく、幅広い肌質の方にお使いいただけます。
ナビジョンDR TAホワイトローションn
2つの美白有効成分トラネキサム酸・4MSKがメラニンの生成をおさえ、シミ・そばかすを防ぎます。
資生堂が独自開発した保湿成分を配合しており、しっとりとした使い心地です。
※恵比寿アズクリニックで取り扱っております
プルエスト OGハイドレーティングセラムRプラス
シミ予防とシワ改善を同時に叶える有効成分ナイアシンアミドをはじめ、ビタミンC誘導体やCICAなど26種の美容成分を配合した薬用美容液。
ベースとなる「保水ジェル」の力で、成分を長く肌に留まらせることができます。
※恵比寿アズクリニックで取り扱っております
ゼオスキンヘルス ミラミン
ミラミン価格:14,300円(税込)/80ml
シミやそばかすを防ぐ「ハイドロキノン」4%配合。
さらにビタミンCやビタミンEなど、さまざまな美白成分を配合しており、肌の色調を整えます。
※恵比寿アズクリニックで取り扱っております
食事を見直す

食事を見直すことは、身体の内側からの改善につながるためとても大切です。
抗酸化力の高い栄養素を食事から摂取するのが理想ですが、難しい場合はサプリメントも活用し、上手にバランスがとれると良いですね。
–抗酸化力の高い栄養素
| ビタミンA | 油と一緒に摂取すると吸収されやすくなる。 →炒めて食べるのがおすすめ |
にんじん かぼちゃ ほうれん草 鶏・豚レバー うなぎ など |
| ビタミンC | 水溶性のビタミンで熱に弱い性質がある。 →生食や、加熱を短時間に留める調理方法がおすすめ |
アセロラ キウイ 赤ピーマン キャベツ ブロッコリー など |
| ビタミンE | 脂溶性で、ナッツ類や一部植物油に多く含まれる。 →普段使いの油を変えてみるのも◎ |
アーモンド 落花生 アボカド うなぎ たらこ ひまわり油 オリーブオイル など |
| ポリフェノール | 水溶性で持続時間が短い。カテキンやアントシアニンなど様々な種類がある →こまめに摂取するのが理想 |
赤ワイン コーヒー お茶 ブルーベリー 大豆製品 など |
| カロテノイド | 自然界に存在する黄色や赤色などの色素成分。 緑黄色野菜や果物、甲殻類、魚類などから摂取できる |
にんじん トマト 柿 マンゴー エビ カニ 鮭 卵黄 など |
おすすめサプリメント|ワカサプリ高濃度VC3000

1包に3,000mgのビタミンCを配合したサプリメントです。賦形剤や着色料、甘味料などを極力排除することで、ビタミンC含有率96.7%を実現。純粋なビタミンCを摂取することができます。
水やジュースなど飲み物に混ぜて飲む粉末タイプのため、飲みやすいのもポイントです。
※恵比寿アズクリニックで取り扱っております
まとめ
シミ・そばかすを改善するには、肌の状態に合った治療を行うことが大切です。信頼できるクリニックで診察を受け、医師と相談しながら適切な施術を選んでいきましょう。
同時に生活習慣を見直し、シミ・そばかすの目立たない明るい印象の肌を手に入れましょう!








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