【医師監修】唇が荒れる3つの原因と改善するためのケア方法

唇が荒れてカサカサ、ヒリヒリ…。なかなか改善せずお困りの人は多いものです。
唇の荒れには大きく分けて3タイプの原因があり、それぞれに対して最適なケアをすることが改善への近道です。
そこで今回は、知っておきたい唇の荒れの原因とともに、改善するためのケア方法を紹介していきます。毎日のお手入れに取り入れて、プルプルの唇を目指しましょう!

この記事のポイント

  • 唇が荒れる原因がわかる
  • 唇が荒れたときのケア方法がわかる
  • 唇の荒れで病院を受診すべき基準がわかる

目次

唇が荒れる3つの原因

まずは唇荒れの原因について解説します。大きく3つのタイプに分けていますが、中には複数の原因が重なって荒れにつながっている人もいます。
ご自身がどれにあてはまるか、今一度振り返ってみてください。

原因①乾燥

唇は他の部分の皮膚よりも角質層が薄く、さらに皮脂腺や汗腺がないため非常に乾燥しやすい部位。特に空気が乾燥する秋から冬にかけては、気が付いた時には唇がガサガサになってしまう人がとても多いです。
以下の症状に当てはまる人は、乾燥により唇の荒れを引き起こしている傾向があります。

・秋~冬にかけて唇が荒れやすい
・唇の皮が硬くなり、パリパリと剥がれることがある
・唇が縦に切れる
・顔や体など他の部分にも乾燥を感じる

放っておくと炎症が悪化し、口角が切れやすくなる口角炎や、唇全体に炎症や亀裂が生じる口唇炎につながることも。「なんとなくカサつくな…」と感じた段階でケアを始めましょう。

原因②栄養不足・ストレスなどの内的要因

唇も他の部分の皮膚と同じく、栄養不足やストレス、ホルモンバランスの乱れなどからターンオーバーのリズムが乱れ、不調が起きることがあります。
唇のターンオーバーの周期は約37日と言われており、他の部分より非常に速いという特徴はありますが、これが滞ることで角質のキメが乱れ、保湿の効果も出にくくなってしまいます。次の項目に当てはまる方は要注意です。

・唇の血色が悪い
・飲み会が増えるなど栄養バランスが偏りがち
・最近ストレスが多い生活を送っている
・生理前によく唇が荒れる
・顔の皮膚のゴワゴワ感やキメの乱れが気になる

ターンオーバーが早いということは、逆に言えばケアの効果が出やすいとも言えます。ぜひ今日からポイントケアを始めてみてください。

原因③紫外線・アレルギーなどの外的要因

3つ目のタイプは外部刺激による唇荒れです。唇は食事やリップメイク、マスクの着用など何かと刺激を受けがちです。また紫外線を浴びやすいにも関わらず、唇の紫外線対策は疎かにされることも多く、そういった刺激から荒れてしまうことがあります。
さらに、食品などによるアレルギー症状も出やすく、通常のケアを行ってもなかなか改善されないケースもあるのです。

・唇や周囲の皮膚が痛痒い
・リップメイクアイテムを変えたとたんに調子が悪くなった
1カ月以上症状が改善されない
・もともとアレルギー・アトピー体質である

アレルギーまでいかなくとも、敏感肌の場合はリップクリームや口紅の成分が唇荒れの原因となることもあります。長期的に荒れている場合には体質・肌質が影響している可能性もありますので、一度皮膚科を受診することをお勧めします。

悪化の原因になるNG行動

唇が荒れているとき、ついついやりがちなNG行動があります。余計に症状を悪化させてしまいますので、今すぐ止めましょう。

・唇を舐める
・唇の皮を剥がす
・食後などに唇を強く拭う

特に唇を舐める行為は、荒れているときほどやってしまいがちですよね。一時的にカサカサ感がおさまったような気になってしまいますが、水分の蒸発とともに一層乾燥が進んでしまいます。
保湿は必ずリップクリームなどの専用アイテムを使いましょう。

唇の荒れを改善するためのケア方法

唇が荒れてしまったときに行うべきケア方法を3つ紹介します。

常に保湿する

既に気を付けている人も多いと思いますが、基本となるのは唇の保湿です。
使用するアイテムはお好みのリップクリームで良いですが、乾燥が特に気になる場合は精製ワセリンをたっぷり塗るのがオススメ。縦ジワの溝や口角など隅々まで保湿できるよう、指の腹を使ってやさしく丁寧に塗るのがポイントですよ。

