ヒアルロン酸はどう取り入れる?食品・化粧品・注射の効果を解説!

化粧品やサプリメントの成分としてよく目にするヒアルロン酸。肌に塗ったり食品から摂取したりすることで、実際にはどのような効果が得られるのかをご存知でしょうか?
今回は身近な成分であるヒアルロン酸について、どのような効果が得られるのかを取り入れ方ごとに解説していきます。
美容医療におけるヒアルロン酸注入の効果についても詳しくご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

この記事のポイント

  • ヒアルロン酸を食事で摂ったときの効果がわかる
  • ヒアルロン酸を配合した化粧品の効果がわかる
  • ヒアルロン酸注射の効果がわかる

目次

ヒアルロン酸ってどんな成分?

ヒアルロン酸について「名前はよく聞くけど実際どんな成分なのかはよく知らない」という人も多いと思います。
まずは成分としてのヒアルロン酸について理解しておきましょう

ヒアルロン酸って何?

ヒアルロン酸とはもともと人体に存在する成分で、循環や代謝の機能を支えるムコ多糖類の一種です。ムコ多糖類の中でも特に水分保持力に優れ、1gのヒアルロン酸で6ℓもの水を貯えることができると言われています。強い粘り気や弾性があり、皮膚・筋肉・軟骨などさまざまな部位で細胞同士をつなぐ役割を担っています。
また関節においては衝撃から守るクッションの役割、目の硝子体(しょうしたい)においては眼球の形状維持など、さまざまな働きで人体を支えているのがヒアルロン酸なのです。

皮膚におけるヒアルロン酸の役割

人体の中でも特にヒアルロン酸が多く集まっているのが皮膚、特に真皮層です。
水分を多く蓄えることができるヒアルロン酸は、肌内部のうるおいを保持する役割を担っています。同時にその弾力によってシワやたるみを予防してくれます。
ヒアルロン酸が十分に含まれている肌は、うるおいが保たれてハリのある印象を与えるのです。
ヒアルロン酸と同じように、真皮層で肌のハリに関わる成分として、コラーゲンエラスチンがあります。いずれも真皮層の線維芽細胞によって生成されており、若々しい肌を保つために必要不可欠な成分と言えます。

そんなヒアルロン酸ですが、加齢により徐々に減少していくことが分かっています。40代後半を境に減りはじめ、70代になると肌に含まれるヒアルロン酸量は赤ちゃんのわずか5分の1とも言われています。
年齢とともに肌にハリがなくなってきたり、たるみが気になったりするのは、ヒアルロン酸をはじめとするハリ肌成分が減少してしまうことが原因なのです。

化粧品に配合されたヒアルロン酸の効果

ヒアルロン酸配合の化粧品を肌に塗ったからと言って、真皮層のヒアルロン酸量が増えることはありません。ヒアルロン酸は非常に高分子な成分なので、肌に塗っても真皮層までは届かないのです。
では何のために、多くの化粧品にヒアルロン酸が配合されているのでしょうか?

化粧品にヒアルロン酸を配合する目的

化粧品におけるヒアルロン酸の配合目的は、肌表面の保湿にあります。
ヒアルロン酸を肌に塗布すると、その高い保湿力によって水分を抱え込み、肌の一番外側にある角質層をうるおいで満たすことができます。角質層は肌のバリア機能を担っており、十分に保湿されることで外部刺激から肌を守ることにつながります。
ヒアルロン酸配合の化粧品は、ニキビやシワなど乾燥によって引き起こされるさまざまな肌トラブルの予防・改善に役立つのです。

ヒアルロン酸化粧品の種類と選び方

通常のヒアルロン酸でも乾燥ケアとして十分に効果的ですが、さらに肌の奥深くへ浸透させることを目的に作られたヒアルロン酸をいくつかご紹介します。

加水分解ヒアルロン酸(低分子ヒアルロン酸)
通常高分子であるヒアルロン酸を、酵素などを用いて分解し、低分子にしたものです。
通常のヒアルロン酸に比べて粘性が低い特徴があり、角質層に留まるだけでなく、浸透して肌の水分保持力を高めます。

