ニキビ跡の悩みに頭を痛めている方、たくさんいますよね。スキンケアで改善が見込めるケースもありますが、完全に消すためには美容皮膚科での治療が必要な場合が多いのが現実です。
今回は、厄介なニキビ跡を効果的に消すための治療方法や、自宅でのケア方法をご紹介します。
長年ニキビ跡で悩んでいるという方、ぜひ参考にしてください。
この記事のポイント
- ニキビ跡の3つのタイプ
- 美容皮膚科でのニキビ跡治療
- 自宅でできるニキビ跡のケア方法
ニキビ跡とは?
ニキビ跡とは、ニキビの炎症が治まった後に残ってしまった跡の総称です。大きく分けて「色素沈着タイプ」「赤みタイプ」「クレータータイプ」の3種類があり、それぞれ原因が異なります。
色素沈着タイプのニキビ跡 | 炎症に伴うメラニンの増加と色素の定着が原因 |
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赤みタイプのニキビ跡 | 炎症による血管のトラブルが原因 |
クレータータイプのニキビ跡 | 真皮層の炎症により肌の再生が難しくなることが原因 |
色素沈着タイプはセルフケアである程度の改善が見込めますが、非常に長い時間がかかる場合が多く、完全に消すことは基本的に難しいと考えた方が良いでしょう。
赤みやクレータータイプもセルフケアでの改善は難しく、美容皮膚科で治療を受けることが近道と言えます。
美容皮膚科でのニキビ跡治療
美容皮膚科で受けられるニキビ跡治療にはさまざまなアプローチ方法があります。
ニキビ跡のタイプによって効果的な治療法が異なりますので、医師の診断をもとに適切な方法をとることが大切です。ここでは、具体的な治療方法をご紹介していきます。
ポテンツァ|クレータータイプ
ニードルRF治療機の一種で、クレーター状のニキビ跡や毛穴の開きに高い効果が期待できます。
針で肌表面に細かい穴をあけることで肌の再生を促すのと同時に、針先から高周波(RF)のエネルギーを送ることができ、コラーゲン生成を促進させます。
高周波の熱エネルギーにより、施術しながら止血が行えるためダウンタイムが短いのが特徴です。
また独自のドラッグデリバリーシステムにより、薬剤の有効成分を効率的に真皮に届けることが可能です。
ダーマペン|クレータータイプ
髪の毛より細い極細の針で肌表面に小さな穴をあけ、肌がもつ自己治癒力によりコラーゲンやエラスチンの生成を促す治療です。
ポテンツァと同様クレーターや毛穴の開きの改善に人気の治療ですが、RF照射機能がないことがポテンツァとの大きな違いとなります。その分ポテンツァより安価で受けられるため、最初にダーマペンによる治療を何度か行い、ある程度肌の凹凸を改善させてから、ポテンツァによる治療に移行するといった方法をとる場合もあります。
恵比寿アズクリニック公式YouTubeチャンネルでは、ポテンツァとダーマペンの比較検証動画を公開しておりますので、ぜひご覧ください。
フラクショナルレーザー|クレータータイプ
ニキビ跡が深くへこんでしまった場合には、コラーゲンの生成を促進するフラクショナルレーザー治療が特に効果的です。
レーザー治療機にはさまざまな種類がありますが、アズクリニックの場合はピコレーザーで施術を行います。高密度のレーザーを照射した衝撃波により表皮内に微少の空洞を作り、その刺激によってコラーゲンの増殖を促進し、肌生成を活性化させます。
皮膚表面へのダメージがないため痛みが軽く、ダウンタイムが短く済むのも利点です。
フォトフェイシャル|赤みタイプ/色素沈着タイプ
IPL(Intense Pulsed Light)という特殊な光を照射することで、シミやくすみ、赤ら顔などさまざまな肌トラブルを一挙に改善する美肌治療です。
アズクリニックで使用しているのはステラM22という最新マシンで、9種類の波長フィルターを入れ替えることで、特定の症状に特化した波長で照射することが可能です。
メラニンによる色素沈着に適したフィルターだけでなく、赤ら顔や毛細血管拡張に適したフィルターもあるため、ニキビ跡の色素沈着や赤みを的確に改善できるのが、フォトフェイシャルの優れた点といえます。
処置後のダウンタイムがほとんどないため、治療直後から日常生活への復帰が可能です。
ケミカルピーリング|赤みタイプ/色素沈着タイプ
酸性の薬剤を顔全体に塗布することで肌表面にある古い角質を取り除く施術です。
ターンオーバーを活性化させることができるため、ニキビ跡の中でも赤みや色素沈着タイプに悩んでいる方にはおすすめの治療です。
アズクリニックでは、お肌の状態に合わせマッサージピールとミックスピールマヌカの2種類の施術からご提案しています。
エレクトロポレーション|赤みタイプ/色素沈着タイプ
肌に有効成分を塗布した状態で微弱な電流を流すことによって、成分を肌のより奥深くに浸透させる施術です。よく比較される施術として「イオン導入」がありますが、エレクトロポレーションの方が約20倍もの浸透効果が得られる点と、粒子の大きい成分まで導入することができる点が優れています。
主に茶色の色素沈着に有効で、ビタミンCやトラネキサム酸の導入がおすすめです。
またピーリングやフォトフェイシャルなど他の施術と組み合わせることで、より高い効果を発揮します。
