ぱっくり開いた毛穴や、クレーター状のニキビ跡。こうした肌の凹凸が目立つ状態を”みかん肌”と呼ぶことがあります。こうなると普段のスキンケアでの改善が難しく、メイクでも隠し切れずに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
この記事では、みかん肌改善に役立つ美容皮膚科の施術と、悪化を防ぐためのスキンケアについて解説します。深いお悩みになりがちなみかん肌ですが、あきらめずに原因を知り、これからすべき対策について一緒に考えていきましょう!
この記事のポイント
デコボコが気になる…みかん肌の原因は?
みかんの皮ように肌に凹凸ができてしまうパターンとしては、次の2つがほとんどです。
・毛穴が開いている
・クレータータイプのニキビ跡ができている
人によっては2つのパターンが混在しているケースも。それぞれの原因を見ていきましょう。
開き毛穴の原因
毛穴が開いてしまう大きな原因のひとつが、皮脂の過剰分泌です。
皮脂腺は毛穴内部につながっているため、分泌された皮脂は毛穴を通って肌表面に排出されます。
皮脂には肌のうるおいやバリア機能を維持する働きがあり、肌に必要不可欠なものなのですが、ホルモンバランスや生活習慣の乱れによって過剰に分泌されてしまうことがあります。常に皮脂が分泌されるような状態になってしまうと、毛穴が閉じることなく開きっぱなしになってしまうのです。
このような皮脂の過剰分泌は脂性肌の悩みと思われがちですが、実は過度な乾燥も皮脂の過剰分泌につながります。乾燥から肌を守るために皮脂がたくさん分泌され、肌表面はベタついているのに内部は乾燥しているインナードライ肌に陥っている人は、意外と多いものですよ。
また皮脂分泌が増えることでアクネ菌が増殖し、ニキビにつながることも。それがさらにクレーター状のニキビ跡になってしまうと、ますます肌の凹凸が目立つようになります。
また、加齢による肌弾力の低下も開き毛穴の原因です。真皮層に存在するコラーゲンやエラスチンなどの弾力成分は、年齢とともに減少していきます。そうすると毛穴の形も崩れ、開きやすくなるのです。
このほかにも、毛抜きの多用や毛穴パックなどの間違ったスキンケアも、開き毛穴の原因です。
皮脂の過剰分泌によって毛穴が開いている場合には、スキンケアである程度改善できる場合もあります。しかし肌弾力の低下を伴う開き毛穴は、スキンケアだけで目立たなくするのは非常に難しいのが現実です。
クレーターの原因
ニキビができてしまっても、100%クレーター状のニキビ跡として残るわけではありません。クレーターができる要因の多くは、ニキビができた際の対処方法の誤りや、炎症の深さにあります。
・ニキビの炎症が真皮層にまで及んでしまった
・炎症の強いニキビを潰してしまった
・スキンケアの刺激が炎症を加速させてしまった
端的に言えば、ニキビの炎症が強くなればなるほど、クレーター状のニキビ跡が残るリスクが高まります。そのため初期段階のうちに正しい対処法をとり、素早く炎症を抑えることが鉄則です。
ニキビができたら自己流のケアに走らず、早めに皮膚科を受診しましょう。
クレータータイプのニキビ跡は、基本的にスキンケアでの改善は望めません。美容皮膚科で美肌治療を受けるのが改善への近道です。
みかん肌改善につながる美容医療
みかん肌を効果的に改善するには、医療の力を頼るのが最善策と言えます。スキンケアでもある程度の改善は見込めますが、何年もケアを続けても目に見える変化が得られない場合が多いのです。
ただし美容医療の力をもってしても、凹凸の目立つ肌を滑らかに整えるには複数回の通院が必要となることは覚えておきましょう。どんな施術であっても1回で見違えるほどの変化を出すのは難しいのです。それでも、スキンケアだけで改善を図るよりは大きな効果が得られるケースがほとんどですので、通いやすいクリニックで肌の状態に合った施術を選ぶことが大切です。