アセチルヒアルロン酸(スーパーヒアルロン酸)
ヒアルロン酸の一部を吸着性がある物質に置き換えたものです。
加水分解ヒアルロン酸に比べると高分子ですが、通常のヒアルロン酸よりは遥かに分子量が低く2倍の保湿力があると言われています。
さらりとした手ざわりが特徴で、角質層に水分を届けながら、なおかつ水分が逃げるのも防いでくれます。

乾燥を防ぐ効果は「ヒアルロン酸<加水分解ヒアルロン酸<アセチルヒアルロン酸」の順に高くなります。肌の乾燥状態に合わせて使い分けましょう。

ヒアルロン酸化粧水の正しい使い方

ヒアルロン酸はスキンケアアイテムの中でも特に化粧水に配合されていることが多い成分です。洗顔後やお風呂上りは肌が特に乾燥しやすいですので、そのまま放置せずにヒアルロン酸配合化粧水でしっかりとケアを行いましょう。ポイントは以下の通りです

・手で人肌に温めてから顔全体になじませる
・かさつきが気になる部分は重ね付け
・最後にハンドプレスでじっくり浸透させる

肌が手に吸い付くようにもっちりしてきたら、十分にうるおった証拠です。その後で油分を含む乳液やクリームを使えば、さらに蒸発を防ぐことができますよ。

食品で摂取するヒアルロン酸の効果

ヒアルロン酸はウナギ、フカヒレ、鶏皮、山芋、オクラなどの食品に多く含まれていますが、これらの食材からヒアルロン酸を吸収するのは難しいと言われています。というのも、ヒアルロン酸は分子が大きいうえに熱に弱いという特徴があり、調理や消化の過程で失われてしまうことが多いのです。
そこで重要になるのが、ヒアルロン酸の合成に関わる成分を摂取すること。どのような成分があるのか見ていきましょう。

ヒアルロン酸合成に必要な栄養素

ヒアルロン酸の合成に関わる栄養素は以下の通りです。

ビタミンB2 レバー、鶏肉、卵、納豆 など
マグネシウム 緑黄色野菜、牛乳、豆腐 など
亜鉛 牡蠣、牛肉、卵 など

これらをバランスよく摂取することで、体内のヒアルロン酸合成の促進につながります。

ヒアルロン酸サプリの効果

もうひとつ、ヒアルロン酸の経口摂取における欠点を補うのがサプリメントです。最近のヒアルロン酸サプリは低分子かされており、体内への吸収率を高めてくれます。
ヒアルロン酸が体内に摂取されると、一度肝臓で単糖類に分解されて全身に運ばれ、各部位でヒアルロン酸に再合成されます。一見遠回りに見えるかもしれませんが、継続的にヒアルロン酸サプリを摂取することで、肌の水分量の増加や関節機能の改善につながるのです。
美肌効果を高めたい場合には、ビタミンやコラーゲンが含まれるものを選ぶと相乗効果が期待できますよ。

美容医療|ヒアルロン酸注入5つの効果

美容医療の分野で提供される「ヒアルロン酸注入」とは、身体の各部位に注射器で直接ヒアルロン酸を入れ込む施術のことを言います。
シワ改善を目的に行われるイメージが強いと思いますが、実はヒアルロン酸の入れ方によってさまざまな悩みを改善することができます。ここからはヒアルロン酸注入によって得られる5つの効果をご紹介します。

なお、同様の解説を公式YouTubeでも行っています。ぜひあわせてご覧ください。

恵比寿アズクリニック公式YouTube

シワ改善

「ヒアルロン酸注入」と聞いて真っ先にイメージする人が多いであろう効果ですね。ほうれい線マリオネットラインなど、気になるシワの溝に沿ってヒアルロン酸を注入することで、肌を持ち上げシワの目立たない状態にすることができます。
昔からあるヒアルロン酸注入の手法ではすが、近年では最初からこの方法でシワを改善することは少なくなってきました。深いシワは顔全体のたるみが原因で引き起こされていることが多く、ピンポイントにシワを埋めても違和感のある顔立ちになってしまうことがあるのです。
他の方法で顔全体のたるみを解消し、最終的に少しだけシワを埋めるように注入するという段階を踏むのがおすすめです。

