【医師監修】頭皮の乾燥が気になる!今日からできる対策を解説

「最近髪の毛のハリやボリュームがなくなってきた」「フケや痒みが気になる」これらの症状は、もしかしたら頭皮の乾燥が原因かもしれません。
顔の皮膚と同様、頭皮の乾燥もあらゆる肌トラブルの原因になります。将来的には抜け毛や薄毛の原因につながってしまうかも…!そうなる前に、頭皮の健康を保つためのケアを始めましょう。
この記事では、頭皮が乾燥する原因と対処方法を紹介します。未来の美髪のため、ぜひ参考にしてください。

この記事のポイント

  • 頭皮の乾燥が進んでいるサインがわかる
  • 頭皮の乾燥を改善するケア方法がわかる
  • 頭皮を乾燥から守るヘアケアアイテムがわかる
目次

「頭皮の乾燥」自己診断チェックリスト

まずは自分の頭皮が乾燥しているかどうかを確認しましょう。
以下のチェックリストに当てはまるものがないか確認してみてください。

●フケが増えたと感じる。
●フケが乾燥している。
●頭をちゃんと洗っているのに頭皮がかゆい。
●頭を無意識に掻いていることがある。
●1日に2回以上の洗髪をしている。
●シャンプー時に強くこする。
●長時間ドライヤーを使用する。
●暖房や冷房がよく効いた部屋で過ごすことが多い。
●冬に頭皮の痒みを強く感じ、フケの量が増える。
●肌の乾燥が気になることが多い。
●帽子なしで直射日光にさらされることが多い。

多く当てはまるほど、頭皮の乾燥が進んでいる可能性があります。2~3個でも心当たりがあったら、今日から対策を始めましょう!

頭皮の乾燥が起きる原因

頭皮の乾燥には主に4つの原因があります。改善に向け、まずは日常に潜む原因を知っておきましょう。

原因①寒暖差

夏や冬など、空調を多用する季節によくある原因です。たとえば、夏場の蒸し暑い屋外とエアコンの効いた室内では、気温や空気中に含まれる水分量は大きく異なります。それを頻繁に行き来すると、頭皮は汗で蒸れたり乾いたりを繰り返すことになり、バリア機能が保ちにくくなってしまいます。
結果として肌の保水力が失われ、乾燥しやすい状況になるのです。

原因②皮脂の過剰な除去

毎日2回以上シャンプーを行う方は、頭皮に必要な皮脂まで洗い流しがちです。
清潔を心がけるあまり、かえって頭皮の乾燥を進めてしまうことになってしまいます。
また、シャワーのお湯を40℃以上に設定している方も、皮脂の取りすぎにつながるため注意が必要です。

原因③紫外線

強い日差しの中で、日傘や帽子などの対策をせずに過ごすと、頭皮が長時間紫外線にさらされることになります。
頭皮の水分が蒸発し乾燥を招くだけでなく、髪のダメージや薄毛にもつながりますので気をつけましょう。

原因④栄養の不足、血行不良

偏った食生活、特に外食やインスタント食品に頼ることが多いと、栄養不足に陥りがちです。
これにより、髪へうまく栄養が行き渡らなくなってしまいます。
また生活習慣の乱れや寒さによる血行不良も栄養補給を滞らせ、頭皮を弱らせて乾燥につながります。

頭皮の乾燥が引き起こす皮膚トラブル

頭皮の乾燥は、「皮膚の水分保持」と「雑菌からの保護」を担うバリア機能の低下を引き起こします。
この結果、炎症が発生し、以下のような問題が生じやすくなります。

・頭皮のかゆみ
・フケ増加
・抜け毛
・頭皮湿疹
・頭皮ニキビ

これらの症状は、頭皮の乾燥が進行するとさらに悪化し、脱毛症に発展する恐れもあります。
そのため、頭皮の保湿と適切なケアが非常に重要です。

頭皮の乾燥を改善する正しいヘアケア

頭皮のうるおいを取り戻すためには、正しいヘアケアを地道に積み重ねていく必要があります。こう聞くと面倒に思われるかもしれませんが、いつものヘアケアの中でちょっとしたポイントを意識するだけでOK!
ここでは、シャンプーの方法や選び方など、基本的なヘアケア方法をご紹介します。

正しいシャンプー方法

頭皮の乾燥が気になったら、最初に見直すべきはシャンプーの方法です。5つのステップに分けて正しい方法をご紹介します。

STEP①乾いた髪をとかす

まずは乾いた状態で髪をとかし、あらかじめ髪の絡みを解いておきます。
こうすることでお湯やシャンプー剤が行きわたりやすくなるとともに、髪と髪が擦れることによるダメージも軽減できますよ。

