突然できてしまったニキビ。皆さんはどのように対応していますか?
ニキビは医学的に「尋常性ざ瘡」と分類される皮膚の病気です。「自己流で治す!」という方も多いでしょうが、早期に改善するためには原因に根ざした適切な治療とケアが不可欠です。
この記事ではニキビの原因に焦点を当て、予防・改善に向けたケア方法を紹介します。「ニキビができやすくて悩んでいる」という人は、その原因を取り除く行動を今日から始めましょう!
この記事のポイント
- ニキビができるメカニズムと根本原因がわかる
- ニキビができやすい部位特有の原因がわかる
- 生活習慣に潜むニキビの原因がわかる
ニキビができるメカニズムと根本原因
ニキビはほとんどの場合、何らかの状況で毛穴が閉塞してしまうことが主な原因です。
塞がった毛穴では、アクネ菌(ニキビの原因となる菌)が増殖しやすく、結果としてニキビが発生してしまいます。
まずはニキビが生じるメカニズムをより詳しく見ていきましょう。
ニキビの進行段階
炎症が始まる前のニキビは、一般的に「白ニキビ(コメド)」や「黒ニキビ」と呼ばれます。
白ニキビは毛穴に皮脂や古い角質が詰まって白く見える状態を指し、黒ニキビは毛穴に詰まった皮脂が酸化して黒く変色した状態を指します。
これらを放置すると、毛穴内部でアクネ菌が増殖して炎症を引き起こし「赤ニキビ」や、さらに膿を伴う「黄ニキビ」「紫ニキビ」に進行。
こうなると色素沈着やクレーターといった「ニキビ跡」が残るリスクが高くなってしまいます
ニキビ跡はセルフケアでの改善が難しい場合が多いため、ニキビができたら初期段階で適切なケアを行うことが重要なのです。
ニキビの根本原因①皮脂の過剰分泌
ニキビの最も大きな原因は、皮脂の過剰分泌です。
皮脂は肌の水分を保つ重要な役割を果たしているのですが、同時にアクネ菌のエサとなることがわかっています。何らかのきっかけで皮脂分泌が増えると、アクネ菌が大量に増殖し、毛穴内部で炎症を誘発してしまうのです。
・ホルモンバランスの乱れ
・紫外線や摩擦などの外部刺激
・肌の乾燥
・脂質や糖質に偏った食生活
・ストレス
・睡眠不足
・間違ったスキンケア
このような要因が複雑に絡み合い、皮脂の過剰分泌が進むのです。
ニキビの根本原因②古い角質の堆積
人間の皮膚は一定の周期で新陳代謝が行われ、古い細胞が剥がれ落ちるようになっています。この生まれ変わりのリズムをターンオーバーと呼び、角質層を健康に保つのに役立っているのです。
このターンオーバーが停滞すると、古い角質が剥がれずに肌に残ってしまい、毛穴に詰まってニキビの原因となってしまいます。
ターンオーバーが乱れる要因はさまざまですが、代表的なものは次の通りです。
・加齢
・ホルモンバランスの乱れ
・栄養不足
・血行不良
・ストレス
・睡眠不足
皮脂の過剰分泌の要因と重なる要素もありますね。これらを取り除くことができれば、ニキビのできにくい肌質に整えることができるでしょう。
ニキビができる部位ごとの原因を理解しよう
ここまでニキビ全般の原因を紹介してきましたが、実は部位ごとに特有の原因が存在する場合もあります。特定の部位に繰り返しニキビができるという方は、この点もぜひ覚えておいてください。
額
額にできるニキビは、外部からの刺激が主な原因です。
前髪が触れることが物理的に刺激となることに加え、髪に付着した汚れや整髪剤なども肌に悪影響となる場合があります。
また、シャンプーやコンディショナーのすすぎ残しにも注意が必要です。
・前髪が額に触れにくい髪型にする
・整髪剤を低刺激なものに変えてみる
・就寝前に必ず汚れを落とす(風呂キャンNG!)
