「ビオチン」という栄養素をご存知でしょうか?まだあまりメジャーではありませんが、実は美しい肌や髪の維持に欠かせない栄養素のひとつです。
今回は、そんなビオチンを配合したサプリメントについて解説します。どんな人が飲むべきなのか、そもそもビオチンとはどんな成分なのかなど、基本的な部分からご紹介しますので、ぜひインナーケアにお役立てください!
この記事のポイント
サプリメントを選ぶ前に知っておきたいビオチンのこと
ビオチンは「皮膚のビタミン」とも呼ばれる栄養素。まずはそんなビオチンの美容効果について紐解いていきましょう。
ビオチンはビタミンB群の一種
ビオチンはビタミンB群のひとつで、ビタミンB7とも呼ばれています。皮膚の健康維持や体のエネルギー代謝に必要な栄養素であり、食品の中では、レバー、卵黄、キノコ類、豆類などに多く含まれます。
ビオチンを多く含む食品(100gあたり)
品目 | 100gあたりの配合量(㎍) |
---|---|
まいたけ(乾) | 240 |
鶏レバー(生) | 230 |
らっかせい(大粒種・いり) | 110 |
卵黄(生) | 65 |
ドライトマト | 43 |
しいたけ(乾) | 41 |
国産黄大豆(乾) | 28 |
カマンベールチーズ | 6.3 |
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、成人の1日あたりのビオチン摂取目安量は50μgとされており、バランスのとれた食生活を送っていれば不足する心配はあまり大きくはありません。
しかし、食生活の乱れなどから必要なビオチンがとれない日が続くと、皮膚炎、嘔吐、食欲不振、脱毛、白髪などの症状が起こる場合もあります。
また、生の卵白を摂取しすぎるとビオチンが吸収しにくくなることが分かっています。卵黄はビオチンをはじめ栄養が豊富に含まれる食品ではありますが、生卵を大量に食べるのは控えましょう。
ビオチンの美容効果
ビオチンの美容効果として代表的なものが、肌荒れの予防です。
ビオチンには、肌の炎症や痒みを抑える作用が確認されていることに加え、肌の代謝を高める効果が期待できます。そのため炎症をすばやく静めることにつながり、肌荒れの改善が見込めるのです。
また同様の理由から、口内炎をはじめとする粘膜の炎症にも効果的です。
もうひとつの美容効果として、毛髪を美しく保つことが期待できます。
ビオチンは、髪の主成分であるタンパク質・ケラチンの生成をサポートすることが分かっています。ヘアサイクルを整えるとともに抜け毛を防ぎ、頭皮の健康維持にも役立つため、しなやかな毛髪に導いてくれるのです。
また、同じくケラチンを主成分とする爪の健康維持にも役立ちます。
ビオチンサプリはこんな人にオススメ!
食事でも摂取が可能なビオチンですが、食生活が乱れがちな現代社会においては足りていない人も多いのが現実です。またしっかり摂取していても、飲酒・喫煙・ストレスなどによってビオチンの消費量が増え、肌や髪の補修分が足りなくなってしまうことも。特に次のようなお悩みのある人は、サプリメントで補うのがおすすめです。
・飲酒や喫煙の習慣がある
・心身の疲労を感じることが多い
・ニキビや肌荒れが起きやすい
・乾燥肌や敏感肌である
・白髪や抜け毛など、髪の悩みがある
・コシのある髪を目指したい
・ヘアカラーやパーマを頻繁に行う
・爪が割れやすい、二枚爪になるなど爪の悩みがある
・ネイルアートを日常的に行っている
ビオチンを配合したおすすめサプリメント
具体的にオススメのサプリメントを、ビオチン配合量が多い順に3つ紹介します。
マルマン ビオチン500㎍
出典:マルマン公式サイト
参考価格:1,058円(税込)/45粒(45日分)
ビオチン配合量:500㎍
ビオチンに加え、同じくビタミンB群に含まれる葉酸などを豊富に配合したサプリメントです。葉酸にはビタミンB12と協力して赤血球を産生する働きがあり、貧血予防に不可欠な栄養素です。
さらに美肌に効果的とされるツバメの巣の成分も配合しており、特に女性にはおすすめのサプリメントと言えます。
オーガランド ビオチン
出典:オーガランド公式サイト
価格:900円(税込)/60粒(30日分)
ビオチン配合量:400㎍
ビオチンに加え、抗酸化作用のあるL-システインやアマドコロエキス、乾燥予防に役立つユキノシタエキス、ビオチンと同じく皮膚や粘膜の健康維持に関わるナイアシンなど、さまざまな美容成分を含むサプリメントです。
肌荒れとともに、乾燥や日焼けが気になる人にオススメですよ。
ファンケル ビタミンB群
出典:ファンケル公式サイト
価格:378円(税込)/60粒(30日分)
ビオチン配合量:50㎍
ビオチンを含む8種類のビタミンB群に加え、ビタミンB群の働きを助けるイノシトールも配合したサプリメントです。
体内にストックできないビタミンB群が長時間機能するよう、ロングタイム製法を採用。ビタミンB群が徐々に溶け出しじっくり働きます。
ビオチン配合サプリメントの選び方
ビオチンをサプリメントで摂取する際、製品選びで注目すべきポイントを3つ紹介します。
ビオチン配合量で選ぶ
ビオチンは水溶性ビタミンであり、尿中に排出されやすいという特徴があります。そのためたくさん摂取しても体内で過剰になることはほぼなく、摂取量の上限は定められていません。
1日当たりの摂取目安量は50㎍ですが、食生活の中でビオチンが不足している人や、疲れやすい人などは、より配合量の多い製品を選ぶと良いでしょう。
持続力で選ぶ
ビオチンは一度にたくさん摂取しても、余剰分は尿中に排出されてしまうため、長く体内に留めることができません。そのため、ビオチンがゆっくり時間をかけて体内に吸収されるよう調整された製品を選ぶのがオススメです。
こういった製品には、「タイムリリース加工」や「持続型」などと表記されていることが多いです。
他の配合成分で選ぶ
ビオチン以外にどのような成分が配合されているかにも注目してみましょう。
シミ対策も同時に行いたい場合は、ビタミンCなども一緒に配合されたマルチビタミンサプリメント。肌の弾力不足を感じている場合はコラーゲンペプチドなどが同時に摂れるサプリメントなど、目的に応じて選ぶべき成分も変わります。
また、食生活によって不足している栄養素を見極めるのも大切です。ご自身の生活スタイルやお肌の状態を振り返りながら、サプリメントを選んでみてください。
まとめ
「なんだか最近髪の毛がパサつく」「肌荒れしやすくなった」「爪が割れやすい」などの不調を感じたら、ビオチンが不足しているサインかもしれません。
毎日の食事や生活習慣を見直すことも必要ですが、どうしても不足してしまう場合はサプリメントで補うのもひとつの手段。ぜひ上手に活用してみてくださいね。