STEP②お湯で予洗い

シャンプー剤を付ける前に、お湯のみで最低1分間の予洗いを行います。指の腹でやさしく地肌をかくように汚れを落としましょう。
実はこの予洗いによって、髪に付着した汚れの大部分は落とすことができると言われています。その後のシャンプーは落としきれない頭皮の汚れを落とす意味合いが大きいのです。予洗いを短く済ませてしまうと、その後のシャンプーの泡立ちが悪くなり、頭皮の汚れが落としきれない原因となります。
予洗いをしっかり行うことでシャンプーの泡立ちが良くなり、短時間でもスッキリと汚れを落とすことができますよ。

STEP③シャンプー剤を泡立てる

予洗いができたら、シャンプー剤を適量手にとりましょう。
アイテムにもよりますが、シャンプー剤は泡立ててから髪にのせるのが基本です。液状のまま使うと頭皮に残りやすくなったり、洗浄成分の濃度が高く乾燥の原因となったりするからです。
また水に溶いてある程度泡立ててから使うことで、少量でも髪全体に十分行きわたらせることができ、シャンプーの使い過ぎを防ぐことにもつながります。

STEP④洗う

爪を立てず、指の腹をつかってやさしく洗います。
ガシガシ強く洗うと頭皮の乾燥や髪の傷みの原因になるため、余分な力は加えずジグザグと手を動かしながら隅々まで洗いましょう。
もみあげや耳の後ろ、うなじの生え際などは洗い漏れの多い部位ですので気を付けてください。
予洗いがしっかりできていれば、シャンプー剤での洗いは長々時間をかける必要はありません。特に洗浄力の強いシャンプー剤の場合、時間をかけることで洗浄成分の刺激を受けやすくなる恐れもありますので、手早く行いましょう。

STEP⑤ぬるま湯ですすぐ

全体をしっかり洗えたら、地肌についた泡をしっかり落とすイメージで、予洗いのときと同様の動きで洗い流します。
「目に見える泡が流れたらOK」と考えている人もいると思いますが、実はこれでは不十分。シャンプー剤が残ると乾燥や炎症の原因となりますので、予洗い以上に時間をかけて完全に落とし切りましょう。
生え際や耳まわりはすすぎ残しが出やすいため特に念入りに流してください。
シャンプーの後はトリートメントなどで髪を保護するのがオススメです。ただしすすぎ残しがあると頭皮トラブルの原因となるため、シャンプーと同じ手順でしっかりすすいでくださいね。

選ぶべきシャンプーのタイプ

強力な洗浄力のシャンプーは、頭皮に必要な皮脂まで奪ってしまう可能性があります。
そこで、頭皮に優しい低刺激性のシャンプーを選ぶことをおすすめします。
アミノ酸系やベタイン系、せっけん系のシャンプーが、比較的低刺激とされています。

ただし、低刺激シャンプーの中には泡立ちが弱かったり、
汚れを落としきれずベタつきがちになったりしてしまうものもありますので、
自分の髪との相性や、洗浄力と低刺激性とのバランスをよく見極める必要があります。

使い切りサイズがある場合は、一度試してみるのも良いですね。

フエッタリッチシリーズ

モイストアップジェルシャンプー/モイストアップトリートメント
価格:各3,850円(税込)/シャンプー200g、トリートメント150g
出典:フエッタリッチ公式サイト

フエッタリッチのシャンプーは珍しいジェルタイプで、髪をしっかり濡らしてから、
泡立てずにそのまま髪に揉みこむと、濃密な泡が立ちます。
低刺激で保湿力が高いのが特徴で、しっかりと汚れを落としながら頭皮の水分バランスを整えます。
同じシリーズのトリートメントは軽い使い心地で、頭皮の保湿にも役立ちます。
※恵比寿アズクリニックで取り扱っております

ドライヤーの使用はなるべく短時間で


シャンプーの後、頭皮の角質層は水分を失いやすい状態です。そんな中でドライヤーを長時間使用してしまうと頭皮の乾燥が悪化する恐れがあり、注意が必要です。
一方で、生乾きのまま放置すると雑菌の繁殖につながり、これはこれで良くありません。髪を洗った後はすぐにドライヤーをかけ、できるだけ短時間で乾かしきることが大切になってきます。

まずはタオルドライで大まかに髪の水分をふき取り、ドライヤーの使用時間をできるだけ短くしましょう。
髪の長い人は、クリップなどで髪を分けながら部分別に乾かすと、全体をしっかり乾かすことができますよ。

①最初に前髪を乾かす
②上部の髪をクリップでまとめて下部の髪だけを乾かす
③クリップを外して上部の髪を乾かす

といった具合です。長さや毛量によっては、さらに細かく分けても良いでしょう。
またドライヤーを近づけすぎると頭皮や髪を傷めてしまいますので、適度に距離をあけて使うようにしてください。

