あなたはどのタイプ?知っておくべきシミの種類と治療法ガイド

顔に現れるシミは大きな悩みですよね。
どれだけ入念にスキンケアを行っても、メイクでカバーしても、鏡を見るたびに溜め息が漏れる…そんな経験、お持ちではないでしょうか?
この記事では、シミ治療に関心を持つ方に向けて、シミ治療の基本情報をご紹介します。シミは適切な治療によって改善の見込みがありますので、しっかりとした知識を得ることからスタートしましょう!

この記事のポイント

  • シミの6つのタイプと特徴
  • シミタイプ別の治療方法
  • ホームケアのおすすめ
目次

シミ治療を始める前に

「シミ」と一口に言っても、実にさまざまなタイプが存在します。
時には異なるタイプのシミが混在していることもありますので、治療法を選ぶ際には、自分のシミがどのタイプに当てはまるのかを知ることが大切です。
そのためにも、最初の一歩として皮膚科での正確な診断を受けることをおすすめします。
まずは一般的なシミのタイプとその特徴をご紹介します。受診前の準備として、ぜひ参考にしてください。

老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)

老人性色素斑は、一般的に「シミ」と呼ばれるもので最も多いタイプです。
境界線がはっきりとした薄茶色の楕円形の沈着で、5mm10mmと比較的大きいのが特徴。頬やこめかみのほか、手や肩などにできることも多いです。
紫外線や加齢が主な原因で、紫外線に長時間さらされるような生活をしていると、若いうちから現れ始めることもあります。

雀卵斑(じゃくらんはん)/そばかす

雀卵斑、いわゆる『そばかす』は3歳以降にでき、思春期に目立つようになる方が多いです。
23mm程度の小さな斑点が、鼻や頬、さらに肩や背中などに広く現れます。
遺伝的な要因が大きいと言われていますが、紫外線によって色が濃くなるため、紫外線対策が重要です。

肝斑(かんぱん)

肝斑は主に左右対称に出現し、3050代の女性に発生しやすいと言われています。
はっきりとした原因は解明されていませんが、ホルモンバランスの乱れやストレスなどが大きく影響しているというのが通説です。
強い刺激を受けると色が濃くなるため、レーザー治療が逆効果となる場合もあります。

後天性メラノサイトーシス(ADM

「あざ」とも呼ばれ、皮膚の深層である真皮にメラニンが発生した状態を指します。
頬に左右対称に表れることが多く、グレーや青みを帯びた独特の褐色をしています。
原因ははっきりとわかっていませんが、遺伝や紫外線、ホルモンバランスの乱れなどが影響しているといわれています。老人性色素半や肝斑などと混在し、判別が難しい場合もあります。

脂漏性角化症(しろうせいかっかしょう)

「老人性イボ」とも呼ばれる、ホクロのような盛り上がりを持つシミです。
主に皮膚の老化現象が原因で発生し、40代以降の年代に多く見られます。表皮が薄くなりケロイド状になるか、あるいは硬くなることもあります。
医薬品による改善は困難で、レーザー治療が適応となります。

炎症後色素沈着(PIH)

ニキビや日焼け、やけど、虫刺され後の炎症が色素沈着となって現れるシミです。
多くの場合、肌のターンオーバーによって自然と解消されますが、ターンオーバーが滞っている方や高齢の方などは改善に時間を要する場合もあります。

ここで紹介した6タイプ以外にもさまざまな種類が存在します。
自己診断に頼ることなく、悩んでいる場合は専門医の診察を受けることを心がけましょう。

老人性色素斑、雀卵斑の治療方法

老人性色素斑や雀卵斑の治療としては、主にレーザー治療が行われることが多いです。
ただしシミの状況によっては、フォトフェイシャルをメインで使用したり、外用薬を併用したりする場合もあります。それぞれについて詳しくご紹介します。

レーザー治療

特定の色素に反応する高出力のレーザーをシミに照射することで、色素を破壊し、シミを改善する治療です。
同じレーザーでもさまざまな照射方法がありますが、いわゆる「シミ取りレーザー」と呼ばれるのは、ピンポイントに照射するスポット治療のことを指します。
恵比寿アズクリニックでは、シミ取り施術に「ピコレーザー」を使用します。ピコレーザーは、従来のレーザー治療機に比べて1000分の1秒(ピコ秒)という速さでレーザーを照射するため、肌の負担が少なく、ダウンタイムを抑えることが可能です。

恵比寿アズクリニック公式YouTube

フォトフェイシャル

フォトフェイシャルは、IPLIntense Pulse Light)という特殊な光を照射することで、肌のシミやくすみ、赤み、細かなしわ、毛穴の問題など、あらゆる肌の悩みを一挙に改善する美肌治療です。
シミを1度で消すことはできませんが、レーザー治療とは異なり、ダウンタイムがほとんどないのがメリットです。顔全体に広がるシミやそばかすなど、テープ保護が難しい場合に有効な治療といえます。
回数を重ねることでシミが薄くなり、肌全体のトーンアップも期待できます。
恵比寿アズクリニックで導入している「ステラM22」というフォトフェイシャル機器は、波長の選択肢が多く、悩みに応じて細やかなカスタマイズが可能です。

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外用薬による治療

シミ治療に、ハイドロキノントレチノインといった美白成分を含む外用薬を使用することもあります。
定期的に塗布することで、シミを徐々に薄くしていくことが可能です。また、レーザー治療後にこれらの外用薬を併用することも多く、治療効果を高めるためのサポートとして活用されています。