美容点滴|色素沈着タイプ
美容成分を配合した薬剤を直接血中に送り込むことで成分の血中濃度を高め、さまざまな美容・健康効果が得られる施術です。
中でも高濃度ビタミンC点滴や白玉点滴は、主にメラニンが原因となっている茶色のニキビ跡に対し有効です。
公式YouTubeでは、高濃度ビタミンC点滴の施術風景を公開していますので、ぜひ参考にしてください。
内服薬・外用薬などによる治療|色素沈着タイプ
メラニンの生成を抑える作用のある内服薬や外用薬、サプリメントなどを使ってニキビ跡の色素沈着を抑える方法もあります。代表的なものとしては以下が挙げられます。
内服薬 | トラネキサム酸 シナール(ビタミンC) ユベラ(ビタミンE) など |
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外用薬 | ハイドロキノン アゼライン酸 など |
薬による治療と聞くと「皮膚科に行った方が良いのでは?」と思われる方が多いと思います。
確かに「ニキビ」治療であれば、抗生剤など保険適用の医薬品が処方される場合が多いです。しかし炎症が鎮まった状態である「ニキビ跡」は疾患とはみなされず、基本的に保険適用外の治療となるため、皮膚科では対応できないケースが多いのです。
ニキビ跡を効果的に治療したい場合には、やはり皮膚科よりも美容皮膚科を受診するのが適切と言えます。
自宅でできるニキビ跡のケア方法
セルフケアでニキビ跡を改善するのは難しい場合が多いのですが、新たなニキビ跡の発生や悪化を防ぐ意味ではとても大切です。
クリニックでニキビ跡治療を行う場合であっても、同時に普段の生活を改めることで早期改善につなげることができます。
そこで、ぜひ意識してほしいニキビ跡のケア方法や日常生活でのポイントをご紹介していきます。
スキンケアのコツ
ニキビ跡の予防・改善に重要になるのが保湿です。
というのも、肌が乾燥するとバリア機能が弱まり外部刺激を受けやすい状態になるため、ニキビや肌荒れが起きやすくなってしまうのです。
・洗顔後できるだけ早く保湿を行う
・化粧水はハンドプレスでしっかり浸透させる
・セラミドやコラーゲンなど保湿成分配合のクリームで水分の蒸発を抑える
これらを意識してみてください。
またニキビが出来ているときには、肌に刺激を与えないことが非常に重要です。
ニキビを触る・潰すなどの行為はニキビ跡につながるリスクが高いため絶対にやめてください。
クレンジングや洗顔も擦らずに、やさしく行うことがポイントですよ。
肌再生に欠かせない栄養素を摂取する
肌のターンオーバーを整える栄養素を積極的に摂取することで、ニキビ跡改善をサポートすることができます。
タンパク質 | 体のあらゆる細胞を構成する主要な成分 | 肉類 卵 魚介類 大豆製品 乳製品 |
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ビタミンA | 紫外線によるコラーゲンの損傷を抑える | 豚・鶏レバー ウナギ 卵 緑黄色野菜 |
ビタミンB群 | ターンオーバーを促す | 肉類 赤身魚 バナナ 玄米 さつまいも |
ビタミンC | コラーゲンの生成を促す | パプリカ キャベツ ブロッコリー キウイフルーツ イチゴ |
亜鉛 | 新陳代謝やエネルギー代謝をサポートする | 牡蠣 ホタテ 牛肉 鶏もも肉 |
イソフラボン | コラーゲンの生成を促す | 大豆製品 |
普段の食事で積極的に摂取するよう意識してみてください。食事だけで十分な量を摂取するのが難しい場合には、サプリメントを活用するのもおすすめです。
一方、以下の食品はニキビに悪影響を及ぼす場合があるため、ニキビが気になるときには摂りすぎに注意しましょう。
糖分 | 皮脂の過剰分泌につながる |
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アルコール | 糖分を多く含む |
牛乳 | 皮脂の過剰分泌につながる |
揚げ物 | 皮脂分泌を促すとともに、代謝の際にビタミンB群を消費してしまう |
唐辛子 | 胃腸の機能を低下させる |
カフェイン | 利尿作用によりビタミンやミネラルを体外に排出してしまう |
毎日7時間以上の良質な睡眠をとる
ニキビ肌のケアにおいて、睡眠時間の確保は非常に重要です。睡眠中に肌はダメージから回復し、新しい細胞に生まれ変わるターンオーバーが活発に行われているのです。
健康的な肌を保つためには、平均で7時間の睡眠が理想的とされています。
ストレスを解消し、リラックスできる環境を整えることがまずは大事。安眠しやすい状態を作ることで、睡眠の質を高め、ニキビ跡のケアにもいい影響を与えられますよ。
・寝る前にハーブティーでリラックスする
・夜はできるだけスマートフォンやパソコンを見ない
・就寝前は湯船に浸かる
これらを意識してみてください。
まとめ
ニキビ跡は、美容皮膚科での適切な治療で改善することが可能です。同時に自宅でもしっかりケアをして、ニキビのできにくい肌を作っていくことも大切。
この記事が、ツルツルの美肌を取り戻していただく手助けとなれば幸いです。