ここでは恵比寿アズクリニックで提供している施術の中から、みかん肌改善に役立つオススメを紹介します。
ポテンツァ ドラッグデリバリー
ポテンツァはいわゆる”ニードルRF治療”の一種で、ニキビ跡や毛穴の開きに高い効果が期待できる施術です。
針で肌表面に細かい穴をあけることで肌の再生を促すのと同時に、針先から高周波(RF)のエネルギーを送ることができ、コラーゲンの生成を促進させる効果があります。
さらにポテンツァ独自のドラッグデリバリーシステムにより、肌悩みの改善に役立つ薬剤を効率的に真皮層に入れ込むことを可能にしました。導入薬剤は肌の状態によって選ぶことができ、毛穴やニキビ跡の治療には、7種類もの成長因子を配合したペップビューや、コラーゲン産生を促進するポテンツァ専用薬剤マックームを選ぶと良いでしょう。
高周波の熱エネルギーにより、施術しながら止血が行えるためダウンタイムが短いのもうれしいポイントです。24時間後メイクが可能なので、施術翌日には普通にお仕事をされている方はほとんどです。
ダーマペン
髪の毛より細い極細の針で肌表面に小さな穴をあけ、肌がもつ自己治癒力によりコラーゲンやエラスチンの生成を促す治療です。
ポテンツァと比較されることの多い治療で、RFの照射機能がないことが大きな違いとなります。ポテンツァよりもややダウンタイムが長引くことがありますが、その分ポテンツァより安価で受けられるのがメリットです。そのため最初にダーマペンによる治療を何度か行い、ある程度肌の凹凸を改善させてから、ポテンツァによる治療に移行するといった方法をとる場合もあります。
恵比寿アズクリニック公式YouTubeチャンネルでは、ポテンツァとダーマペンの比較検証動画を公開しておりますので、ぜひご覧ください。
PRP注射
PRPは「Platelet-Rich Plasma(多血小板血漿)」の略で、血小板を濃縮した血液成分を活用する治療を指します。美容医療分野においては肌育注射や薄毛治療として使用されますが、整形外科や歯科など幅広い医療分野で活用されています。
血小板には成長因子が豊富に含まれていることから、真皮層の線維芽細胞に働きかけ、皮膚の水分保持やハリの醸成に関わるコラーゲンやエラスチンなどの生成を促します。PRP製剤は自身の血液を加工して作るため、アレルギー反応の心配がない点がメリットです。
恵比寿アズクリニックでは、より純度の高いPRP製剤を使用するエルセファーを採用しています。 ドクターの手打ち、またはポテンツァやダーマペンなどのマシンによって注入します。
フラクショナルレーザー
ニードル治療や美肌注射など”針を刺す”以外の方法としては、フラクショナルレーザーがあります。これは、レーザー照射の刺激により肌の創傷治癒能力を活性化し、コラーゲン生成を促す施術です。恵比寿アズクリニックでは「ピコレーザー」で施術を行います。
ピコフラクショナルの特徴として、従来のフラクショナルレーザーに比べ圧倒的にダウンタイムが短く済むという点が挙げられます。
従来のフラクショナルレーザーでは肌表面に微細な穴をあけるため、出血やダウンタイムがどうしても発生してしまいました。一方ピコフラクショナルは、高密度のレーザーを照射した衝撃波により表皮内に微少の空洞を作ります。肌内部の細胞を活性化させながらも表面へのダメージがないため、痛みやダウンタイムはほとんどありません。
稀に点状の内出血が生じる場合もありますが、1~2週間程度で落ち着きますし、施術直後からメイクで隠すことも可能です。
みかん肌の悪化を防ぐ正しいスキンケア
みかん肌をスキンケアだけで目立たなくするのが難しいのは事実ですが、悪化を防ぐにはとても大切な要素です。美容皮膚科に通う場合にも、並行してスキンケアを見直してみましょう。
ここでは、みかん肌が気になるときに意識したい基本的なスキンケア方法や注意点などをまとめます。
正しい洗顔方法
スキンケアのスタートとなるのは洗顔です。汚れを落とす大切な工程であるとともに、摩擦や洗浄成分などによる刺激が起きやすく、一歩間違えると毛穴トラブルにつながりかねない工程でもあります。