ボリュームアップ

年齢とともにシワやたるみが気になってくる原因のひとつに、骨の萎縮があります。

骨が痩せてボリュームが落ちることでピンと張っていた皮膚がたるみ、脂肪などの組織も支えきれなくなってしまうのです。結果としてほうれい線やマリオネットラインが深くなり、フェイスラインがぼやけてしまいます。
特に萎縮が起きやすいのがこめかみ、頬下、顎など。これらの部位にヒアルロン酸を注入し若い頃のようなボリュームをもたせることで、輪郭が整い自然なたるみ改善ができるのです。

リフトアップ

もうひとつ、シワやたるみが起きる原因として、靭帯(リガメント)の衰えが挙げられます。これは顔の各部位で骨から皮膚までを貝柱のようにつないでおり、皮膚や筋肉を支える役割を果たしています。しかし加齢により衰えると組織を支えきれなくなり、たるみが引き起こされてしまうのです。
ヒアルロン酸をこの靭帯の下に注入し支えることで、靭帯の衰えが原因で生じたたるみの改善につながります。

形成

顔の骨格をヒアルロン酸で整えることで、メリハリのある印象にすることができます。これは若い世代にも人気の注入方法で、特に多いのがの形成です。

顎先に硬めのヒアルロン酸製剤を注入することでシャープな輪郭にすることができるのはもちろん、顎にボリュームが出ることで皮膚が引っ張られ、フェイスラインや顎下のたるみ改善にもつながります。横顔もキレイに見えるのでおすすめの注入方法です。
額は加齢とともに骨の吸収が生じやすい部位で、だんだん眉まわりの骨が目立ってゴツゴツした印象になってきます。ヒアルロン酸を萎縮した部分に注入することで、丸みを持たせることが可能です。またまぶたが上方向に引き上げられるため、目を開けやすくなるという効果もあります。
他にも、唇や頬などにボリュームを出し、若々しい印象を取り戻すのに使われることもあります。

保湿・肌質改善

粘度の低いヒアルロン酸を皮膚に注入することで、肌の保水力を高めることができます。
化粧水とは違い真皮層に直接ヒアルロン酸を入れることができるため、高い肌質改善効果が期待できます。肌にハリやツヤが欲しいという方にはおすすめの注入方法です。
さらに目元の乾燥小じわや毛穴の開き、年齢の出やすい首のシワなどにも効果的。スキンケアだけでは改善の難しい悩みに対してピンポイントでアプローチすることができますよ。

恵比寿アズクリニック のヒアルロン酸注入

化粧品やサプリメントで取り入れるのとは違い、注射後すぐに効果が実感できるのがヒアルロン酸注入のメリットです。ただし注射によって注入したヒアルロン酸も時間が経てば体内に吸収されますので、永続的な効果はありません。
恵比寿アズクリニックでは、厚生労働省の承認を受けているアラガン社のジュビダームビスタ®シリーズを導入しています。なめらかさと持続期間の長さが特徴で、柔らかさの違う5種類の製剤を部位ごとに使い分けています。
幅広いアプローチで悩みを改善することができますので、ぜひご相談ください。

まとめ

ヒアルロン酸は美肌に不可欠な成分ということがお分かりいただけましたか?
さまざまな効果が得られるヒアルロン酸注入の施術は特におすすめです。ヒアルロン酸はもともと人体に存在する成分ですので、アレルギー反応の心配もほとんどありません。
一方スキンケアやサプリメントは手軽にヒアルロン酸を取り入れられるのが魅力です。ぜひ自分に合ったアイテムを探してみてください。

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記事監修

奥野彰子/医師

奥野 彰子

医師・恵比寿アズクリニック院長

  • 東京慈恵会医科大学卒業後、東京慈恵会医科大学付属病院にて形成外科に入局。
  • 2008年より美容皮膚科 院長を15年勤める。
  • 2023年5月 恵比寿アズクリニック院長に就任。

詳細プロフィール

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