頭皮の乾燥を改善する生活習慣

日常生活の中にも気を付けたいポイントがあります。今日からできることばかりですので、ぜひ意識してみてください。

バランスの取れた食事を心がける

頭皮の健康を維持するためには、栄養バランスが取れた食事が重要です。特に意識して摂りたい栄養素は次の通りです。

ビタミンA レバー うなぎ モロヘイヤ 卵黄 にんじん のり など
ビタミンC パプリカ アセロラ イチゴ キウイ キャベツ など
ビタミンE ナッツ類(アーモンド・落花生など) 梅 アボカド など
タンパク質 鶏ささみ肉 卵 牛乳 大豆製品 など

ビタミンAとビタミンCは、高い抗酸化力で頭皮ダメージを防ぎ、ビタミンEは新陳代謝を促します。
さらに良質なたんぱく質はビタミンCと結合し、皮膚の保水力に関わるコラーゲンを作ってくれるのです。食事で摂り切れない場合は、サプリメントで補うのも良いですよ。

ワカサプリ高濃度VC3000

1包に3,000mgのビタミンCを配合したサプリメントです。賦形剤や着色料、甘味料などを極力排除することで、ビタミンC含有率96.7%を実現。純粋なビタミンCを摂取することができます。
水やジュースなど飲み物に混ぜて飲む粉末タイプのため、飲みやすいのもポイントです。
※恵比寿アズクリニックで取り扱っております

血行促進

冷えやストレスは血行を悪化させ、頭皮への栄養供給が行き届かなくなってしまいます。
冬には温かい飲み物や、重ね着などでの冷え対策が効果的です。

また、夏も冷房によって知らず知らずのうちに体が冷えてしまうことがありますので、
設定温度を高めにし、直接冷風にあたらないようにしましょう。
適度な運動を行ったり、湯船に浸かる習慣をつけたりするのも有効です。

ただし、入浴時に湯温を高く設定しすぎたり、長時間の入浴したりすると、肌に必要な皮脂や角質を落とすし乾燥の原因となります。
特に冬場は空気が乾燥しているため、入浴時に皮脂を落としすぎてしまうと、お風呂上りの肌が急速に乾燥してしまうのです。
湯船のお湯は40度以下に設定し、長くても20分程度で上がるようにしましょう。

空調対策

夏は冷房、冬は暖房と、現代人は1年中空調の効いた部屋で過ごしていますよね。空調の効きすぎた部屋は基本的に乾燥していますので、長時間そこで過ごせば当然肌も乾燥します。
エアコン設定の見直しや、風を発生させないタイプの空調機器の利用を検討しましょう。

オフィスなどでは、ご自身の好みでエアコンの設定を調節することは難しいですし、運悪くエアコンの風が直接当たってしまう席を割り当てられることもあると思います。
そんなときは加湿器スプレータイプの化粧水などを使って対策してみてください。

生活リズムを整える

生活リズム、特に睡眠の質は頭皮の乾燥と大きく関わっています。睡眠中に分泌される成長ホルモンが、肌のターンオーバーを整える役割を担っているからです。
睡眠不足により成長ホルモンの分泌量が減少するとターンオーバーが滞りがちになります。肌の水分を保っている細胞間脂質はこのターンオーバーの過程で生成されるため、ターンオーバーの周期が遅れると十分に生成されなくなってしまうのです。
乾燥しにくい頭皮環境を作るためには、忙しい中でも1日7時間程度は睡眠時間を確保し、質の良い睡眠をとれるよう意識することが大切です。

・就寝時間の最低1時間前(できれば2時間前)には食事を済ませる
・就寝時間の1時間前くらいに入浴する
・就寝前1時間はパソコンやスマートフォンを見ない

しっかりと休むことで頭皮は自然と健康的な状態を取り戻し、乾燥に強い肌を保つことができますよ。
また過度なストレスや喫煙習慣なども頭皮を乾燥させる原因となりますので気をつけましょう

まとめ

頭皮の乾燥は、あらゆる頭皮トラブルの引き金となるもの。「なんだか調子が悪いかも」と少しでも思い当ったら、ヘアケア方法を見直してみてください。
艶やかな髪は、年齢を重ねても若々しい印象を維持する鍵にもなりますよね。適切なケアを続けることで、健やかな頭皮と美しい髪を保っていきましょう!

※記事内でご紹介している各商品は記事執筆時の情報に基づいて掲載をしており、変更となっている可能性がございます。ご購入の際は最新情報をお確かめください。

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監修医師紹介

奥野彰子/医師

奥野 彰子 / Akiko Okuno

医師・恵比寿アズクリニック院長

  • 東京慈恵会医科大学卒業後、東京慈恵会医科大学付属病院にて形成外科に入局。
  • 2008年より美容皮膚科 院長を15年勤める。
  • 2023年5月 恵比寿アズクリニック院長に就任。

監修医師詳細プロフィール

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