洗顔の7つのステップごとにポイントを紹介しますので、ご自身の普段の洗顔手順と比べてみてください。
STEP1 手洗い |
まずは手洗いをして、ニキビの原因となる雑菌を洗い流す。 |
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STEP2 すすぎ洗い |
泡を付ける前にぬるま湯ですすぎ洗いを行い、肌についた汗やホコリを洗い流す。 |
STEP3 泡立て |
泡タイプの洗顔料の場合は、キメ細かい泡をたっぷり作る。 手で泡立てるのが難しい人は洗顔ネットを使うのが◎。 ジェルタイプなど泡立てない洗顔料の場合、この工程は不要。 |
STEP4 洗顔料での洗い |
最初はテカリやすいTゾーンに泡をのせ、指の腹でクルクルと円を描くようにやさしく洗う。泡をクッションにして、指が顔に直接触れないくらいの圧力で十分。 そのまま頬やあごなど皮脂の少ない部分へ泡を広げていく。 最後に目の周り。皮膚の薄い部分は泡を押し当てる程度でOK。 |
STEP5 すすぎ |
両手でぬるま湯をすくい、最低でも20回以上はすすぐ。 こめかみなど髪の生え際などはすすぎ残しが発生しやすい部位なので、注意しながらしっかりすすぐ。 お風呂場で洗顔する場合、シャワーのお湯を直接顔にあてると乾燥の原因となるのでNG。 |
STEP6 タオルドライ |
タオルを優しく押しあてて水分を吸収させる。 ゴシゴシ拭くのはNG。 |
洗顔後はすぐ保湿
洗顔後に何もせずそのままにしていると、肌はどんどん乾燥してしまいます。皮脂の過剰分泌につながりますので、洗顔が終わったら時間をおかず、すぐに化粧水で保湿しましょう。
その後は必要に応じて美容液を塗り、最後に乳液やクリームで水分の蒸発を防ぐのが正しい手順です。
毛スキンケアアイテムを選ぶときは、ぜひ配合成分に注目してください。
毛穴を引き締める「収れん作用」のあるものや、コラーゲン生成を促し滑らかな肌に導くものなど、成分によってさまざまなアプローチが可能です。またニキビが起きやすい人は、抗炎症作用のある成分も予防に効果的。
オススメの成分をご紹介しますので、アイテム選びにお役立てください。
ビタミンC誘導体 | 毛穴トラブルにつながる活性炭素を除去する |
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グリチルリチン酸2K | 抗炎症作用や収れん作用がある |
レチノール | ターンオーバーを促しコラーゲン生成をサポートする |
ナイアシンアミド | 真皮に働きかけコラーゲンの生成を促す |
AHA(グリコール酸) | 肌表面の不要な角質を除去し毛穴詰まりを改善する |
紫外線対策を徹底する
みかん肌を解消するには紫外線対策も大切です。
紫外線の中でも波長の長いUV-A(紫外線A波)は、肌の深層である真皮層まで到達することで知られています。肌内部にあるコラーゲンやエラスチン繊維を破壊し、肌の弾力を失わせ、毛穴の開きやたるみの原因となってしまうのです。
また肌のバリア機能も壊してしまうため乾燥が進み、それを補おうと皮脂が過剰に分泌されます。これも毛穴の詰まりや開きの原因となってしまいます。
また毛穴だけでなく、紫外線はシミ・そばかす・くすみなど、あらゆる肌トラブルにつながります。毎日日焼け止めを塗る、帽子をかぶるなど、紫外線対策をしっかりと行いましょう。
まとめ
みかん肌に陥ってしまったら、ぜひ美容皮膚科のカウンセリングを受けてみてください。セルフケアでは改善しきれない深い肌悩みにまでアプローチすることができるため、きっとあなたの役に立つはずです。
また同時に毎日のスキンケアを見直し、ニキビ予防や毛穴ケアに努めることも大切。みかん肌は一朝一夕で改善できないのが悩ましいところですが、丁寧なケアと適切な治療を続けることで、ツルツルな肌を取り戻すことができるはずですよ!