ヘアスタイリングや髪をとかす際、頭皮に痛みを感じることはありませんか?
頭皮は自分では見えにくく、気がつくとニキビが赤く腫れてしまっていることがあります。
さらに状況が悪化してしまう前に、自分でできる早めのケアで、頭皮ニキビを解消しましょう!
この記事のポイント
- 頭皮ニキビの原因がわかる
- 頭皮ニキビのケアに役立つシャンプーがわかる
- 皮膚科を受診すべき頭皮ニキビの目安がわかる
頭皮ニキビの原因
頭皮ニキビの原因は日々の習慣の中に隠れています。あてはまるものがないか確認してみましょう。
洗髪不足
体調不良で洗髪できない日が続くと、頭皮や髪がベタベタになることがありますよね。これは、毛穴から分泌される汗や皮脂が原因です。
頭皮は人体の中で最も多くの皮脂腺が集中している部位。そのため皮脂もたくさん分泌され、その量は顔のTゾーンの2倍以上とも言われています。
また汗腺もたくさん存在しており、全身の中では手のひらや足の裏に次いで3番目に多い部位です。
皮脂や汗が長期間頭皮に付着したままになると毛穴詰まりが起こりやすく、アクネ菌をはじめとする雑菌の繁殖につながり、ニキビができてしまいます。
洗髪を毎日行っていない人や、洗い方が不十分な人は、ニキビができやすい頭皮環境になっているかもしれません。
過度なヘアケア
実は「洗いすぎ」も良くありません。
ベタつきが気になるからと、夜と朝の2回シャンプーをしているという人もいますが、あまり頻繁にシャンプーをすると、肌に必要な皮脂まで奪ってしまうことになりかねません。皮脂には肌を乾燥から守る働きがありますので、過度に取りすぎると頭皮のバリア機能が乱れ、肌荒れが起きやすくなってしまいます。
さらに、皮膚を守るために一層皮脂が分泌され、頭皮がベタつく悪循環に陥ることも。
また洗髪の頻度は適切でも、肌に合わないシャンプーを使っていると同じ結果を招きます。
例えば乾燥肌の人が洗浄力の強いシャンプーを選んでしまうと、皮脂の取りすぎにつながります。肌に合うシャンプーを使い、1日1回程度の洗髪をするのが望ましいでしょう。
疲労と不規則な生活習慣
睡眠が足りていなかったりストレスが溜まっていたりすると、ホルモンバランスが乱れやすく、皮脂の過剰分泌につながり、頭皮ニキビができやすくなります。
アルコール、たばこ、偏った食生活(ジャンクフードや揚げ物など)も、同じように頭皮ニキビのリスクを高めます。
規則正しい生活を心がけ、野菜などからしっかりビタミンを摂ることが、頭皮のニキビ改善につながります。
紫外線ダメージ
特に春夏の季節は、強い紫外線に注意が必要です。頭皮は髪で覆われているものの、分け目など地肌が露出している部分は紫外線のダメージを受けやすいのです。
頭皮ニキビに加え、炎症やかゆみの原因にもなりますので、帽子や日傘を活用するなどして紫外線から頭皮を守ることが大切です。
頭皮ニキビができたらシャンプーを見直して!
