妊婦のお悩み「便秘」!薬に頼らない解消法4選

妊娠中の便秘は、多くの方が経験するつらい症状の一つです。特に、妊娠中は市販の便秘薬を使うことが難しいため、どうすればいいのか頭を悩ませる問題となります。
そこで今回は、妊娠中にも取り入れやすい、薬以外の便秘解消法を4つご紹介します。
すべての方に効果があるわけではありませんが、悩んでいる方は一度試してみてくださいね。

この記事のポイント

  • 妊娠中に便秘になりやすい理由
  • 妊娠中の便秘におすすめの飲み物
  • 妊娠中の便秘におすすめの食べ物
目次

妊娠中に便秘になりやすい主な理由

妊娠すると便秘になりがちになるのは、妊娠前に便秘気味でなかった方も同じ。
では、なぜ妊娠中は便秘になりやすいのでしょうか?ここではその主な理由を見ていきましょう。

子宮の成長による大腸の圧迫

お腹の中で赤ちゃんが成長するにつれ、子宮も大きくなり、その結果、近くにある大腸が圧迫されます。
この圧迫が便秘の原因になるだけでなく、膀胱にも圧力がかかり、頻繁にトイレに行きたくなる頻尿の原因にもなります。

食生活の変化

妊娠すると、味覚や嗅覚の変化により、食生活が大きく変わることがあります。特に、つわりがひどい場合は水分摂取が困難になり、便秘の一因となることも。
また、食べられるものが限られてくると、栄養バランスの乱れが排便に悪影響を及ぼすこともあります。

運動不足により腸の動きが鈍くなる

妊娠中は、積極的に運動することへのためらいや、どのような運動が妊婦に適しているのかの情報不足が原因で、運動量が自然と減少しがちです。医師や専門家に相談せずに運動を控えてしまうことも多く、結果として、腸の動きが低下し、便秘を引き起こす一因になってしまいます。
適度な運動は胃腸の活動を促し、便秘のリスクを減らすことができます。

ストレスが自律神経を乱し、便秘を引き起こす

妊娠による生活の変化は、予想外のストレスを生むことがあります。
日々のストレスが蓄積されると、血流が悪化し、腸の動きが鈍くなることがあります。このような自律神経の乱れも、便秘の一因となることがあります。
ストレス管理は、妊娠中の便秘対策においても非常に重要です。

心配でトイレで力みにくい

お腹が大きくなると、力むことに対する不安が増え、『赤ちゃんが出てしまうかもしれない』という心配から、便意を感じてもなかなか力を入れられない状態になります。このような心理的なストレスも、便秘を悪化させる要因の一つです。
安全な排便の方法について、医師や専門家からアドバイスを受けることが大切です。

妊婦さんにも安心な便秘解消法

妊娠中に「便秘を何とかしたい!」と思っても、市販されている便秘薬のほとんどには「医師や薬剤師と相談してください」という注意書きがあります。便秘薬の使用には注意が必要であり、かかりつけの医師に相談することが推奨されているのです。
便秘が続くと、お腹の張りや重苦しさを感じることがあり、それは非常に辛いものです。そこで、薬を使わずに便秘を解消する方法をご紹介します。

白米を発芽玄米に置き換えてみる

普段主食に白米を食べることが多いという方は、それを発芽玄米に置き換えることで便秘解消効果が期待できます。
発芽玄米とは、玄米を少し発芽させたもので、一般的な白米よりも栄養価が高いという特徴があります。特に、腸の働きを助ける水溶性の食物繊維は、白米の約6倍にものぼります。
さらに、食物繊維の他にもさまざまな栄養素を摂取することができます。

ビタミンB1 疲労回復に役立つ
ナイアシン エネルギー代謝を助ける
鉄分 酸素を運ぶヘモグロビンの生成に不可欠で、妊娠中は意識して摂りたい栄養素
マグネシウム タンパク質合成や血圧調整など、多くの生理機能に関わる

発芽玄米の食感が苦手な場合には、たとえば、3合のご飯を炊く際に1合を発芽玄米にするなど、工夫してみると良いでしょう。
食欲がない時は、発芽玄米をお粥にして食べると摂取しやすくなりますよ。

目覚めを心地よくする「朝の白湯」

目覚めの一杯として、空腹時の胃に優しい白湯がおすすめ。簡単で経済的ながら、多くの健康効果をもたらす朝の習慣です。
朝一番に内臓を温める白湯を飲むことで、体がぽかぽかと温まり、目覚めも良くなります。自然とゆっくりと飲むことになるため、リラックスできる時間にもなります。
ただし、熱すぎると火傷の恐れがあるので注意してください。

<白湯のメリット>
・冷え性の改善
・基礎代謝の向上
・胃腸機能の活性化
・デトックス効果とむくみの解消
・乾燥肌の予防
・リラックス効果

白湯の作り方は簡単です。やかんや電気ケトルで何もまぜていない水を沸騰させ、それから50度くらいまで冷ます。これだけです。
沸騰により水道水特有のカルキ臭も取り除かれ、口当たりが良くなり飲みやすくなります。

ヨーグルトにオリーブオイルを入れて食べる

朝食やおやつとして、ヨーグルトとオリーブオイルの組み合わせをぜひ試してみてください。
オリーブオイルには、不飽和脂肪酸の一種「オレイン酸」が豊富に含まれています。オレイン酸は胃や小腸で吸収されにくく、大腸に届いて便の排出を促進します。
加えて、ヨーグルトに含まれる乳酸菌には腸内環境を整える働きがあるため、さらなる便秘改善効果が期待できるのです。
食べ方は簡単で、プレーンヨーグルトにスプーン一杯のオリーブオイルを加えるだけ。甘みが欲しいときには、食物繊維豊富なバナナなどのフルーツをトッピングすれば、満足感がアップします。

カフェインフリーのルイボスティー

妊婦さんにぴったりの飲み物として、ハーブティーの一種であるルイボスティーがあります。カフェインが含まれておらず、苦味や酸味、渋みが少ないため非常に飲みやすく、おすすめです。
ルイボスティーに含まれるポリフェノールには、腸内の悪玉菌を抑制する働きがあります。腸内環境が善玉菌優位の状態に改善されることで、便秘の解消に役立つといわれているのです。

<ルイボスティーのメリット>
・ミネラル、ビタミンが豊富
・ノンカフェインなので妊娠さんにも安心
・硬い便を柔らかくする

味や匂いに敏感な妊婦さんでも飲みやすく、リラックス効果があるため、寝つきが悪い方にもおすすめです。12杯程度の摂取が推奨されています。

まとめ

妊婦さんが直面する便秘問題は、非常に深刻です。多くの方が人に言えずに我慢を重ねています。今回紹介した体験談は、家庭で簡単に試せる優しい方法ばかりです。まだ試していない方は、これらの情報を活用して、便秘の悩みを軽減してみてください。
また、なかなか改善されないときには、医師に相談することも大切です。産婦人科では、妊婦さんでも服用可能な便秘薬を処方してもらえる場合もあります。
妊娠中は少しの体調の変化にも不安になってしまうもの。ぜひ一人で悩まずに、医療の力に頼ってみてください。

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記事監修

奥野彰子/医師

奥野 彰子

医師・恵比寿アズクリニック院長

  • 東京慈恵会医科大学卒業後、東京慈恵会医科大学付属病院にて形成外科に入局。
  • 2008年より美容皮膚科 院長を15年勤める。
  • 2023年5月 恵比寿アズクリニック院長に就任。

詳細プロフィール

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