第一三共ヘルスケア プロペト ピュアベールa

プロペト ピュアベール
メーカー希望小売価格:660/30g 1,100/100g
出典:第一三共ヘルスケア公式サイト

白色ワセリンをさらに生成することで不純物を極力カットした高品質ワセリンです。
ベタつきが少なく伸びが良いため使いやすいのが特徴。低刺激なため、全身はもちろん荒れが気になる敏感な唇にも使用できます。

ヒリヒリ感が強い場合は、抗炎症成分配合のケアアイテムを使うのも良いでしょう。

資生堂 モアリップ

モアリップ
メーカー希望小売価格:1,200円(税抜)/8g
出典:資生堂公式サイト

グリチルレチン酸、アラントイン、ビタミンB群、ビタミンEなど、唇の健康を保つための成分を配合した医薬品のリップクリームです。口角炎・口唇炎といった炎症を伴う唇荒れをやさしく抑制してくれます。
チューブから直接唇に塗ることができ、持ち運びしやすい点も嬉しいポイントです。

保湿を行うタイミングも重要です。「乾燥が気になってから」ではなく「乾燥を自覚する前」に保湿を行う習慣をつけましょう。
例えばリップクリームを持ち歩いて食後は必ず塗る、お手洗いに行くたびに塗るなど、自分の生活スタイルに合わせてルールを決めてみてください。また、寝ている間は特に乾燥しやすいですので、寝る前は特にたっぷり保湿をしてください。

角質ケア

角質の硬さやカサカサ感が気になる場合には、スクラブやゴマージュを使った角質ケアを行うのも良いでしょう。洗顔のついでに取り入れてみてください。
唇専用のスクラブなどを使いやさしくマッサージすると、血行が促進されるとともに古い角質が落ち、縦ジワも目立たなくすることができます。その後にしっかり保湿を行うことで、プルプルとした唇に近づくことができるでしょう。
ただし痛みや痒みがあるときや、炎症が出ているときなどは控えてください。また唇の皮膚は非常に薄くデリケートなため、高頻度の角質ケアやゴシゴシ擦る行為は禁物ですよ。

スペシャルケアに唇パック

化粧水などでのスキンケアを行うタイミングで、唇パックを行う方法もあります。リップ専用パックはドラッグストアなどでも手軽に購入でき、プラスアルファの保湿ケアにぴったりです。
また、リップ用美容液やバームなどをたっぷり塗ってからラップで覆い、15分程度放置する方法もあります。簡単にできますので、ぜひスペシャルケアとして取り入れてみてください。

紫外線対策も意識して

紫外線も唇荒れの大きな引き金となります。外出の際は、UV効果のあるリップクリームや口紅を塗るなど、しっかり対策しましょう。
ただしリップアイテムに付与されるUVカット効果は、スキンケアアイテムに比べ弱いものが多いです。また飲食などにより簡単に落ちてしまうため、こまめな塗り直すようにしてください。

皮膚科を受診すべき基準

単純にカサカサとした乾燥感が気になるだけであれば、急いで皮膚科を受診する必要はありません。しかし、1カ月程度しっかりケアしても症状が改善されない場合には、原因を探る意味でも受診してみると良いでしょう。
また症状が出て日が浅い場合であっても、明らかに乾燥とは異なる原因の吹き出物や強い炎症がある場合には、早急に皮膚科を受診してください。単なる肌トラブルと思っていたものが、実は口唇ヘルペスなどの感染症や、自覚のないアレルギー症状だったというケースも考えられます。

皮膚科では、ステロイド軟膏・抗ウイルス薬・保湿剤・ビタミン剤など、症状に応じて医薬品による治療を行うのが一般的です。長年唇が荒れやすく悩んでいるという人も、一度医師に相談してみることをお勧めします。

まとめ

唇は顔の中でも意外と目につくパーツであり、その人の印象を左右します。また唇が荒れているとリップメイクがしにくかったり、食事や会話が楽しめなくなったりと、日常生活に支障をきたすことも。
しかし唇はターンオーバーの周期が早く、専用のケアを取り入れるだけで、みるみる改善がみられることも多いです。プルプルの唇を目指して、ぜひ今日からリップケアを始めましょう!

※記事内でご紹介している各商品は記事執筆時の情報に基づいて掲載をしており、変更となっている可能性がございます。ご購入の際は最新情報をお確かめください。

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監修医師紹介

奥野彰子/医師

奥野 彰子 / Akiko Okuno

医師・恵比寿アズクリニック院長

  • 東京慈恵会医科大学卒業後、東京慈恵会医科大学付属病院にて形成外科に入局。
  • 2008年より美容皮膚科 院長を15年勤める。
  • 2023年5月 恵比寿アズクリニック院長に就任。

監修医師詳細プロフィール

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