コラーゲンは何となく美肌によさそうだけど、実際にどんな効果があるのかよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
コラーゲンとは皮膚の真皮層にもともと存在するタンパク質の一種で、肌のハリや弾力をキープするのに重要な成分です。
「なんとなく肌に良さそう」というイメージが先行して、あまりよく考えずにコラーゲンたっぷりの食品やサプリメントを積極的に摂っているという人もいるのではないでしょうか。しかし摂取方法を間違えると、コラーゲンの美肌効果を十分発揮させることはできません。
今回は、誰もが知っているコラーゲンの、知られざる正しい摂取方法をご紹介します。
この記事のポイント
コラーゲンの果たす役割と効果
「コラーゲンってよく聞くけど、結局のところどんな成分なの?」と思っているそこのあなた!まずはコラーゲンの基本情報をおさえておきましょう。
コラーゲンは体を形成する重要な組織
コラーゲンは人間の体に不可欠なたんぱく質の一種で、主に細胞と細胞を結びつける役割を担っています。
人間の体重の約20%を占めるタンパク質のうち3割がコラーゲンとも言われており、人間の体内に存在するコラーゲンは、単純計算で体重の6%にも及ぶことになります。皮膚をはじめ、骨・軟骨、血管、内臓、髪、爪など全身に広く分布しており、人体の機能を支える成分と言えるのです。
皮膚におけるコラーゲンの役割
人体を構成するタンパク質の約40%は、皮膚深層に真皮という部分に存在しています。コラーゲンは、エラスチンやヒアルロン酸といった他の組織とともに、真皮層で肌の弾力を支える役割を果たしているのです。
これらの弾力成分は、真皮層の線維芽細胞が作っています。しかし加齢や紫外線ダメージの蓄積などにより線維芽細胞の機能が落ちると、コラーゲンの質や量も低下し、肌のハリが失われてしまいます。
加齢とともにシワが増え、肌がたるんでくる原因のひとつは、このコラーゲンの減少にあるのです。
効果がないコラーゲンの摂取方法
コラーゲンを積極的に摂取すれば、加齢により失われた肌のハリが戻りそうなものですが、話はそう単純ではありません。
ここでは、多くの人がやりがちでありながら「肌のハリ改善」という観点では不十分な摂取方法についてご紹介します。
コラーゲン入りの化粧品を肌に塗る
コラーゲンが配合された基礎化粧品をスキンケアに取り入れている人は多いと思います。
コラーゲンには保湿効果があるため、乾燥対策としては良い方法なのですが、これによって肌のハリや弾力を取り戻すことはできません。コラーゲンは分子量が大きく、肌に塗っても真皮まで浸透することができないからです。
セルフケアの範囲で真皮のコラーゲンを増やすためには、体の内側から働きかけるインナーケアが大切になってきます。
食事で摂取する
コラーゲンを豊富に含む食材としては、動物性食品では豚足、鶏皮、牛筋、海洋性食品ではスッポン、フカヒレ、ウナギ、エビなどが知られています。
しかしコラーゲンは消化吸収効率が悪く、これらの食品をたくさん食べても、そのままの量がコラーゲンとして吸収されることはありません。またコラーゲンが豊富な食品は比例して高カロリーになることも多く、食べ過ぎは美容を損なう結果になる恐れもあります。
全くの無意味というわけではありませんが、“ただ食べるだけ”では効率の良い摂取方法とは言えないのです。
効果を高めるコラーゲンの摂取方法
真皮のコラーゲン量を増やすには、コラーゲンの合成に関わる成分を摂取することが大切です。具体的に紹介していきます。
「コラーゲンペプチド」の状態で摂取する
コラーゲンペプチドとは、コラーゲンを低分子に分解したものです。コラーゲンよりも体内に吸収されやすく、皮膚においては線維芽細胞に作用して、コラーゲン生成を促すことがわかっています。
コラーゲンを豊富に含む食品を食べると、一部が分解され、コラーゲンペプチドとして体内で利用されます。しかしカロリー摂取量や吸収効率を考慮すると、コラーゲンペプチドを配合したサプリメントなどを活用するのもオススメの方法です。
ただしサプリメントを取り入れる場合には、その他の配合成分や添加物もチェックしましょう。
またコラーゲンはタンパク質がらせん状に集まって形成されているため、コラーゲンペプチドだけでなく、材料となる良質なたんぱく質を積極的に摂取することも大切ですよ。
鉄分やビタミンCと一緒に摂取する
鉄とビタミンCは、コラーゲン合成に欠かせない栄養素です。コラーゲンペプチドやタンパク質とともにバランスよく摂取することで、コラーゲンの合成を促し、肌の弾力を高めることにつながります。
