勘違いしてない?ゼラチンとコラーゲンの違いと摂取方法

「コラーゲン」や「ゼラチン」がお肌にいいと聞くけど、どんな違いがあるかよくわからない…という方も多いのではないでしょうか。
近年、世界的にコラーゲンブームが再燃の兆しを見せており、コラーゲンを配合した健康食品やスキンケア用品はさまざまな進化を遂げています。
実際、コラーゲンは我々の美容や健康にどのようなメリットをもたらすのか。似たような意味で捉えられることの多いゼラチンやコラーゲンペプチドとの違いも含めて、正しい摂取方法を解説します。

この記事のポイント

  • ゼラチンとコラーゲンの違いがわかる
  • ゼラチンやコラーゲンの美容効果がわかる
  • ゼラチンやコラーゲンの効果的な摂取方法がわかる

目次

ゼラチンとコラーゲンはどう違う?

結論から言うと、この2つは分子の大きさが違うだけ。タンパク質としてのアミノ酸の組成は全く同じです。

このように、分子の大きさが小さくなるにつれて「コラーゲン→ゼラチン→コラーゲンペプチド→アミノ酸」と呼び名が変わります。

コラーゲンの特徴

コラーゲンは、鶏肉・豚足・魚の皮などに多く含まれているタンパク質の一種です。肉や魚を調理した時に出る煮汁が固まったものを「煮こごり」と言いますが、あれがまさにコラーゲン。
コラーゲン自体は元々人間の体内に存在している物質ですが、20歳をピークに年々減少していくことがわかっています。体を若々しく保つためには、コラーゲンを毎日効率よく摂取する必要があるのです。

1日のコラーゲン摂取量の目安は5g~10gですが、この量を日々の食事で賄おうとすれば、同時に脂質の過剰摂取にもつながります。コラーゲンを摂取するなら、精製・低分子化されたサプリメントなどの方が、消化吸収もよく効率的と言えるでしょう。

ゼラチンの特徴

ゼラチンはコラーゲンを加熱して抽出したものです。
スーパーマーケットやドラッグストアでコラーゲン配合と表示してある食品や化粧品を見かけることもあると思いますが、実際にこれらの商品に使用されているのはコラーゲンを消化吸収しやすいように精製したゼラチンであることが多いです。
またゼラチンは温水に溶けやすく、冷やすとゲル状に固まるという特徴があるので、ゼリーやグミ、マシュマロなどの菓子類の原料にも多く使われています。

水に溶けにくいという特徴を持つコラーゲンやゼラチンには消化吸収に時間がかかるというデメリットがあり、人間の健康や美容という用途よりも食べて楽しむという側面の方が重視されているようです。

ゼラチンやコラーゲンの働き

ゼラチンとコラーゲンが、元をたどれば同様の成分であることがお分かりいただけたかと思います。
しかし「コラーゲンってよく聞くけど、結局のところどんな成分なの?」と思っている人も多いはず。次に、コラーゲンの基本情報をおさえておきましょう。

コラーゲンは体を形成する重要な組織

コラーゲンは人間の体に不可欠なたんぱく質の一種で、主に細胞と細胞を結びつける役割を担っています。
人間の体重の約20%を占めるタンパク質のうち3割がコラーゲンとも言われており、人間の体内に存在するコラーゲンは、単純計算で体重の6%にも及ぶことになります。皮膚をはじめ、骨・軟骨、血管、内臓、髪、爪など全身に広く分布しており、人体の機能を支える成分と言えるのです。

皮膚におけるコラーゲンの役割

人体を構成するタンパク質の約40%は、皮膚深層の真皮という部分に存在しています。コラーゲンは、エラスチンやヒアルロン酸といった他の組織とともに、真皮層で肌の弾力を支える役割を果たしているのです。
これらの弾力成分は、真皮層の線維芽細胞が作っています。しかし加齢や紫外線ダメージの蓄積などにより線維芽細胞の機能が落ちると、コラーゲンの質や量も低下し、肌のハリが失われてしまいます。

加齢とともにシワが増え、肌がたるんでくる原因のひとつは、このコラーゲンの減少にあるのです。

ゼラチンとコラーゲン、どっちを摂るのが正解?

