洗顔は石鹸が良いって本当?悩み別オススメ石鹸と使用時の注意点

洗顔は、汗や古い角質などの汚れを取り除き、化粧水や美容液の浸透を高めるために欠かせない日課。すっぴんで過ごした日も肌にはたくさんの汚れが付着しますから、高価なパックやエステよりも重要なスキンケアと言っていいでしょう。
洗顔料にはさまざまな種類がありますが、中でもメジャーなのが「洗顔フォーム」と「洗顔石鹸」の2種類ではないでしょうか。今回は「洗顔石鹸」にフォーカスし、特徴や選び方を解説していきます!

この記事のポイント

  • 洗顔石鹸のメリット・デメリットがわかる
  • 肌悩みに合わせた洗顔石鹸の選び方がわかる
  • 洗顔石鹸の使い方のポイントがわかる

目次

洗顔石鹸の特徴

洗顔石鹸とは、その名の通り洗顔用に成分を調整された石鹸のことを言います。昔ながらのアイテムであり、肌にやさしいイメージを持たれている人も多いですよね。
洗顔料には他にも、フォーム、パウダー、ジェルなどさまざまなタイプがありますが、それらと比べてどのような特徴があるのでしょうか。まずは洗顔石鹸を選ぶべき理由を、メリット・デメリットから探っていきましょう。

洗顔石鹸のメリット

昔からあるスキンケアアイテムながら、根強い人気のある洗顔石鹸。大きなメリットは次の3つです。

・汚れを素早く落とせる
・肌にやさしい
・コスパが良い

メリット①汚れを素早く落とせる

洗顔石鹸は、洗顔料の中でも洗浄力が強い傾向にあります。これは石鹸が「弱アルカリ性である」という点が理由です。
石鹸は脂肪酸とアルカリを反応させて作られるため、例外はありますが、基本的にほとんどの製品が弱アルカリ性となります。一方で肌表面のpHは弱酸性。この違いにより、洗顔石鹸は肌表面の汚れを中和して素早く落とすことができるのです。

洗顔の時間が短く済むということは、それだけ摩擦などの肌負担が減るということ。スキンケア中の摩擦はシワ・たるみの原因にもなりますから、洗顔石鹸の使用は肌老化を防ぐことにつながるのです。

メリット②肌にやさしい

洗顔石鹸が「弱アルカリ性である」という話を聞くと、「肌と同じ弱酸性の洗顔料の方が肌にやさしいのでは?」と感じる人もいると思いますが、実は必ずしもそうではありません。洗顔フォームなど弱酸性のアイテムには合成界面活性剤が使用されているものも多く、成分が肌に残留しやすいという特徴があります。これ自体が刺激となり、肌トラブルにつながることもあるのです。
一方で洗顔石鹸は泡切れが良いため肌に残りにくく、成分による刺激を受けにくい点がメリットです。
洗顔直後は汚れがしっかり落ちたことで多少のツッパリ感が出ることもありますが、これは一時的なもの。洗顔後にちゃんと保湿を行えば、すぐに元に戻るため安心してください。

メリット③コスパが良い

水分が多く含まれる洗顔フォームやジェルと比べ、水分を含まず洗浄力も高い洗顔石鹸は、1回あたりの使用量が少なく済みます。その分長持ちするためコストパフォーマンスに優れていると言えるでしょう。

洗顔石鹼のデメリット

逆にデメリットと言えるのが次の3点です。

・保管に手間がかかる
・泡立ちが良くない
・製品のバリエーションがやや少ない

デメリット①保管に手間がかかる

最大のデメリットは衛生面。石鹸自体や石鹸ホルダーに水分が付着したまま放置していると雑菌の繁殖につながり、肌トラブルのもととなってしまうのです。
これを回避するためにも、次のように保管すると良いでしょう。

・使用後は石鹸の水気をよく切る
・水切れの良い石鹸ホルダーや石鹸ネットで保管し、しっかり乾燥させる
・湿気がこもらず、風通しの良い場所で保管する
・直射日光や高温を避ける

プラスチック容器に入った洗顔フォームなどよりも保管にコツが必要なため、人によっては煩雑に感じられるかもしれません。

デメリット②泡立ちが良くない

洗顔石鹸は手で泡立てるのが難しく、基本的に泡立てネットが必須です。また泡立てネットを使った場合でも、洗顔フォームと比べると泡立てにやや時間がかかる傾向にあるため、この点はデメリットと言えるでしょう。
泡立ちが不十分だと肌への摩擦が起きやすく、シミ・シワの原因になってしまいます。しかし洗顔石鹸は、泡立てネットで丁寧に泡立てれば非常にキメ細かくもっちりとした泡が作れるものが多いです。一度泡立ててしまえば摩擦を抑えて洗顔ができるため、その点は安心してください。

デメリット③製品のバリエーションがやや少ない

洗顔料の中でも主流とされている洗顔フォームに比べ、製品数が少ない点もデメリットです。タイパや手軽さといった消費者ニーズとはややズレてしまう洗顔石鹸は、メーカー側もなかなか作りにくいのかもしれません。
しかし、あくまで「洗顔フォームよりは」少ないだけで、十分にバリエーションは豊富と言えます。乾燥肌向けの高保湿アイテムからニキビケアアイテムまで、さまざまな種類がありますので、ぜひあなたの肌に合うものを探してみてください。

洗顔石鹸はこんな人にオススメ!