頭皮環境を整え、ニキビなどのトラブルを予防するためには、洗髪を正しく行うことが大切です。シャンプーの選び方や正しい使い方を覚えておきましょう。
シャンプーの選び方
おすすめのシャンプーを3つ紹介します。
フエッタリッチ スカルプマスターシャンプー
出典:フエッタリッチ公式サイト
定価:3,850円(税込)
フケやかゆみの予防に役立つピロクトンオラミンと、抗炎症成分グリチルリチン酸ジカリウム、2つの有効成分を配合した薬用シャンプーです。低刺激ながら頭皮汚れをスッキリ落とし、頭皮トラブルを防ぎます。
さっぱりした洗い心地のため、脂性フケの気になる方や男性にオススメです。しっとりした洗いあがりが好みな方や乾燥肌の方は、同ブランドのモイストアップジェルシャンプーもオススメです。
カウブランド 無添加シャンプー さらさら
出典:カウブランド公式サイト
メーカー希望小売り価格:1,080円(税込)/470ml
弱酸性で地肌にやさしい洗浄アミノ酸系シャンプーです。指通りが滑らかでさらさらの髪に仕上げてくれます。
天然由来のコンディショニング成分が髪をしっとりと保湿しながらも、すっきりとした洗いあがりで脂性肌の人でも使いやすいのが特徴です。
より保湿力を求める人は、同じシリーズの「うるおいケア」シャンプーがオススメです。
ミノン 薬用ヘアシャンプー
出典:ミノン公式サイト
価格:オープン価格
抗炎症作用のある有効成分グリチルリチン酸2Kを配合した薬用シャンプー。頭皮ニキビはもちろん、フケや痒みに悩む人にもオススメです。
刺激となりやすい成分を排除した低刺激設計のため、敏感肌・乾燥肌の人やお子様も安心して使うことができます。
保湿成分も豊富に配合し、髪と頭皮に必要なうるおいを保ちながら優しく汚れを落としてくれますよ。
正しいシャンプー方法
頭皮トラブルが気になったとき、最初に見直すべきはシャンプーの方法です。5つのステップに分けて正しい方法をご紹介します。
STEP①乾いた髪をとかす
まずは乾いた状態で髪をとかし、あらかじめ髪の絡みを解いておきます。
こうすることでお湯やシャンプー剤が行きわたりやすくなるとともに、髪と髪が擦れることによるダメージも軽減できますよ。
STEP②お湯で予洗い
シャンプー剤を付ける前に、お湯のみで最低1分間の予洗いを行います。指の腹でやさしく地肌をかくように汚れを落としましょう。
実はこの予洗いによって、髪に付着した汚れの大部分は落とすことができると言われています。その後のシャンプーは落としきれない頭皮の汚れを落とす意味合いが大きいのです。予洗いを短く済ませてしまうと、その後のシャンプーの泡立ちが悪くなり、頭皮の汚れが落としきれない原因となります。
予洗いをしっかり行うことでシャンプーの泡立ちが良くなり、短時間でもスッキリと汚れを落とすことができますよ。
STEP③シャンプー剤を泡立てる
予洗いができたら、シャンプー剤を適量手にとりましょう。
アイテムにもよりますが、シャンプー剤は泡立ててから髪にのせるのが基本です。液状のまま使うと頭皮に残りやすくなったり、洗浄成分の濃度が高く頭皮かぶれの原因となったりするからです。
また水に溶いてある程度泡立ててから使うことで、少量でも髪全体に十分行きわたらせることができ、シャンプーの使い過ぎを防ぐことにもつながります。
STEP④洗う
爪を立てず、指の腹をつかってやさしく洗います。
ガシガシ強く洗うと頭皮の乾燥や髪の傷みの原因になるため、余分な力は加えずジグザグと手を動かしながら隅々まで洗いましょう。
もみあげや耳の後ろ、うなじの生え際などは洗い漏れの多い部位ですので気を付けてください。
予洗いがしっかりできていれば、シャンプー剤での洗いは長々時間をかける必要はありません。特に洗浄力の強いシャンプー剤の場合、時間をかけることで洗浄成分の刺激を受けやすくなる恐れもありますので、手早く行いましょう。
STEP⑤ぬるま湯ですすぐ
全体をしっかり洗えたら、地肌についた泡をしっかり落とすイメージで、予洗いのときと同様の動きで洗い流します。
「目に見える泡が流れたらOK」と考えている人もいると思いますが、実はこれでは不十分。シャンプー剤が残ると乾燥や炎症の原因となりますので、予洗い以上に時間をかけて完全に落とし切りましょう。
生え際や耳まわりはすすぎ残しが出やすいため特に念入りに流してください。
シャンプーの後はトリートメントなどで髪を保護するのがオススメです。ただしすすぎ残しがあると頭皮トラブルの原因となるため、シャンプーと同じ手順でしっかりすすいでくださいね。
また濡れた髪を放置すると雑菌の繁殖につながるので、洗髪後はできるだけ早くドライヤーで乾かしましょう。
シャンプー以外の頭皮ニキビケア
シャンプー以外にも、頭皮ニキビ改善に向けて気を付けたいポイントがあります。できることから始めてみてください。
食生活を整える
脂質・糖質の取りすぎは皮脂の過剰分泌を招きます。栄養バランスの取れた食生活を送ることで、体の内側から頭皮ニキビのできにくい環境を整えましょう。
特にビタミン類は積極的に摂りたい栄養素。サプリメントを活用するのも良いですが、できることなら普段の食生活で摂取したいですね。
ビタミンB群 | 脂質をエネルギーに変換する際に不可欠な栄養素。 特に皮脂分泌が多い方、ニキビに悩まされがちな方は、積極的に摂取するようにしましょう。 (豚肉、鶏肉、牛レバー、さんま、バナナ など) |
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ビタミンE | 血行促進作用・抗酸化作用があることから、肌荒れを防ぐ効果が期待できる。 (アーモンド、しそ、かぼちゃ、エビ、いわし など) |
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ビタミンC | ニキビの炎症を和らげ、過剰な皮脂の分泌を抑える効果が期待できる。 体内で消耗されやすいので、サプリメントで補うのも◎。 (レモン、いちご、キウイ、椎茸、焼き海苔、ゴーヤ など) |
毎日の食事にこれらを取り入れて、トラブルのない頭皮を目指しましょう!