真皮のコラーゲン量を増やすには、ゼラチンでもコラーゲンでもなく、コラーゲンペプチドの状態で摂取するのが正解です。
その理由と、摂取する際のポイントを解説します。

「コラーゲンペプチド」が良い理由

コラーゲンペプチドとは、コラーゲンから抽出されたゼラチンをさらに低分子に分解したもの。ゼラチンやコラーゲンよりも体内に吸収されやすく、皮膚においては線維芽細胞に作用して、コラーゲン生成を促すことがわかっています。

コラーゲンを豊富に含む食品を食べると、一部が分解され、コラーゲンペプチドとして体内で利用されます。しかしカロリー摂取量や吸収効率を考慮すると、最初からコラーゲンペプチドの形で摂取した方がより効果的と言えるのです。
ただしサプリメントを取り入れる場合には、その他の配合成分や添加物もチェックしましょう。

鉄分やビタミンCと一緒に摂取しよう

鉄とビタミンCは、コラーゲン合成に欠かせない栄養素です。コラーゲンペプチドとともにバランスよく摂取することで、コラーゲンの合成を促し、肌の弾力を高めることにつながります。

鉄分が豊富な食材 レバー 肉類(赤身) 魚類(赤身)
豆類 小松菜 ほうれん草 海藻類 
など
ビタミンCが豊富な食材 ブロッコリー パプリカ いも類
アセロラ キウイ イチゴ 
など

ただし鉄分は、特に月経のある女性には不足しがちな栄養素の代表格ですよね。食事で十分な量を摂取できない場合には、サプリメントで摂取するのも良いでしょう。
サプリメントに含まれる鉄には、ヘム鉄と非ヘム鉄の2種類があり、より効率よく吸収でき、胃腸の荒れにくいヘム鉄がオススメです。
鉄とビタミンCを一緒に配合したサプリメントも数多く販売されていますので、お気に入りを探してみてください。

就寝前に摂取しよう

コラーゲンペプチドのサプリメントを活用する場合には、ぜひ就寝前に摂取してみてください。肌のターンオーバーは就寝中に最も活発になるため、寝る前にコラーゲンペプチドを補給することで、肌の修復を効率的に促すことが期待できます。

サプリメントの選び方

コラーゲンペプチド配合のサプリメントには、いくつかのタイプがあります。ご自身の生活スタイルや好みに合わせて選んでみてください。

外出先でも摂取したい→タブレット・カプセルタイプ
食事に混ぜて摂取したい→粉タイプ
美味しく手軽に接すしたい→液体・ゼリータイプ

また一口にコラーゲンペプチドと言っても、牛や豚由来のものや魚由来のもの、スッポンから抽出したものなどさまざま。さらにあわせて配合されている成分によっても味わいが変わる場合も多いです。
サプリメントにおいて何より大切なのは、続けること。無理なく続けられるよう、価格や風味にも注目しましょう。

まとめ

サプリメントを選ぶ際には「コラーゲン」でも「ゼラチン」でもなく、「コラーゲンペプチド」と記載のあるものを選ぶのがベストです。肌のハリ不足に悩んでいる人は、ぜひ試してみてください。
またサプリメントの効果には個人差があります。3カ月程度続けても実感がなければ、違うアイテムを試してみるのも良いでしょう。自分に合ったサプリメントを見つけてくださいね!

※記事内でご紹介している各商品は記事執筆時の情報に基づいて掲載をしており、変更となっている可能性がございます。ご購入の際は最新情報をお確かめください。

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監修医師紹介

奥野彰子/医師

奥野 彰子 / Akiko Okuno

医師・恵比寿アズクリニック院長

  • 東京慈恵会医科大学卒業後、東京慈恵会医科大学付属病院にて形成外科に入局。
  • 2008年より美容皮膚科 院長を15年勤める。
  • 2023年5月 恵比寿アズクリニック院長に就任。

監修医師詳細プロフィール

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