ここまでのメリットとデメリットを踏まえると、洗顔石鹸が向いているのは次のような人になります。

・しっかり汚れを落としたい人
・肌にやさしく洗い上げたい人
・コスパを重視する人
・道具の管理がしっかりできる人

肌質としては脂性肌やニキビができやすい人には特にオススメですが、保湿成分配合のアイテムなどであれば乾燥肌・敏感肌の人でも快適に使うことができますよ。

肌悩み別オススメ洗顔石鹸

肌タイプや肌悩みによって、選ぶべきアイテムは異なります。それぞれどのような石鹸を選ぶべきなのか、具体的なオススメ製品も交えてご紹介します!

脂性肌・混合肌にオススメの洗顔石鹸

皮脂分泌が過剰になりがちな脂性肌や混合肌の方は、そもそも洗顔石鹸との相性が良い肌タイプです。洗顔石鹸は余分な皮脂や角質をしっかり落としてくれますので、ベタつきがちな肌をさっぱりと洗い上げることができるでしょう。
比較的どんな石鹸でも使いやすいですが、肌のザラつきや毛穴詰まりが気になる場合はピーリング成分を配合したアイテムがオススメです。
ただし、皮脂を落とすことで一時的につっぱり感が気になったり、混合肌の場合はインナードライに陥ったりするリスクもあるため、ある程度保湿作用のあるアイテムが安心です。

セルニュープラス ピーリングソープ

ピーリングソープ
価格:2,420円(税込)/90g
出典:セルニュープラス公式サイト

AHABHAを配合したピーリング石けんです。肌表面の古い角質や毛穴詰まりを取り除き、透明感のある肌へ導きます。
シンプルな配合成分で低刺激。さらにノンコメドジェニックテスト済み(ニキビの初期段階であるコメドができにくいことが確認されている)製品のため、皮脂が出やすい脂性肌・混合肌のケアにオススメです。

ニキビ肌にオススメの洗顔石鹸

ニキビが出やすい肌は皮脂の過剰分泌が起きていることが多いため、基本的には脂性肌向けのアイテムを選ぶのが正解です。さらに、抗炎症や抗菌に働く有効成分が配合されているとなお良いでしょう。
一方でオレイン酸などを配合した石鹸は、アクネ菌の栄養源となってしまう場合があるため避けるのが無難です。
ニキビ肌に向いているかどうかを判断する基準として、ノンコメドジェニックテスト済み製品であるかを確認するのも良い方法です。この表記がある製品は、ニキビの初期段階であるコメド(白ニキビ)ができにくいことが確認されていることを示しているため、ニキビ肌の人でも使いやすいですよ。

ノブAアクネソープ

ノブAアクネソープ
価格:880円(税込)/70g
出典:ノブ公式サイト

抗炎症の有効成分グリチルリチン酸2K配合の薬用石鹸です。アクネ菌の栄養源となりやすい成分を除いた処方で、ノンコメドジェニックテストもクリアしています。
洗いあがりはさっぱりしながらも適度なうるおいを保ってくれるため、乾燥肌・敏感肌の人でも使いやすいですよ。

乾燥肌にオススメの洗顔石鹸

洗顔後のツッパリ感が気になりやすい乾燥肌は、洗顔石鹸の選び方にややコツが必要なタイプです。グリセリンなどの保湿成分を配合した石鹸を選ぶことで、乾燥を防ぐことができるでしょう。
また、乾燥肌の人は角質が厚くゴワついているパターンも多く、それゆえに化粧水の浸透が悪くなっている場合もあります。マイルドな角質ケア作用のある石鹸であれば、肌を柔らかく保つことができてオススメです。

サンソリット スキンピールバー AHAマイルド

スキンピールバー AHAマイルド
価格:2,200円(税込)/135g
出典:サンソリット公式サイト

角質ケア成分AHA(グリコール酸)を配合したピーリングソープです。
スキンピールバーには4種類のラインナップがありますが、中でも最もマイルドに角質ケアができるのが青の「AHAマイルド」の特徴。負担なく角質ケアができるため、肌のゴワつきが気になる乾燥肌さんにぴったりです。

敏感肌にオススメの洗顔石鹸

肌にやさしく洗える洗顔石鹸は、実は敏感肌のケアにも向いています。敏感肌さんの中には、洗い上がりのツッパリ感を気にして洗顔石鹸を避けている人もいると思いますが、保湿成分配合のアイテムを選べばそこまで強いツッパリ感が出ませんし、シンプルな処方のアイテムが多いため刺激になりにくいのです。
さらに、香料や着色料など刺激となりうる成分をできるだけ配合していないアイテムを選ぶと良いでしょう。