・洗顔は髪の生え際まで丁寧に行う
・入浴時は「髪→顔→体」の順に洗う
額にニキビができやすい人は、これらを意識してみてください。
あご~フェイスライン
あごからフェイスラインにかけては、何気ない触りグセや、メイク残りが原因となってニキビが発生することがあります。
頬杖をつく癖などがある人は、これを機会になくす努力をしてみるのも良いでしょう。
またクレンジングのときは、少しオーバーめにフェイスライン下まで行うことで、メイク残りを防ぐことができます。
鼻
鼻は顔の中でも皮脂分泌が多く、ニキビができやすい部位です。
角栓が気になりやすい部位のため、中には毛穴パックやピンセットを使って角栓を抜く習慣がある人もいますが、実はこれはNG行動。毛穴に雑菌が入ったり肌を傷つけたりすることで、炎症が起きやすくなってしまうのです。
また、鼻をかんだりマスクが擦れたりといった日常的な行動が刺激となる場合もあります。
皮脂分泌の多い部位だからこそ保湿をしっかり行い、摩擦による肌ダメージをケアすることが大切です。また皮脂抑制効果のあるスキンケアアイテムを部分使いするのもオススメですよ。
ゼオスキンヘルス シーセラム
水溶性ビタミンCが10%と高濃度配合されているのが特徴の美容液です。ビタミンCには皮脂の過剰分泌を抑制する作用があり、鼻のベタつきに悩む人におすすめの成分です。
脂性肌はもちろん、混合肌の人にも問題なく使っていただけます。ベタつかずサラリとしたテクスチャーのためメイク前にも使いやすく、皮脂対策としてTゾーンに塗っておくと、化粧崩れもしにくくなりますよ。
※恵比寿アズクリニックで取り扱っております
口周り
口周りは顔の中でも皮膚の薄いデリケートなエリア。
食品に含まれる塩分や油分、リップメイクなど、さまざまな刺激によってニキビが発生します。
また、手で触る癖や、食事中に紙ナプキンで拭う動作など、日常の中にニキビの原因習慣が隠れています。
刺激に強い肌を保つため、バリア機能を正常に保つスキンケアが非常に大切です。他の部位にも言えることですが、保湿を丁寧に行い、うるおいを保つことが最重要となります。
頬
頬にできるニキビは、髪の毛が当たることでの刺激や、メイクで毛穴をふさいでしまうことが原因となって発生することが多いです。
つい潰したくなる頬のニキビですが、そうするとニキビ跡になってしまう場合もあるため、ニキビができても触らないよう心がけましょう。
胸・背中
ニキビは顔だけでなく、胸や背中にも発生することがあります。
ボディにできるニキビは、顔と異なりマラセチアというカビの一種が主な原因です。マラセチアは私たちの体のどの毛穴にも存在し、汗や湿気を非常に好みます。背中や胸まわりには汗腺が多いことに加えて湿気がこもりやすいため、ニキビができやすいのです。
また外的要因としては、紫外線や香水などからくる外部刺激、通気性の悪い服、シャンプー・コンディショナーのすすぎ残し、寝具の汚れなどもあげられます。
・汗をかいたらこまめに拭き取る
・下着は通気性の良いものを選ぶ
・入浴時は「髪→顔→体」の順に洗う
・ボディソープでやさしく洗い清潔を保つ
・寝具は定期的に洗濯する
夏場は特に肌環境が悪化しやすいので気を付けたいですね。
ニキビの原因を断つ!効果的な対策
大人になってからのニキビは再発しやすく治りにくい特徴を持っているため、できる前の予防がとっても重要です。ここからはニキビを防ぐための有効な方法をご紹介いたします。
毛穴の詰まりを防ぐスキンケア
ニキビの温床となる毛穴詰まりを解消するために、まずは毛穴の汚れを取り除くことが先決です。
泡立てるタイプの洗顔料を使う場合はしっかり濃密な泡を作り、肌を擦らず汚れを吸着させるよう意識してください。ピーリングやスクラブ機能のある洗顔料を使うのも良いでしょう。
ただし、角栓をピンセットなどで無理やり引き抜いたり、毛穴パックのように粘着力のあるアイテムを使ったりすると角質層を傷つけ、さらなる肌トラブルにつながる恐れがあります。あくまで「やさしいケア」を心がけてください。
プルエスト ブラックジェリーウォッシュ
うるおいを守りながら汚れをしっかり落とすジェルタイプの洗顔料です。
3つの吸着成分グルコマンナン・炭・ベントナイトが汚れにアプローチ。セラミド・ヒアルロン酸・卵殻膜など肌の保湿やハリツヤUPに働く成分も豊富に配合しているため、つっぱり感のない洗いあがりです。