ストレスを溜めない
ストレスが溜まるとホルモンバランスが乱れ、皮脂の過剰分泌につながります。また免疫力が下がることで頭皮の常在菌のバランスが崩れ、頭皮ニキビが発生しやすい環境になってしまうのです。
ニキビ以外にも、ストレスは美髪や美肌、健康を害する要因となります。現代社会でストレスなく過ごすことは難しいかもしれませんが、こまめに発散し、なるべく溜めすぎないようにできると良いですね。
そこで意識したいのが、良質な睡眠をとることです。睡眠はストレスの解消だけでなく、肌のターンオーバー促進にもつながる大切な習慣。睡眠習慣の乱れは頭皮環境の乱れに直結します。
睡眠の質を高めるポイントをおさえておきましょう。
・就寝時間の最低1時間前(できれば2時間前)には食事を済ませる
・就寝時間の1時間前くらいに入浴する
・就寝前1時間はパソコンやスマートフォンを見ない
また睡眠の長さは7時間程度が理想と言われています。忙しいなかでもしっかり睡眠時間を確保できると良いですね。
他にも、ストレスを解消するために日常の中でできることを取り入れましょう。
・入浴はシャワーで済ませず湯船につかるようにする
・家族や友人とコミュニケーションをとる
・ストレッチやヨガなど軽い運動を取り入れる
・音楽や読書など趣味の時間をつくる
仕事や家事で忙しいと疎かにしがちですが、自分の時間をもつよう意識してみてください。
寝具・タオル・衣類を清潔に保つ
寝具など頭部に直接触れるアイテムを清潔に保つことも、雑菌の繁殖抑制につながります。
特に注意が必要なのが枕カバー。頭皮だけでなく顔にも触れるアイテムですので、スキンケアの観点からも毎日取り換えるのがベストです。どうしても面倒な場合は清潔なタオルを敷いて寝るのも良いでしょう。
また意外と見落としがちなのが帽子です。汗や皮脂が付着して菌が繁殖しやすいので、定期的に洗濯やクリーニングを行うようにしてください。
皮膚科での対処が必要な頭皮ニキビ
セルフケアを続けるより、早めに皮膚科を受診した方が良いケースもあります。
最後に、皮膚科での頭皮ニキビ治療についてご紹介します。
皮膚科を受診すべき頭皮ニキビの症状
皮膚科を受診すべき目安としては、セルフケアをある程度続けても頭皮ニキビが改善しないケースや、むしろ痛みや炎症が悪化しているようなケースです。頭皮ニキビと思っていたものが、実は頭皮湿疹など別の皮膚疾患だったという場合もありますので、速やかに皮膚科に相談に行くことをお勧めします。
また初期のニキビであっても、ブラッシングやシャンプーで痛みが生じる、かゆみやフケが併発して日常生活に支障をきたしているといった場合には、皮膚科の受診を検討してください。
皮膚科での主な治療方法
皮膚科での治療では、外用薬や内服薬など、保険適用の治療が中心です。
診断によって、炎症を抑える抗生物質やニキビ用のジェル、ローション、ビタミン剤などが処方されることが一般的です。
湿疹の場合はかゆみ止めが処方されることもあります。
美容皮膚科では、頭皮ニキビは毛髪に覆われているため治療が難しいことも多いです。
まとめ
ストレスの影響で固くなりがちな頭皮は、思った以上にダメージを受けやすい部位です。
頭皮ニキビは、気が付いたら赤くなっていたり、化膿していたりすることもありますが、早めのケアが完治への近道です!
頭皮の環境を健康に保っていれば、ニキビや痒みなどのトラブルから解放されること間違いなし。
日々のケアを大切にしていきましょう!