持田ヘルスケア コラージュリペアソープ

コラージュリペアソープ
メーカー希望小売価格:1,100円(税込)/100g
出典:コラージュリペア公式サイト

肌本来のバリア機能保持を考えたコラージュリペアシリーズの洗顔石鹸です。
低刺激性にこだわり、シンプルな処方で敏感肌や乾燥肌の人でも使いやすいのが嬉しいポイント。保湿成分配合でツッパリ感を抑えつつも、汗や皮脂はしっかりと落としてくれます。

くすみ肌にオススメの洗顔石鹸

肌がくすむ原因は、メラニン色素の沈着や角質肥厚などさまざま。しかし共通して言えるのが、肌のターンオーバーを正常に整えることが大切ということです。
そのためには、適度な角質ケア作用のある石鹸を選ぶと良いでしょう。肌に堆積した古い角質を適切に除去することで、透明感のある肌に近づくことができますよ。

サンソリット スキンピールバー ハイドロキノール

スキンピールバー ハイドロキノール
価格:5,500円(税込)/135g
出典:サンソリット公式サイト

角質ケア成分AHABHAに加え、ハイドロキノンを配合したピーリング石けんです。
ハイドロキノンにはメラニンの合成に関わる酵素の働きを抑制する作用があり、美白成分として知られています。
通常通り洗顔するだけでなく、スペシャルケアとして、顔に泡を載せたまま23分放置する泡パックも推奨されています。

洗顔石鹸の正しい使い方

最後に、基本的な洗顔石鹸の使い方をおさらいしましょう。肌トラブルなく使うコツも紹介しますので、ぜひお役立てください。

洗顔前に手を洗う

意外と忘れがちですが、洗顔前には必ずハンドソープで手を洗いましょう
手は常にさまざまなものに触れているため、知らず知らずのうちに汚れているもの。その状態で顔を洗うと菌が繁殖する原因となり、肌への刺激につながります。また石鹸自体の雑菌繁殖を防ぐためにも、大切なポイントです。
同様の理由で、泡立てネットやタオルなども清潔なものを使いましょう。

ネットを使って泡立てる

洗顔石鹸をしっかり泡立てるためには、泡立てネットの使用が必須です。
まずは石鹸を水やぬるま湯で濡らし、ネットに擦りつけます。そして石鹸に水と空気を混ぜ込むように揉み込んでいきましょう。
泡が立ってきたら少しずつ水を足しながら、よりキメ細かくなるようさらに揉み込みます。もっちりとした泡が立ったら完了です。
泡立てが終わったら、通常の洗顔と同じように顔にのせ、やさしく洗いましょう。泡をクッションにしながら汚れを浮かせるイメージで洗うのがポイントです。指で直接肌を擦るのはNGですよ。

ぬるま湯ですすぐ

お風呂場で洗顔を行う場合、シャワーのお湯を直接顔にあてると肌への刺激になってしまいます。すすぎの際には、必ず手で水やぬるま湯をすくって顔にかけるようにしてください
洗顔料が肌に残っていると肌荒れの原因となりますので、すすぎ残しがないよう2030はすすぐようにしましょう。
すすぎ終わったら清潔なタオルでやさしく水分を拭き取ります。このときも肌を擦らず、タオルを軽く肌に押し付けるようにして水分を吸収させるのがポイントです。

洗顔後はすぐ保湿

洗顔石鹸を使った後はしっかりと汚れが落ち、肌がまっさらな状態になっています。そのため必ずすぐに保湿を行い、乾燥を防ぐことも大切なポイントです。
まずは化粧水を肌全体に塗り、ハンドプレスでなじませます。汚れ落ちの良い石鹸で洗った後は不要な皮脂や角質がオフされているため、よりしっかり肌に浸透してくれるはずです。
その後必要に応じて美容液を使ったら、最後に乳液やクリームなどで水分の蒸発を防ぎましょう。

まとめ

洗顔石鹸には少々手間のかかる部分はありますが、それ以上にたくさんのメリットがあります。洗顔はスキンケアの基礎ですので、「最近なんだか肌の調子が悪いな…」と感じている人ほど洗顔石鹸の使用を検討してみてください。

※記事内でご紹介している各商品は記事執筆時の情報に基づいて掲載をしており、変更となっている可能性がございます。ご購入の際は最新情報をお確かめください。

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監修医師紹介

奥野彰子/医師

奥野 彰子 / Akiko Okuno

医師・恵比寿アズクリニック院長

  • 東京慈恵会医科大学卒業後、東京慈恵会医科大学付属病院にて形成外科に入局。
  • 2008年より美容皮膚科 院長を15年勤める。
  • 2023年5月 恵比寿アズクリニック院長に就任。

監修医師詳細プロフィール

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