肝斑の治療方法

肝斑は外部からの刺激に非常に敏感で、気になって触れば触るほど悪化する可能性がありますので、自己判断での過度なケアは避けるのが賢明です。
美容皮膚科で治療を行う場合でも、強い刺激を加えるシミ取りレーザーは不向きなため、肌に負担の少ない施術で改善をはかります。
また、補助的にトラネキサム酸の内服薬を併用することで、治療効果を高めることにつながります。

レーザートーニング

レーザートーニングとは、レーザーを弱いレベルで広範囲に照射する治療方法です。
スポット照射とは違い、1度でシミを取りきることはできませんが、複数回施術を行うことでメラニン色素を徐々に分解して体外へ排出し、シミや肌のくすみを目立たなくしていきます。
恵比寿アズクリニックで行われる「ピコトーニング」の場合、皮膚の深いところにある肝斑のメラニン色素までレーザーの熱を届けることができるため、肝斑の治療方法の一つとして用いられます。
ダウンタイムがほとんどないこともポイントです。

ポテンツァ(肝斑モード)

ポテンツァは、高周波(RF)のエネルギーを活用した美容施術です。チップをカスタマイズすることで、さまざまな肌悩みに応じた治療が可能となります。
中でも「S-16」や「S-25」のチップは肝斑に効果的。極細の針を肌に刺し、針先からメラノサイト周辺にRFを照射することで、メラノサイトの働きを弱らせ、メラニンの生成を抑制します。

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後天性メラノサイトーシス(ADM)の治療方法

ADMの治療には、シミ取りレーザーが使用されることが多いです。
しかし、他のシミと比べ皮膚の深い層にメラニンが滞留している状態のため、1回の施術で取りきることは不可能な場合がほとんどです。
ある程度の期間が必要にはなりますが、35回程度レーザー治療をくり返すことで改善が見込めます。

脂漏性角化症の治療方法

脂漏性角化症は、化粧品や医薬品による改善はほとんど見込めません。レーザー治療やメスによる切除が適応となります。
中でもCo2レーザーは、メスを使用せずに除去することが可能で、肌の深部や周囲の皮膚に不要なダメージを与えず、傷跡が残りにくいのでおすすめの方法です。1回の施術で改善できる場合が多いのも特徴です。

炎症後色素沈着の治療方法

肌の再生を促し、色素沈着を薄くすることで改善を早めることが可能です。美白有効成分を含む美容液や医薬品の使用が効果的であり、十分な睡眠を取るなどの基本的な生活習慣を整えることも大切です。

美白化粧品を使ったセルフケア

他のシミと比べて、炎症後色素沈着は地道なセルフケアにより比較的改善しやすい特徴があります。
セルフケアを行う場合は、ビタミンC誘導体、ナイアシンアミドなど、美白有効成分を配合した美容液を取り入れるのが良いでしょう。また、成分の浸透を高める機能のある美顔器の併用もおすすめです。

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シミ予防とシワ改善の2つの効果を併せ持つ有効成分「ナイアシンアミド」を配合した薬用美容液。
色素沈着を抑制し、透明感のある肌を保ちます。また、保水力に優れた独自のハイドロジェルがベースになっているため保湿効果も高く、土台から肌を整えることが可能です。
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医薬品による改善

ハイドロキノントレチノインを含む外用薬、そしてトラネキサム酸ビタミンCを含む内服薬は、炎症後色素沈着に対しても有効です。医師や薬剤師の指示に従って使用しましょう。

ケミカルピーリング

酸性の薬剤を顔全体に塗布することで肌表面にある古い角質を取り除く施術です。ターンオーバーを活性化させることで、炎症後色素沈着の改善を早める効果が期待できます。
また、肌荒れや毛穴の開き・黒ずみ、くすみ、ハリ改善などさまざまな肌悩みに対して有効で、トータルな美肌を目指す方にもおすすめです。
恵比寿アズクリニックでは、お肌の状態に合わせ「マッサージピール」「ミックスピールマヌカ」2種類の施術からご提案しています。

エレクトロポレーション

肌に美容有効成分を塗布した状態で、専用の機器で微弱な電流を流すことで、成分を肌のより奥深くに浸透させる施術です。そばかすを消すことはできませんが、通常のスキンケアよりも格段に美容成分を浸透させることができるので、そばかすを薄く目立たない状態にすることが可能です。
そばかす対策には、美白効果の高いビタミンCの導入がおすすめです。

▶エレクトロポレーション詳細 https://az-clinic.tokyo/electroporation/

高濃度ビタミンC点滴

ビタミンCには、メラニンの生成を抑える作用があります。高濃度のビタミンCを点滴することで、シミの予防や改善が期待できるのです。また、肌の老化防止や免疫力向上などにもつながります。

まとめ

さまざまなシミの種類とそれに応じた治療法についてお伝えしてきましたが、ご自身のシミに合った治療法は見つかりましたか?
治療を考えているなら、まずは美容皮膚科に相談してみることをおすすめします。
間違った自己判断は、状態をさらに悪化させる可能性もありますので、シミに関するケアは特に慎重に行うことが大切です。専門医の適切な診断と治療により、健やかな肌への一歩を踏み出しましょう。

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記事監修

奥野彰子/医師

奥野 彰子

医師・恵比寿アズクリニック院長

  • 東京慈恵会医科大学卒業後、東京慈恵会医科大学付属病院にて形成外科に入局。
  • 2008年より美容皮膚科 院長を15年勤める。
  • 2023年5月 恵比寿アズクリニック院長に就任。

詳細プロフィール

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