「余分な皮脂や古い角質をしっかり落としたい」という脂性肌の人はもちろん、「洗浄力の強すぎるものは避けたいけどしっかり汚れを落としたい」という敏感肌・乾燥肌の方にも使いやすいアイテムですよ。
※恵比寿アズクリニックで取り扱っております
また、ターンオーバーを促す作用のある成分をスキンケアに取り入れるのも効果的。レチノール、ビタミンC誘導体、ビタミンB群などがありますので、ぜひ試してみてください。
ジャンマリーニ デュアリティーフェイスクリーム
ターンオーバーを促進するレチノールと、ニキビ治療薬にも使われる過酸化ベンゾイルを混ぜて使うクリームです。黒ずみの気になる詰まり毛穴や、ニキビの改善に役立ちます。
ペプチド等の保湿成分も豊富に配合しているため、毛穴やニキビのケアと同時にエイジングケアも行うことができます。
ただしレチノールによるA反応が出る場合があるため、最初は低頻度で少量から使い始めると良いですよ。
※恵比寿アズクリニックで取り扱っております
保湿を忘れずに
ベタつきが気になるからと保湿を疎かにしていると、乾燥から肌を守るためにより皮脂分泌が活発になり、結果としてニキビができやすい状態となってしまうことがあります。
肌のバリア機能を整える意味でも保湿は重要。朝晩のスキンケアの最後には、乳液やクリームを必ず使うようにしてください。セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が豊富なものがオススメです。
朝メイクをする前などは軽めのテクスチャーの保湿剤を使い、しっかり浸透させた後に軽くティッシュオフすると、メイク崩れをお越しにくくなりますよ。
プルエスト RFハイドレーティングクリームR
保水力の高いハイドロジェルを基にした独自の高保湿技術で、朝まで続くうるおいを実現するクリームです。
ヒト型セラミドをはじめ、ヒアルロン酸・マンニトール・スクワラン・PDRN・アルジルリンなど、保湿やエイジングケアに効果的な成分を豊富に配合。肌のバリア機能をサポートし、乾燥からお肌を守る心強い味方になってくれます。
伸びが良くみずみずしいテクスチャーで、低刺激なため敏感肌の方にも使いやすいですよ。
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食生活を整える
ニキビ予防には、美肌に良い栄養素を含む食品を取り入れることが理想的です。
例えば、ビタミンAを多く含む鶏レバーやほうれん草は、肌のターンオーバーを助けてくれます。
豚・牛レバー、にんにく、卵黄に含まれるビタミンB群は、皮脂の過剰分泌を防ぎ、これもまたターンオーバーの正常化をサポートしてくれます。
また、ビタミンCを含むパプリカやブロッコリー、ビタミンEを含む魚肉ソーセージなどもニキビ予防に役立ちます。
積極的に食生活に取り入れていきましょう。
体を温める
ニキビのケアには、血流を改善し新陳代謝を促すことも重要です。そのためには体を冷やさないよう意識しましょう。
おすすめの方法は温かいハーブティーを飲むことです。ハーブティーには抗酸化作用があるものや、ビタミン・ミネラルを豊富に含むものもあります。手軽に栄養補給をしながら肌を内側からうるおすことができますよ。
また毎日の入浴をシャワーで済ませているという方は、湯船に浸かる習慣をつけるのも効果的です。40℃以下のお湯に10~15分程度浸かるのがおすすめです。
逆に体を冷やしすぎるのはNG。冷たい飲食物の摂りすぎは、たとえ夏場でも避けるのがベターです。
睡眠の質にこだわる
肌のターンオーバーは睡眠中に最も活発になることがわかっており、睡眠不足はニキビの発生に直結します。そこで重要なのが「平均7時間の睡眠」と「睡眠の質」です。
睡眠の質を上げるポイントをご紹介しますので、ぜひ今夜から実践してみてください。
・就寝2時間前までに食事を済ませる|夜遅くの食事は肌の老化を早める原因に
・就寝前のバスタイム|湯船に浸かって心身をリラックスさせる
・入眠前にハーブティーでリラックス|カモミールやラベンダーが◎
・パソコンやスマホは就寝前に見ない|画面の光が脳を覚醒させてしまう
良質な睡眠をしっかりとり、気持ちのいい目覚めを目指しましょう。
まとめ
ニキビができるとメイクをしても目立ってしまい、気分も沈みがちになりますよね。このような状況を避けるためにも、ニキビの原因をちゃんと理解し、適切な予防を心がけることが重要です。
とくに紫外線が強い季節は、外的刺激による肌トラブルが増えがちです。
それらの刺激に負けない肌づくりを、常日頃から心がけたいものですね