レバー 肉類(赤身) 魚類(赤身) 豆類 小松菜 ほうれん草 海藻類 など
ブロッコリー パプリカ いも類 アセロラ キウイ イチゴ など
ただし鉄分は、特に月経のある女性には不足しがちな栄養素の代表格ですよね。食事で十分な量を摂取できない場合には、サプリメントで摂取するのも良いでしょう。
サプリメントに含まれる鉄には、ヘム鉄と非ヘム鉄の2種類があり、より効率よく吸収でき、胃腸の荒れにくいヘム鉄がオススメです。
鉄とビタミンCを一緒に配合したサプリメントも数多く販売されていますので、お気に入りを探してみてください。
就寝前に摂取する
コラーゲンペプチドのサプリメントを活用する場合には、ぜひ就寝前に摂取してみてください。肌のターンオーバーは就寝中に最も活発になるため、寝る前にコラーゲンペプチドを補給することで、肌の修復を効率的に促すことが期待できます。
美容医療で効果的にコラーゲンを増やす
ここまでセルフケアとして取り入れやすい方法をご紹介してきましたが、肌内部のコラーゲンを増やすには、美容皮膚科で施術を受けるのも効果的です。
最後に、恵比寿アズクリニックで受けられる施術の中から、肌のハリや弾力を高めたい人にオススメなものを紹介します。
マッサージピール
マッサージピールはPRX-T33®という薬剤を使ったケミカルピーリングの一種です。ただし一般的にイメージされるケミカルピーリングとは異なり、皮膚表面を剥離せず皮膚を守りながら真皮深層に働きかけることができます。
薬剤はトリクロロ酢酸(TCA)、コウジ酸、過酸化水素水(H202)を主な有効成分とし、肌になじませることで細胞の再生を促し、新たなコラーゲン繊維形成を促進します。ハリと弾力を取り戻すことができることから、コラーゲンピールとも呼ばれています。
即効性がありながら従来のピーリングのような副作用がほとんどなく、手軽に取り入れられる美肌治療です。
ケミカルピーリングに対して「痛そう」「怖い」といった印象を持たれている方も少なくないと思いますが、最近は薬剤も進化しており、肌に負担なく高い効果を発揮できる施術が増えています。アズクリニックのケミカルピーリングについて詳しく紹介した動画もありますので、ぜひ合わせてご覧ください。
▶ケミカルピーリング詳細 https://az-clinic.tokyo/chemicalpeeling/
ポテンツァダイヤモンド
ポテンツァダイヤモンドは、2種類の高周波を同時に照射することで肌のたるみを改善する施術です。高周波の熱で線維芽細胞を刺激し、コラーゲン生成を促すことにつながります。
ポテンツァと聞くと、針のついたチップで肌を刺すニードルRF治療をイメージされる方が多いと思います。しかしダイヤモンドチップには針がないため、施術中の痛みやダウンタイムはほとんどありません。痛みに苦手な人でも安心して受けられる点がメリットです。
また、たるみ治療として人気の施術にハイフがありますが、これはより深い脂肪層や筋膜層にアプローチするという特徴があります。肌のハリや弾力を高める目的であれば、より浅い層にアプローチするポテンツァダイヤモンドの方が適している場合が多いです。
▶ポテンツァ詳細 https://az-clinic.tokyo/potenza/
ショッピングリフト
ややダウンタイムのある施術にはなりますが、ショッピングリフト(ショートスレッド)もコラーゲン生成を促す効果が期待できます。
いわゆる”糸リフト”とは異なり、2.5~4cm程度の短く細い糸を40~100本ほど皮膚に挿入します。その刺激によって組織の再生を促し、肌のハリ・弾力を高めることにつながるのです。
糸リフトのように顔全体の強いたるみを引き上げる力はありませんが、たるみの気になる部位をピンポイントで改善するのに向いています。
施術した直後に買い物に行けるような手軽さから名づけられており、腫れや内出血が少ないことが特徴です。
▶ショッピングリフト詳細 https://az-clinic.tokyo/shoppinglift/
まとめ
肌内部のコラーゲンを増やしてハリと弾力をアップさせるには、取り入れ方に工夫が必要です。コラーゲンペプチドをサプリメントで摂取するのは効率的な方法の一つと言えます。
しかしサプリメントはあくまで補助。大切なのは、良質なたんぱく質やビタミン、ミネラルを、食事からバランス良く摂取することです。
時には美容医療の力を借りつつ、日々のインナーケアでプルプルの肌を目指しましょう!